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片道6万円台のヨーロッパ~北米フライト。激安ビジネスクラスの中身とは?

2021年09月13日 12時15分08秒 | 社会のことなど
片道6万円台のヨーロッパ~北米フライト。激安ビジネスクラスの中身とは?


38万3497円でほぼビジネスクラス世界一周してみた]―  気がつけば今回の旅もすでに12か国目。前回の世界一周に続き、ノルウェーの首都オスロに滞在することになったが、それには理由がある。 




オスロのムンク美術館
 ムンクの『叫び』を再び見たかったわけではなく、ニューヨーク行きのビジネスクラスの航空券が安かったからだ。もちろん、せっかくなので現地のムンク美術館を訪れ、昨年とは別バージョンの『叫び』も鑑賞してきた(※異なる絵具で描かれた複数の『叫び』が存在する)。 

乗り継ぎが2回もあるから安い?

 話を戻すが、ヨーロッパ~北米のフライトは、比較的安いものでもビジネスクラスだと片道10万円以上が当たり前。だが、航空券一斉検索サイトの『スカイスキャナー』で調べたところ、ANAと同じスターアライアンス系のTAPポルトガル航空の片道6万8258円という激安航空券を発見。  今回の旅でも利用したLOTポーランド航空やスカンジナビア航空同様、ヨーロッパではキャリアブラッグでも航空券の安いエアラインとして知られているが、それを踏まえても破格の料金だ。  

ちなみにエコノミーであれば、オスロをハブ空港にしているLCCのノルウェーエアシャトルが北米各地に激安運賃の便を飛ばしているが、フルフラットシートが期待できる大陸間移動の長時間フライトはビジネスクラスに乗りたい。  とはいえ、購入した航空券は直行便ではなく、二度の乗り継ぎがある各駅停車のようなフライト。それもリスボンで約6時間、ポルトガル第2の都市ポルトでは1泊(約19時間)とちょっと長く、それが安い理由のひとつなのだろう。 

古い戦闘機が展示してあるオスロ空港
 しかし、今回の旅はそこまで先を急いでいるわけでもなく、乗り継ぎ時間を利用して現地観光できるのでむしろラッキーなくらいだ。
オスロ空港のSASラウンジ


彩り鮮やかなサラダビュッフェ
 オスロ空港で利用したラウンジは、昨年と同じSASラウンジ。1年前と変わらぬお洒落カフェっぽい空間だ。先に訪れたヘルシンキやストックホルムの系列ラウンジのように食事はサラダ中心のヘルシー志向の強いメニュー構成。軽く食べるにはいいが、しっかり食べたい人には物足りないかもしれない。 
リスボン空港のラウンジには、ワインのサーバーがある

 ただし、オスロ~リスボンはヨーロッパ内でもフライトが約4時間と長く、ビジネスクラスには機内食が用意されるので問題はない。 

機内食の仔牛のテリーヌ

 メインディッシュの仔牛のテリーヌにポルトガルの伝統的なお菓子のファロフィアスをいただき、コーヒーを飲みながらボーッと眼下の景色を眺めて過ごす。上空から見たスペイン・フランス国境地帯のピレネー山脈は雪が少なく、どうやら暖冬なのは日本だけの話ではないようだ。  なお、気になる座席についてだが、なんちゃってビジネスではあったが足元には十分なスペースが確保されていた。トイレに行く際、通路側に座る人もいちいち立たなくても済む。 

リスボン空港のラウンジ
 しかし、リスボン到着が1時間半ほど遅れたことで弾丸市内観光は断念。おとなしくTAPポルトガル航空のラウンジで休むことに。
ポルトガルワインのサーバー

ラウンジのフードメニュー

 軽くお酒でも飲もうと思ったが。目を引いたのはビールサーバーではなくポルトガルワインのサーバー。筆者が訪れたときは5種類あり、利用者が自分で注ぐので当然飲み放題。ホットミールは2種類のみだったが、夕食の時間帯の滞在だったこともあり、フード類は全体的に品数も豊富だった。 

TAPポルトガル航空のなんちゃってビジネス。足元だけは広かった

リスボン~ポルトの機内で出たエッグタルト

 そのリスボンから次のポルトの国内線は、スケジュール上は1時間だったが実際には45分ほどの短いフライト。オスロ~リスボンの便と同じく、足元スペースに余裕のあるなんちゃってビジネスクラスで、飛行時間の都合で機内食はなくコーヒーと日本でもおなじみのエッグタルト。個人的に好きなスイーツで日本でもよく食べていたが、それと比較しても上位に入る美味しさ。さすがエッグタルトの発祥と言われる国のキャリアフラッグだけのことはある。

