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眠れない…不眠からガリ痩せした私が、眠剤より効いたシンプルな方法

2020年06月04日 22時07分29秒 | 医療のこと
眠れない…不眠からガリ痩せした私が、眠剤より効いたシンプルな方法


寝つけない、眠りが浅い――今、睡眠の悩みを抱える人は多い。  コラムニストの吉川ばんびさんもその一人。貧困、DV、ブラック企業などついて、自分の体験を踏まえて執筆している吉川さんだが、長らく心身が不調だったという。不眠が発端で体重が落ち、体調はめちゃくちゃに。  だが、試行錯誤の結果、あるシンプルな方法でみるみる改善したという(以下、吉川ばんびさんの寄稿)。
これ以上痩せたら入院です」  1年前、体重が37kgまで落ちた結果、健康状態がめちゃくちゃになってしまいました。  私の身長は157cmであるため、BMI指数は15で、標準体重を17kgも下回ることに。もともと痩せ型だったとはいえ、肋骨や腰骨の形が浮き出ていて、頬も痩け、病院で「これ以上痩せたら入院です」と言われるまで痩せ細るのはこれが初めてのことでした。  低体重になると体が思うようにいかないことだらけで、今まで当たり前に過ごしていた日常生活を送ることすら困難になります。実際、体質改善を始めて元の体重に戻るまでのこの1年間は、免疫力が落ちたり疲れやすくなっていたり、常に何かしらの不調に苦しめられていました。  しかし、体質改善の成果もあって食事を多く摂れるようになってからというもの、今までの疲労感や頭の重さが嘘だったかのように体が楽になりました。どうやら私はここ7~8年間も、体が悲鳴を上げていることにずっと気付かずに生きていたようです。  体質によって異なりますが、意図せずに落ちてしまった体重を増やすのは、おそらく容易なことではありません。しかし、自分の体のペースに合わせて少しずつでも取り組みを続ければ、きっと良くなるはずです。 

吉川ばんびさん
 あくまでいち個人の体験にはなってしまいますが、低体重に悩まされている人にとって、私の経験が「健康的な体」を作るきっかけの一つになれば幸いです。 
発端は睡眠トラブル。不眠や悪夢に悩み…

  私の場合、体重が落ち始めたきっかけは睡眠に関するトラブルでした。  目を閉じても頭の中がざわざわしたり耳鳴りがしたり、神経が昂ぶっているような感覚でなかなか眠りにつくことができず、ようやく寝付いたと思えば悪夢にうなされ、悲鳴を上げて飛び起きるような毎日。  処方してもらった睡眠導入剤のおかげで入眠は早くなっても、眠りの質を高めることはできず、結局このときは睡眠不足を解消することはできませんでした。  そうした日々が1ヵ月ほど続いて疲弊したせいか、今度は睡眠不足に加えて食欲不振に陥るようになったというわけです。

 結論から言うと、私が不調を脱するのにもっとも効果的だったのは「体を温めること」、さらに「毎日少しずつ食べる量を増やすこと」でした。こうやって書くと我ながら馬鹿みたいに思えますが、この二つを徹底したことで、状況は明らかに好転していきました。
湯たんぽ(イメージです)
 私が低体重に陥った根本的な原因は生まれつき胃腸が弱く、食べても栄養が吸収されにくいことだと考えられます。そのため「太りたいから」といって急に食事量を増やすのは難しく、いつもより多く食べると決まって腹痛に襲われたり、吐き気をもよおしたりするため思うように食事が摂れないのでした。 「運動すれば自然と食べる量が増える」と考えてランニングをしたこともありました。しかし体重はますます減っていく一方で、医師から「まずは体重を増やすことを優先しましょう」と促されたため、やむなく別の方法を考えることに。  そこで功を奏したのが、体を温めることでした。冷え症でいつも体が冷たい私は普段、ほとんど汗をかくこともなく血流が悪いためか、少し動けば手や足が真っ赤になって痒くなったり、蕁麻疹ができることもありました。  しかし、徹底的に体を温めるようになってからは劇的に代謝が上がり、真冬でも室内にいるとうっすら汗ばんだり、寝ているときに汗をたくさんかくほどに。以前よりも、手や足先が冷えることは少なくなりました。 

