河井夫妻逮捕で政界反応、“官邸案件”に冷ややかな目
河井夫妻の逮捕を受け、政界にも波紋が広まっています。政治部の後藤記者に聞きます。
安倍総理や菅官房長官に近いとみられている河井夫妻の逮捕で、政権へのダメージは必至とみられています。
「逮捕されるような人をなぜ法務大臣にしたのか。平均1500万の10倍のお金を、つまり河井さんをえこひいきしたわけですからね。そうしたお金の使い道等について、党としてやっぱり説明する責任があると思います」(立憲民主党 安住淳 国対委員長)
野党側は予算委員会の開催を与党に求め、安倍総理らの責任を追及する方針です。一方、自民党内も「議員辞職すべき」など突き放した反応が大勢です。こうした背景には、去年7月の参院選で一般の候補者の10倍とされる1億5000万円の選挙資金を受けていた河井陣営は、官邸から特別扱いされた“官邸案件”という認識が広がっていることもあげられます。
Q.政権のダメージについて具体的に教えてください
大きく2つあるといえます。1つは自民党からの選挙資金が本当に買収の原資にあたっていなかったのか、もう1つが安倍総理の責任です。二階幹事長は「広報紙の配布費用にあてたと報告を受けている」として、買収の費用ではないと強調しています。
しかし、党内のベテラン議員は、「全ての家に3回配布したとしてもそこまで費用はかからない」と語り、党として説明が必要という認識を示しています。
また、安倍総理はこれまで閣僚などがスキャンダルなどで辞任した際は、「任命責任は自分ある」ことは認めてきましたが、その都度、具体的な責任の取り方は示しませんでした。去年10月まで閣僚、しかも検察司法行政を担う法務大臣だった議員が逮捕されたわけですから、これまで以上の責任が求められることは確実です。
2人の逮捕に関して、安倍総理が今後、自らの責任についてどう説明するのか、まさに問われています。(18日16:11)