激安でも大西洋フライトはフルフラットシート

世界遺産のポルト歴史地区
 この日は夜遅くにポルト空港近くのホテルに泊まり、翌日のニューヨーク便は夕方発だったのでそれまで現地を市内観光することに。ポルトも国名の起源になっている古い港町で、クレゴリス教会やサント・イルデフォンソ大聖堂などが集まる世界遺産の歴史地区を街歩き。この旅の前半で訪れたヨルダンのアンマンのような坂道の多い街だったが、オレンジ色の屋根で統一された街並みは、歩いていて実に気持ちよかった。 

ポルト空港
 また、この街をホームとするサッカークラブのFCポルトには、日本代表の中心選手の中島翔哉が所属。そのため、こちらが日本人だとわかると親しみを込めて「ナカジマー!」と叫ぶ人もいて、空港の保安検査場の職員からも「アイツはスゴい選手だ」と話しかけられた。  似たような経験は過去の旅でも経験したことが何度もあり、実際にコーヒーやお酒をご馳走になったこともある。日本人として悪い気はしないし、こうした交流も旅の醍醐味のひとつだろう。
ニューヨーク行きのTAPポルトガル航空213便

ビジネスクラスはフルフラット仕様

アメニティセット

 そして、ポルト~ニューヨークのフライトはこの旅二度目となるフルフラットベッド。しかも、この旅で初となるアメニティセットが用意されていた。キャステルベルというポルトガルのブランドのもので、地元の街並みをモチーフにした柄がなんともかわいらしい。 

ニューヨーク便の機内食
 サーロインステーキがメインの機内食を食べた後は、昼間さんざん歩き回ったこともあって爆睡。何度経験しても機内で横になって寝られるのはいいものだ。  着陸前の二度目の食事のときに客室乗務員の女性に起こしてもらい、ハムとチーズ、デザートなどの軽食を取り、それから1時間ほどでニューヨークに到着。ほとんど寝ていたこともあり、9時間のロングフライトもアッという間に感じた。  ついに北米に上陸し、残すは帰国便を含む3フライトのみ。このほぼビジネスクラス世界一周のレポートも残すはあと1回。旅の終わりが近づき、ちょっとさびしい気もするが、最後まで楽しみたいと思う。(つづく)




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キングメーカー・二階幹事長>河野陣営から“塩対応”、石破氏も不出馬情報で

2021年09月13日 09時30分22秒 | 政治のこと
河野陣営から“塩対応”、石破氏も不出馬情報でキングメーカー・二階幹事長が迷走〈dot.〉

うちはどうなるんだろう」 


 こう漏らしたのは、二階派の国会議員だ。 昨年9月の自民党総裁選では、真っ先に菅義偉首相の立候補を後押ししてキングメーカーとなった二階俊博幹事長。だが、今回の総裁選では存在感を示せない状況だ。 


 岸田派会長の岸田文雄元外相、高市早苗前総務相、河野太郎ワクチン担当相の3人がすでに出馬表明している。だが、二階派はまだ誰を推すか態度をハッキリさせていない。 

菅首相の退任表明後、二階氏が接触したのは元幹事長の石破茂衆院議員だ。総裁選に意欲を燃やす石破氏はグループだけでは推薦人確保が難しく、二階幹事長に支援を要請した。 「二階氏がサポートを打診し、石破氏もありがたいお話だと応じたそうです。今回は石破推しと聞いていた」(前出・二階派の国会議員) 

 しかし、河野氏が出馬表明し、石破氏のグループが揺れ、平将明衆院議員らが河野氏支援を表明した。総裁選に出馬するための推薦人は20人必要だ。石破氏のグループは全員で17人、ただでさえ足りなかったのに、さらに窮することになった。石破氏のグループの国会議員は、天を仰ぐ。

 「河野氏出馬で石破派の議員7人ほどが出てしまった。これまで安倍、菅政権で徹底的に干されて大臣の椅子もなかなかまわってこない。残ったのは10人ほど。これで立候補となった場合、推薦人の半分を二階派に頭を下げて借りる形になる。石破氏はプライドが高いですからね。河野氏と政策協定を結んで総裁選は出馬しないとグズグズ言い出している」