「温め」を徹底したら、睡眠も食欲も改善へ
 実際に「効果があった」と私が感じた具体的な方法は、 ・毎日湯船に浸かる ・就寝時、湯たんぽで足元とお腹まわりをあたためる ・水、白湯を意識して多めに飲むようにする(特に起床後、食後、入浴後など) の3つでした。  水分を多めに摂るのは、血流を良くし、代謝を高めるため。お茶や紅茶、コーヒーには利尿作用があるので、水分補給にはできれば常温の「水」か「白湯」を飲むといいようです。
画像はイメージです

 私の場合は、体を温めはじめて1~2週間で食欲が戻り、胃腸の調子も良くなったことで少しずつ食べる量を増やせたように思います。血流が良くなったためか、長らく悩まされていた睡眠の質も大幅に改善されました。  

食事量を増やせるようにさえなれば体の調子も回復し、健康的な体質をつくる好循環が期待できます。しかし、低体重に悩んでいる人にとってはそもそも「食事量を増やすこと」が非常に難しいと思いますので、まずは自分にできそうなことから、少しずつ始めてみるといいかもしれません。  例えば、たくさん食べるのが難しいのであれば、タンパク質を補給できるプロテインや、エネルギーをすばやく補給できる「マルトデキストリン」を取り入れるのもおすすめです。私は牛乳にプロテインとマルトデキストリンを混ぜて飲むのを日課にしていますが、安定してカロリーを摂取できますし、お通じが良くなるといった利点もありました。



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【京アニ放火】青葉真司容疑者「犠牲者は2人くらいと思っていた。36人も死ぬと思わなかった」 逮捕で初めて犠牲者数知る

2020年06月04日 20時00分57秒 | 事件と事故
 京都市伏見区のアニメ製作会社「京都アニメーション」(京アニ)第1スタジオが放火され、社員36人が死亡、33人が重軽傷を負った事件で、殺人などの疑いで京都府警捜査本部(伏見署)に27日に逮捕された青葉真司容疑者(42)が「(犠牲者は)2人ぐらいと思っていた。36人も死ぬと思わなかった」と供述していることが同日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、捜査本部は逮捕時点で初めて犠牲者数を青葉容疑者に伝えたという。青葉容疑者は事件で自らも重度の全身やけどを負って救急搬送されており、犠牲者数を認識できていなかったとみられる。

 一方で、逮捕後の調べに容疑を認めた上で、「ガソリンを使えば多くの人を殺害できると思った」と大量殺人を狙ったこともほのめかしているという。反省の弁や犠牲者、遺族への謝罪の言葉はなかった。

 また青葉容疑者が複数の京アニ作品を挙げて「自分が応募した小説が盗用された。京アニが許せず、恨みが募っていた」という趣旨の供述をしていることも、捜査関係者への取材で分かった。過去に青葉容疑者とみられる人物が京アニに小説作品を応募していたが、形式審査の一次選考で落選。京アニ側は、同社の作品との類似点はないと否定している。

 捜査本部によると青葉容疑者は一時命の危険もあったが、容体が一定程度回復。入院先など複数の医師の意見をもとに「医療環境の整った施設なら勾留が可能」と判断したという。捜査本部は青葉容疑者を逮捕後、ただちに送検。京都地検は10日間の勾留を請求し、認められた。青葉容疑者は同日夕、医療スタッフが常駐する大阪拘置所(大阪市都島区)に収容され、今後、治療を継続しながら府警などの取り調べを受けるという。

 逮捕容疑は昨年7月18日午前10時半ごろ、京アニ第1スタジオに侵入し、ガソリンをまいてライターで火を付け、鉄筋コンクリート3階建て延べ約690平方メートルを全焼させた上、屋内にいた社員70人のうち36人を殺害、33人に重軽傷を負わせた疑い。残る1人にけがはなかった。負傷者のうち1人は現在も入院しているという。

5/28(木) 10:57


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家に“1年に3度も”金銭目的で別々の男らが…男性の家が狙われた理由 逮捕の男は「ネットの掲示板で…」

2020年06月04日 19時51分01秒 | 事件と事故
家に“1年に3度も”金銭目的で別々の男らが…男性の家が狙われた理由 逮捕の男は「ネットの掲示板で…」

名古屋市昭和区で、去年から3回も立て続けに同じ住宅に、金銭目的の男らが侵入される被害がありました。しかも、その3回の犯人はそれぞれ違うとみられています。 背景に“狙い系”が増加か…侵入盗件数は“12年連続ワースト”脱却も1件あたりの被害金額が“全国最多”に  なぜ、同じ住宅ばかり狙われたのか。そこには、私たちも気をつけなくてはいけない驚きの理由がありました。  住宅の前に停まった黒い車、降りてきたのは黒ずくめの2人組。
ニュースOne

 侵入するために使うのか、工具のようなものを手にしています。そして、かがみながら敷地内へ。

ニュースOne

 これは名古屋市昭和区の住宅に設置された、防犯カメラの映像。今年3月に起きた、窃盗未遂事件の様子を捉えていました。

ニュースOne

 被害にあったのは80代の男性です。実は「今回が初めての被害ではない」といいます。 被害にあった男性: 「昨年の6月5日のことですね。刃物を右手に持って『金があるだろう』と。1回目ですから、これがね。それから続いているから、2件ね」

ニュースOne

 なんと男性宅には去年6月から1年間に、見知らぬ男が押し入り現金を要求するなどの事件が、3件も相次いでいました。  最初は去年6月でした。裏庭で作業をしていた男性、物音に気付き振り返ると、勝手口には黒ずくめの男が立っていました。 被害にあった男性: 「犯人が立っていて『中に入れ、中に入れ』と。刃物を持ってこうやってるもんですから、これはいかんなということで」

ニュースOne

 実はこの直前、男性の妻が寝室で寝ていたところ、黒ずくめの男が侵入。刃物を突きつけ、こう脅していました。 <黒ずくめの男> 「金があるだろう」

ニュースOne

 その後、男は妻を引き連れ裏庭へ。男性が気づいたときには、男の右手には刃物、左手は妻をつかんだ危険な状態だったのです。

ニュースOne

被害にあった男性: 「人質を取られとるから、ちょっとやばいなってね。大声で『強盗だ!』って言ったら、バーッと逃げて行った」

ニュースOne

 幸い夫婦にはケガはなく、何も奪われませんでした。しかしその後も、今年1月には2回目の被害に。 被害にあった男性: 「(妻が)『お父さん、お父さん』と呼ぶから、なんだろうなと思ってそっちに出て行ったら、(男が)立っていた」  妻が呼ぶ声が聞こえ、男性が駆けつけると、玄関にまた、見知らぬ「黒ずくめの男」が立っていました。

被害にあった男性: 「(男は)もじゃもじゃ言っているんだけど、何言ってるのか分からなかったんだけどもね。『110番するぞ!』って言ったら、バーッと逃げちゃった」  そして、3回目は…あの黒ずくめの男たちが侵入した事件です。
ニュースOne

 度重なる被害を受け防犯カメラを設置したところ、今年3月、黒ずくめの2人組が侵入する様子が映っていました。しかし、侵入に時間がかかったためか、男らは何も盗らず逃走。
ニュースOne

 去年6月、今年に入って1月、そして3月。一体なぜ、男性の住宅は3回も狙われたのでしょうか。容疑者の逮捕で、その驚くべき理由が明らかになります。  警察は今年1月の2回目の事件を巡り、住居侵入の疑いで京都市の塗装工・村田涼被告(25)と、宇治市の土木作業員・柏木良太被告(24)の2人を逮捕。その後、2人は起訴されました。  2人が男性宅に押し入ったきっかけ、それは…。 <逮捕された男> 「ネットの掲示板で男性の家に大金があると知った」
ニュースOne