  だが、河野氏の陣営は石破氏との連携については、こう突き放す。 

「河野氏は所属する派閥のボス、麻生太郎副総理兼財務相とその盟友である安倍晋三前首相に軸足を置いて出馬表明している。2人が嫌って遠ざけている石破氏と政策協定を結んでも意味がないでしょう。勝手連で応援してくれるならいいかな」  

石破氏が不出馬という情報もあり、二階派もますます対応に苦慮している。


 
石破氏がダメなら野田聖子幹事長代行という話も浮上しているが、「野田氏はいろんな問題がありすぎて」との声が多い。流れる公算が大という。 

 これまでの総裁選では、いち早く勝ち馬に乗る形で、自民党幹事長在任5年以上という歴代最高記録を更新した二階氏。今回の総裁選では最初に出馬表明した岸田氏が党役員改革案を訴え、「二階外し」を公言し、流れが変わった。

 「岸田が言ったからどうしなきゃいかんって、そんなことない」 

 こうブチ切れた二階氏は、岸田氏だけは許せないとの思いがあるという。二階派幹部は記者に「内緒だけと…」と総裁選の票読みを見せてくれた。総裁選は、全国の党員、党友による「党員票」と国会議員の「議員票」がそれぞれ383票、合計766票で争われる。 

「11日時点で党員票は河野氏が180票プラス?、岸田氏は120票プラス?、高市氏60票ぐらい。議員票は態度未定の国会議員が多く流動的だが、現段階で河野氏は50人、岸田氏は70人、高市氏は20人と予測されている」(同前) 

 二階派(約47人)は派閥として誰を推すのか、決める方針だ。前述した票読みには二階派の票は入っていない。自民党閣僚経験者はこう話す。 

「河野氏が勝つ方程式は、人気をバックに党員票で圧勝し、そのムードで議員票も取り込むこと。だが、もう一人、誰かが総裁選に出馬して、党員票を河野氏に集中させないよう、分散しなければダメだ。国民的人気が高い河野氏が党員票で岸田氏に差をつければ、議員票も同じ結果になる恐れがある。しかし、”ダークホース”が出て岸田氏が河野氏に党員票で肉薄し、議員票でも接戦となれば、最後までもつれる。党員に人気が高い石破氏が出馬すれば、面白くなるのだが…」 

 複数の自民党の国会議員に聞くと、

「6~7割が河野氏の勝つのではないか」と予測しているようだ。そうなると、勝ち馬に乗りたい二階派としては河野氏に乗りたいところ。だが、肝心の河野氏陣営は「塩対応」だという。



「河野氏はすがすがしいイメージが売りですよ、二階派は合わないじゃないですか。石破氏にしても組んでもメリットは少ない。ただ、二階派、石破派の勝手連的なご支援がありがたいです」(河野氏を支援する議員)


  二階派で総裁選対応を最前線でやっているのは、武田良太総務相だという。 

「河野氏に乗ろうとしているが、話が進まないとも派内で聞こえます。対応の遅れは、岸田氏の党改革案のため、菅首相に裏切られ、幹事長を交代させるとなり、二階氏がカッとなってしまった。そのゴタゴタのため、派閥としての総裁選への対応が遅くなったと指摘する人もいます。10月には任期満了で、衆院選になります。どの候補について、政局をしかけるのか。早く決めてほしい」(前出の二階派の国会議員)

  昨年の総裁選では二階氏が電光石火の対応で菅首相を担ぎ、安倍前首相や麻生財務相を出し抜き、キングメーカーとなった。しかし、1年後には迷走。政治は一寸先が闇である。

 (AERAdot.編集部 今西憲之)





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コロナで強制移住した男性「田舎暮らしの実態

2021年09月13日 07時00分27秒 | 社会のことなど

 

緊急事態宣言が解除された後も、東京では新型コロナウイルスの新たな感染者が100人を超すなど、日本では「ウィズコロナ」の生活に入っている。こうした中で、今後は以前にも増して、2拠点生活や田舎への移住を考える人が増えそうだ。

実際、今年1月に三重県の山奥に移住した筆者のところにも、都会から田舎に移り住みたいという声や相談が増えている。 この記事の写真を見る  “脱都会”の動きを後押ししそうなのが、働き方や人々の意識の大きな変化だ。一部の仕事は、リモートワークによって、満員電車に乗って都会の会社に通勤する必要がないことが明らかになった。