 インターネットの掲示板に、男性の自宅に大金があると書き込まれていたと供述したということです。
ニュースOne

 過去に、高級家具や美術品などの仕入れ・販売をしていたという男性。時には、数百万円の品を扱うこともあったといいます。
ニュースOne

被害にあった男性: 「捕まった犯人が、『(家の)2,3番目の部屋に、黒いかばんに500万とか1000万とかが常時置いてある』みたいなことを(警察に)言ったらしい。ということは、そういう発信している者がいるということじゃないですか。(Q実際には現金は?)ないです!」  捜査関係者によりますと、男性宅で起きた3回の事件はネット掲示板を見た、いずれも異なる男らが県外から訪れ、犯行に及んでいたとみられるといいます。
ニュースOne

 警察は現在も、去年6月と今年3月に男性宅に侵入した男らの行方を追っています。 被害にあった男性: 「現金は置いてないから、来てくれても無駄だから来てくれない方がいいよと。早かれ遅かれ捕まるから、止めた方がいいよと」
ニュースOne

 1年のうちに3回もの被害に遭った男性。自宅には催涙スプレーや木刀などを用意し、「また被害にあうのではないか…」そんな不安を抱えながら暮らしています。



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アベノマスク」謎の2社の背後でうごめく福島県議

2020年06月04日 18時23分01秒 | 社会のことなど
アベノマスク」謎の2社の背後でうごめく福島県議


まさに“もぬけの殻”だった。  

老舗温泉旅館が立ち並ぶ福島県福島市飯坂町の一角。市立中学校近くにポツンと建つ一軒家が、布マスク配布を巡る”アベノマスク疑惑”の一翼を担うことになろうとは、誰が想像し得ただろうか。 「シマトレーディング? さあ、聞いたこともありません」  

近所に住む女性が首をかしげるのも無理はない。玄関の呼び鈴にも応答なし。坂道に面した窓から室内を覗けば机も椅子も何もなく空っぽ。生活実態のない空家にしか見えない。だが加藤勝信厚生労働大臣による4月28日の衆議院予算委員会での答弁は、質問者の大串博志氏(立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム)を驚かせた。 「輸出入をするもう一つの会社がある」「(布マスクの)輸出入はその会社が担っている」  

それこそが前述の一軒家を”本社”とする「シマトレーディング」だった。しかも法人登記簿によれば社長の島正行氏の本業は千葉県富里市を拠点とする切り花の輸入・販売。現場を訪れた、ある福島県議会議員は「こりゃ実体のないペーパーカンパニーだ」と驚いた。  

震災・原発事故から10年目の福島に突如降ってわいた”アベノマスク疑惑”。疑惑の主役は地元の人々さえ知らない2社と公明党。しかし地元メディアはこの問題についてほとんど報じていない。

 【伊藤氏は取材に応じるも……】  

福島駅西口から車で10分ほどの場所にある長屋のようなプレハブ棟の「ユースビオ」。そして前記「シマトレーディング」の2社に政府は計5億2000万円分の布マスクを発注したという。当初、政府は発注先として伊藤忠商事、興和、マツオカコーポレーションの3社名のみ公表していたが、4月27日の会見で4社目がユースビオだと菅義偉官房長官がようやく公表。翌日の衆院予算委員会で今度は厚労大臣の口からシマトレーディングの名前が明かされた。  しかしこの2社は他の3社とは会社規模が大きく異なる。また登記簿上のユースビオの本業は「再生可能エネルギー生産システムの研究開発及び販売」などマスクとは縁遠い。しかも突然「貿易及び輸出入代行業並びにそれらの仲介及びコンサルティング」など3項目が同10日に追加登記されている。 

 ユースビオの樋山茂社長は複数のインタビューで公明党支持者であると明言。社内には同党所属の福島県議会議員や福島市議会議員のポスターが貼られている。その一人、伊藤達也県議は今回の問題のキーパーソンとなりそうだ。  

実は官房長官会見で社名が明かされる4日前の4月23日、福島県新型コロナウイルス感染症対策本部に2万5000枚のサージカルマスクが寄付された。用意したのはユースビオとされ、前日に対策本部へ寄付を申し出たのが伊藤県議。当日、樋山社長は県庁に現れなかったが、伊藤県議は県職員と一緒に荷卸しを手伝い、段ボール箱のラベルも「購入元:公明党 伊藤達也議員」。県は同27日に「ユースビオからのマスク寄付」「伊藤達也県議会議員の仲介」とのプレスリリースを県政記者クラブに出したが、それまでユースビオの名前は一切、伏せられていた。  