7/10/2020

 

 もう1つは、コロナウイルスによる社会環境や生活スタイルが激変したことにより、生き方自体を見つめ直し、憧れだった田舎暮らしをしたり、世の中の雑事に追われずにのんびり暮らしたりしたいと考える人が増えていることだろう。  今年初め、長年の夢をかなえて神奈川県から三重県の山村に移住した筆者が、短期間ではあるものの感じた田舎生活の実態を紹介したい。 ■コロナで“強制移住”に  実は筆者は、神奈川県の家を維持しつつ、三重県の古民家を主要な住まいとする2拠点生活を始めるはずだった。家族を持つ人たちにとって、移住の際に問題になるのが家族の同意だ。

 田舎暮らしは、光と影、メリットやデメリットなど実際に住んでみないとわからない毀誉褒貶(きよほうへん)が相半ばするのが現実。家族の中でも、田舎への移住に前向きな声と、消極的な声が入り乱れ、意志の統一に至らないケースも多い。筆者の場合、相方が東京を仕事の場にしており、首都圏に拠点を置いておきたいとの希望があったため、2拠点生活という選択肢を取ることにした。  筆者は1月に三重県の築75年の古民家に住み始め、薪ストーブの設置や畑の準備など生活環境の整備に着手した。荷物を運び込んだりするため、何度か神奈川県と三重県を行き来した後、3月から4月にかけて事態は急変した。

 

4月には緊急事態宣言が出たため、田舎では高齢者が多いことから感染への警戒感が強まり、荷物を取りに帰るだけでも神奈川県の家には戻れないような雰囲気となった。相方にとっては大きな誤算だったかもしれないが、筆者にとっては願ったりかなったり。こんな形で、本格的な三重県の古民家での移住生活が始まった。  筆者は5年前に20年以上勤めた東京の会社を退職した後、海外で過ごした期間を除いて、田舎暮らしのための物件を探し求めて、全国の数十件を見回ってきた。ところが、景色や建物状態、価格などで家族が折り合う物件にはなかなか出合うことができなかった。移り住んだ三重県の古民家は、その中でも最も条件のいい物件だったことが決め手となった。

■水やエネルギーを「自給」できるという安心感  田舎の物件は、ご先祖様の遺影がそのまま飾られていたり、ほぼゴミ屋敷のような状態で物が放置されていたりして、購入に二の足を踏む場合も多い。が、筆者が住むことになった物件は、日当たりのいい高台にあり、住宅の前には約200坪の畑がある。  内見した際も、多くの物件で感じた、人が長らく住んでいないために生じるかび臭さがなく、約10年間も人が住んでいなかったとは思えない状態を保っていた。古民家に畑のほか、隣接地や近くに計2カ所の小さな山林が付いており、価格も手頃だった。

 生活インフラの大きな部分を外部に頼らなくても済む設備が整っていたことも大きい。電動ポンプで敷地内の各所に水を供給する井戸があり、加えて、沢水も池に引き込んでいた。台所には、都会から来た者には文化財級に見えてしまう、薪で料理する「おくどさん」(竃)があり、風呂も一見すると普通の風呂に見えるハイブリット式の五右衛門風呂だったことも、物件購入の決断を後押しした。  実際に住んでみて、水やエネルギーを自給する安心感は大きい。電気は、契約を15アンペアに抑えており、毎月の水道光熱費の支払いは電気代の千数百円のみ。高速インターネットは、ケーブルテレビ会社が月額2500円で提供しており、神奈川県に住んでいたときよりもネットへの支出や通信環境が改善した。

 

 

水は、塩素による消毒もない天然水であり、これを薪で沸かす五右衛門風呂は温泉のように心地よく、体の芯から温まる。風呂を沸かすのも薪だが、調理や冬期の暖房も薪を使っている。冬場は薪ストーブの上で煮炊きし、暖房を使わなくなった今の時期は七輪を庭に2台並べてご飯を炊いたり、煮物を作ったりしている。ガスで料理するよりも、火を使うのは楽しいし、何といっても美味しい。  食べる以上の野菜を供給してくれている畑も大活躍だ。都会生活では、とくに冷蔵庫の野菜室の管理に苦労することが多かったが、こちらではつねに野菜室は空っぽの状態。今は、トマトやナス、インゲン、ブロッコリー、キュウリ、ネギ、ジャガイモなど数え切れない種類の野菜が採れており、収穫したばかりの野菜で料理している。