伊藤県議に対しては県議会の他会派から「公選法違反にあたるのでは」との指摘も出ている。公明党国会議員の秘書を20年にわたって務めていたことから「永田町とのパイプが強く、伊藤県議がアベノマスク受注の窓口になった可能性がある」とささやく県議もいる。 


 伊藤氏は取材に対し今月4日、「樋山社長とは自宅が近く、選挙などで世話になっている。サージカルマスクの寄付では表に出たくないとのことだったので自分が間に入った。あくまで仲介しただけ。私自身の寄付行為にはならない」。  アベノマスク疑惑については「国や樋山さんとか、皆さんにきちんと説明してもらって……。ま、その辺になると、ちょっと私もわからないものですから……。そういう質問になったら私は答えられないんです。話が全国的に大きくなっちゃってるので、基本的には党本部に文書で問い合わせてください」と、逃げるばかりだった。 (鈴木博喜・『民の声新聞』発行人、2020年5月15日号)



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安倍政権は「もう持たない」…ツイッター発の政治不信で国民の信頼ゼロに

2020年06月04日 15時35分57秒 | 政治のこと
安倍政権は「もう持たない」…ツイッター発の政治不信で国民の信頼ゼロに



検察庁法改正案と、検察幹部と産経・朝日記者の麻雀賭博報道で、安倍政権は支持率が低下。2紙にも猛烈な逆風が。なぜ今、そんなことが? 

 【写真】最高検察庁、東京高等検察庁、東京地方検察庁、東京区検察庁などが入る中央合同庁舎第6号館=2020年5月1日 

■「政治と検察の力関係」から「マスコミと検察の癒着関係」へ  

ちょっと気味が悪くなるようなボリュームだった。5月8日以降、検事総長・検事長らの定年延長を可能にする検察庁法改正案に抗議するハッシュタグ「#検察庁法改正案に抗議します」をつけたツイート数。安倍政権と関係良好とされる黒川検事長の定年延長を可能とすることから、同法改正案を「検察への政治介入」と受け取った抗議のツイートが、多くの芸能人らのバックアップで爆発的に拡散。総計は実に500万を超えた。  

複数のメディアの検証では、スパム(同じツイートを繰り返すなど1人格1ツイートとは推計できないもの)もごくわずかだったという(毎日新聞、ねとらぼ調査隊ほか)。アニメ映画『天空の城ラピュタ』地上波放送で、本編中の呪文“バルス! ”をツイートするイベントでは、ピーク時の2017年でもツイート数は1日で200万足らず。地味で面倒な法律ベースの話題が、国民的エンタメイベントを上回ったわけで、この改正案が安倍政権に対する国民感情にマイナスに働いたことは確実だ。各社の世論調査、特に左派の朝日新聞・毎日新聞のリサーチでの支持率低下が目立った。

  同20日発売の『週刊文春』が、その黒川検事長と朝日・産経記者が賭け麻雀を行っていたことを暴露。世間の関心は政治と検察の力関係から、マスコミと検察の癒着関係に移った。少なくとも一般の目には、大手メディア記者と検察幹部とが接待麻雀にふける姿は、まさに「癒着」そのものと映っている。


最高検察庁、東京高等検察庁、東京地方検察庁、東京区検察庁などが入る中央合同庁舎第6号館(東京都千代田区霞が関)=2020年5月1日 - 写真=時事通信フォト

■特捜部長宅の近くで、新聞記者を待ち伏せ  しかし、いくら新聞記者が「知る権利」を振りかざそうと、そもそも情報を“くれてやる”側と“いただく”側との人間関係がイーブンであり続けることは難しかろう。まして、むき出しの国家権力そのものである検察は、新聞記者にとっても正直、「怖い」存在。かつてはほぼタブーだった旧大蔵省(現財務省)が「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」で袋叩きに遭った際、「大蔵はたたけるが、法務省はなあ……」という新聞記者のボヤきを覚えている。今回の件を見る限り、この関係は数十年来変わっていないのではないか。 