 米こそ購入しているものの、食費の支出は激減した。筆者は魚が大好物なのだが、山奥では新鮮な魚が手に入りにくくなるのではないかと心配したことも、今になっては杞憂だった。30分ぐらい自動車を走らせれば、津市や松坂市のスーパーに買い物に行け、新鮮な魚が手に入る。  また、ありがたいことに、今住んでいる場所には週2回、移動販売車が庭先に巡回してきてくれる。「市場で安めの魚介を仕入れている」と店主が言うように、ふぞろいだったり、獲れすぎたりして安値で競り落とされた新鮮な魚介が、スーパーと同等か、それよりも安い値段で売っているので、ちょくちょく利用している。

 

■都会生活に比べ圧倒的に金銭の支出は減った  煮炊きに暖房、風呂と薪を大量に使うため、購入した小さな山林の一部を伐採して大量の薪を確保した。さすがに山の中だけあって、広大な山林を持つ知人から薪になる木材をもらう機会も多く、エネルギー源には困らない。薪割りも、スパッと割れたときの爽快感がたまらず、苦にならない。  広い畑を維持するのは大変ではないかと思っていたが、家の敷地内にあるため、今は美しい畑を観察しながら雑草を少し取る程度。農機具を使って耕さない不耕起農法で、無農薬無肥料の育て方は手間もかからず、野菜に関しては、友人に「出荷」できる量を確保している。

 

 

知人からもらった鶏2羽と烏骨鶏4羽で、卵も毎日供給され、近所に配れるほどに。田舎では都会と違って人間関係が濃密なため、野菜などをもらう機会も多い。その際のお返しに困っていたが、今はこの卵が大活躍している。  エネルギーと食料の両方を自前で賄っており、金銭的なやりとりを伴う経済活動からほぼ切り離された生活になっている。ただ、越してきて間もないため、日曜大工のDIY資材を買ったり、海の近くに魚介類を買い出しに行ったりするぜいたくもたまに楽しむため、それなりの出費がある。

 同じ移住者の隣人は、煮炊きは薪で野菜や米をつくる自給生活を送っており、6月には一度も買い物に行かなかったという。都会暮らしに比べて、圧倒的に金銭の支出は減り、生活のためにあくせく仕事をする必要はなくなった。  まだまだ田舎生活のメリットはある。神奈川県の家でも薪ストーブを設置していたが、住宅密集地だったため、やはりストーブが排出する煙には気を使った。今は、薪ストーブや五右衛門風呂、七輪で盛大に火を燃やし、煙も出し放題。趣味のピアノも、早朝や深夜など時間を問わずに大音響で楽しめるのも田舎ならでは。

 ここでは、夏も夜は25度を下回るといい、都会の寝苦しい熱帯夜とは無縁の世界。少し前には、庭を蛍が飛び交い、満点の星空が楽しめる。部屋には涼やかな風が入ってきて、朝は鳥たちのさえずりで目覚める。  人間関係はどうだろうか。確かに、田舎は都会に比べて人間関係が濃密な部分はある。新たに移住してきた新住民は、一挙手一投足を見られている部分はあるだろう。ただ、地元の人でも「付き合いはほどほどに」という人もいる。あまり深入りせず、適度な大人の関係を築ける人が多いので助かっている。

 

■都会に住んでいた頃より充実した人間関係  逆に都会では希薄な人間関係も田舎の魅力である。炭焼きのプロフェッショナルや自然食の大家、腕に自信を持つ猟師、「種採りユーチューバー」を自称する自給自足生活を送る青年など、魅力的な人々が近隣に住んでいる。  そんな人たちと関わることで、学ぶことも多い。田舎暮らしを希望する、ある男性は「都会には人間関係があるようで、本当の人間関係はなかなか存在しない」と言うが、筆者も都会に住んでいたときよりも、充実した人間関係を築けているように思う。

 

畑や山林の手入れ、家の改修で気づけば1日が過ぎていくが、魅力的な人々と関わる時間も大切だ。とくに、集落という狭い範囲にこだわらず、興味のある人がいれば積極的に足を運ぶようにしている。だから、時間はいくらあっても足りない。都会で暮らしていたときよりも毎日が忙しい。  田舎では、集落に住むなら限られた人間関係が永続するケースもあり、実際に口もきかないといったように、こじれてしまう関係も存在する。都会なら隣近所との関係は希薄であり、問題にならないことも、田舎では問題になり、しかも逃げ場がない。

 例えば、山菜採りに関して、移住者の先輩から、こんな忠告を受けた。公共の土地で山菜を採ったとしても、他人が所有する山林から山菜を手に出てきたら、その人は勝手に人の土地で山菜を取る人としてレッテルを貼られてしまうかもしれないという。  田舎では、噂話が広がるのが早い。こうした印象が一度でもついてしまうと、なかなか汚名をすすぐのは難しい。人間関係が濃密なだけに、誤解を招かないよう生活しなければならないのも、都会と田舎の生活の大きな違いだろう。

 最後に、田舎の自然について語っておこう。自然に憧れて田舎に移住する人も多い。だが、多くの田舎に共通することだが、豊かな自然が失われてしまっているケースも少なくないのが実態だ。  戦後の植林では、豊かな生態系の源泉だった広葉樹林は各地で多くが消え、杉や檜の山が一般的。ある移住者は「冬も覆いかぶさるような鬱蒼とした杉林の中を通る道路を走るたびに気が重くなる」と話す。こうした山林では、秋になっても美しい紅葉は見られない。

 田舎では、送電線やソーラーパネルも住む場所に接近している場合もある。高齢化する集落では、農薬や除草剤が盛んに使われ、ダム建設によってダメージを受けた川に魚たちの姿は少ない。豊かな自然があるようで、実際には環境破壊が着実に進んでいることを実感するのも田舎生活の現実である。  もちろん、都会とは違った意味で、自然を身近に感じることが多い。春には、ワラビやコゴミ、タラの芽、ヨモギなどの山野草がたくさん採れる。蛍やカエルも目や耳を楽しませてくれる。

 

 

ただ、あまり歓迎できない動物や爬虫類もやってくる。筆者が住む地域は「動物園」と揶揄されており、畑を荒らすシカやイノシシ、サルなどの害獣が多い。畑は、電気柵や網で囲わなければ、収穫はおぼつかない。ムカデに刺される被害も多いほか、マムシなどの毒蛇に噛まれた人が年間数人、地域の病院に担ぎ込まれるという。 ■生き方や表現力が問われている  前述のとおり、最近は移住を考えている人からの相談も多い。移住を希望するある女性(30代)は、「田舎でただ農業がしたいわけではない。もっと立体的に人と面白く関わりたい。農業は何か面白そうなことができそうだ」と話す。

 

 神奈川県でカフェを営む女性(40代)は、「小麦が体に合わない人も増えてきて、食の安全を考えるようになった。コロナでデリバリーも盛んになったが、その包装や容器として生じる大量のゴミの問題を考えると、都会で暮らす危うさのようなものを感じた」と訴える。  田舎では、水や食料などの安全が都会よりも確保されている。そうした生活の安全や安定を得たうえで、広い土地があり、自然に恵まれた田舎で、何かを表現したり、自分のやりたいことを突き詰めるなら、田舎生活のデメリットはあまり気にならないのではないだろうか。

 

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/fac6ef4cebe5416e71f53ab3ba26bfcc7ea048b0

 

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安倍氏 秘書がやりました釈明>…失笑「令和に聞くとは」「鵜呑みにする人いる?」

2021年09月13日 05時00分51秒 | 事件と事故
安倍晋三前首相が、「桜を見る会」前日の夕食会費用補填問題に関して、24日に1時間会見、25日に衆参両院の議院運営委員会で釈明を行った。「私が知らなかった中で行われた」と主張。道義的責任はあるとしながらも「秘書が」「秘書が」を連発し、議員辞職を拒んだ。

もはや民間では通用しない、いわゆる「秘書がやりました釈明」が令和の時代に公然と発され、失笑が広がっている。  


安倍氏の発言を受け、ネット上には「これは酷い」「鵜呑みにするのいるのか?」「悪いことは全部秘書」「俺も秘書が欲しい」「小者過ぎる」「聞き飽きた」と驚きや、呆れる投稿が続いている。 

 安倍氏は「厳しい検察側が捜査を行った結果、聴取を行った結果、今回、問題ないというご判断をいただいたものと思っております」と主張しているが、「記憶にございません」と並ぶ政界の2大定番を展開したことで、


「令和にもなって、秘書がやりましたなんて昭和なフレーズを聞くとは思わなかった」「昭和の汚職政治家達のデフォルトな言い訳をされた所で、誰が信じるか」「昭和の政治茶番を見ているようだ」「昭和以前の伝統芸能」「昭和で終わりかと思ってましたが、令和でも」「令和になっても、秘書がやりましたなのか」と酷評や反発を招いている。


  「デジャブ?」と、先日にテレビ朝日ドラマ「七人の秘書」の最終回で、疑惑大臣が「秘書がやった」と言い逃れするも、一笑に付されたことを揶揄するコメント



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米議事堂襲撃事件はトランプ氏が「支持者を利用」>ボルトン前大統領補佐官が緊急インタビューで語る事件の背景〈AERA〉

2021年09月13日 03時00分08秒 | 国際情勢のことなど


 世界中が驚愕した米連邦議会議事堂襲撃事件。前大統領補佐官でトランプ大統領に反旗を翻したジョン・ボルトン氏に、事件の背景について聞いた。

AERA 2021年1月25日号の記事を紹介する。 

【写真】オンラインインタビューに答えるボルトン氏


*  *  * 

「アメリカ合衆国にとって悲惨な日だった。そして、その責任は全面的にドナルド・トランプにある」 

 トランプ政権の前国家安全保障担当補佐官、ジョン・ボルトン氏(72)は1月14日、オンラインでアエラの緊急インタビューに応じて、こう断じた。

半世紀以上にわたる根っからの共和党員で、トランプ氏と対立して補佐官を2019年に辞任し、共和党の将来を憂えるボルトン氏。6日に起こったトランプ支持者らによる米連邦議会議事堂襲撃事件は、彼の目にはどう映ったのだろうか。 

 ひるがえる青い「トランプ2020」の旗。

トランプ大統領のトレードマークである赤い「メイク・アメリカ・グレイト・アゲイン(MAGA)」キャップをかぶる人の山。マスクを着けず、鉄製バリケードを梯子(はしご)のように塀に立てかけ、続々と連邦議会議事堂の敷地に侵入するトランプ支持者たち。1月20日に開かれる、バイデン次期大統領の就任宣誓式のために組み立てられた式場を、数千人の“MAGAピープル”が埋め尽くした。

 ■承認プロセス遅らせる  

6日午後(米東部時間)、バイデン氏が大統領選挙で獲得した選挙人の数を承認し、彼の勝利を確認する上下両院合同会議が開かれていた議事堂内に、銃器を掲げたトランプ支持者らが窓を割って侵入した。その日の昼過ぎ、トランプ氏が支持者らを前に、ホワイトハウス付近で開かれた集会でこう言った直後のことだった。 

「大統領選挙は、(民主党に)盗まれた。(合同会議が開かれている)議事堂に向かって行進しよう。そこで会おう」

  ボルトン氏はその日、自宅でニュースを見ていて事態を知ったという。そしてこう指摘する。


「大統領は、明らかに暴徒が、議会の(バイデン氏)承認プロセスを中断させ、遅らせることを意図していた」 「議会で承認されるのを見たくないから、承認させない障害にするために支持者たちを利用したのだと思う」  

議会への不法侵入が、普通の市民や世界中の人びとを驚かせたのは、暴徒らが自国のアメリカ合衆国憲法を不遜にもないがしろにしたという事実だ。憲法が議会に対し、大統領選挙の勝者を公式に承認することを定め、議会はそれを遂行しようとしていた。つまりは、憲法と議会政治、その根本にある民主主義に対する冒涜(ぼうとく)でもある。弁護士でもあるボルトン氏はこう指摘する。

 「暴徒がみな憲法学者というわけではない。彼らは、大統領が『やってもいいんだ』と言ったのを聞いた。だからこそ、トランプ自身に、支持者らを(そうした)行動に差し向ける策略があったのだと思う」 

 襲撃事件は一転、首都ワシントンを混乱から反撃へと向かわせた。

一度は議事を中断し、議事堂の地下通路を使って避難したり、あるいは執務室にこもったりした議員らを突き動かした。ナンシー・ペロシ下院議長(民主党)が率いる

下院は13日、トランプ氏に対する弾劾(だんがい)訴追の手続きを賛成多数で可決した。上院で3分の2以上の賛成多数が得られれば、大統領を罷免(ひめん)することができる弾劾訴追の手続きを在任中に2度も受けるのは、トランプ氏が初となる。 (ジャーナリスト・津山恵子(ニューヨーク)) ※AERA 2021年1月25日号より抜粋


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