 約20年前、週刊誌記者だった筆者は都内にある当時の東京地検特捜部長の自宅に赴いたことがある。夜の閑静な住宅街。最寄りの駅から街灯が並ぶ道をとぼとぼ歩き、薄明るい電柱のあたりでじっと待ち伏せ。年明け間もない肌寒さが身に染みた。  

前年末にはじけたある政治家にまつわる事件についての夜回り取材、というか、こちらの用件は事件そのものとは直接関係はなかった。その事件に関する全国紙の記事が、鬼の特捜部長に「フライング」とみなされて怒りを買い、同紙はいわゆる「出入り禁止」を食らった。そこで、その記事を書いた記者本人が、年始に特捜部長の自宅にお詫びのあいさつに訪れ、玄関先でなんと「シシ舞」を披露したという。その真偽を確かめるべく、特捜部長宅を夜回りに来る記者を待ち伏せしていたのだった。

 ■新聞・TV記者たちに取り囲まれた  待つことしばし、わりとにぎやかな談笑の声とともに6、7人の集団が歩いてきた。1人ずつハイヤーで来るのかと思っていたのでちょっと意外だったが、司法クラブの記者たちだと踏んで接近した。  

と、住宅のブロック塀を背に三方を記者たちに囲まれてしまった。不意打ちとなったせいか、完全に警戒されたようだ。とりあえず名乗ったうえで会話の糸口を探し、しょうもない雑談を交わしながら、目当ての記者を探そうとしたが、こちらが名刺を差し出しても、皆ポケットに手を入れたり、よそ見するフリをしたりと誰一人受け取ろうとしない。シシ舞の話には皆うんともすんとも応えない。  

その後、いったんバラバラに。特捜部長を囲む取材の場に、筆者のような「異物」が混じると都合が悪いようだった。こちらも帰宅するフリをして、時間をかけて周囲をぐるっと回り、もう一度出向いてみたが結果は同じ。その日はあきらめた。後日、問い合わせた全国紙の広報担当から、記者はシシ舞を踊ったのではなくシシ舞の指人形だったのだとの回答があった。  

記者はそんなにみっともないことをするのか? 

 というか、そんなことが記事になるのか?  

等々、疑問は尽きないが、公権力の監視役と称して肩肘張っている職業ではあっても、常日頃情報をいただく取材先、特に極秘の捜査情報を扱う検事と司法クラブの新聞・テレビ記者との力関係を考えると、まあうなずけるエピソードなのだ。記者諸氏は後で特捜部長に、「誰かオレの自宅の場所を洩らしただろう」ときつく怒られたという。


■公権力とともにタッグを組む記者たち  対人の情報収集は心理戦である。相手に食い込んで心をゆるませ、口を開かせるためには、根気よく通ったりいっしょに遊んだり酒を飲んだりし、笑顔や紳士面や強面を使い分ける。何せ公務員の守秘義務違反をうながすわけだから。ただ、そのための努力は、はたから見ても努力だとはわかりづらい。 

 得るべき情報も、そのまま文字や映像となるものばかりではない。例えば、「今月中の捜査は“ない”」とわかることは、読者・視聴者が関知せずとも、その取材チームにとっては大事な情報だ。相手も口に出すとは限らないから、こちらが言葉を投げかけた際の態度や表情で読み取らざるをえないことも。当然、蓄積するストレスも尋常ではない。  

出来上がった「シシ舞記者」の記事に、新聞記者も含めた筆者の周囲の同業者たちはそろって爆笑。皆、少なからずこういう哀愁をかみしめているのである。しかしその一方で、公権力の周囲で「タッグ」を組んで他者を排斥する記者諸氏を目の当たりにすると、検事も記者もお互いを守り合う利権集団と化している感がある。だから、麻雀賭博にもさしたる違和感はない。同じ社内の検察担当記者どうしは結束が固く、メモの取り方ひとつ取っても極めて厳しい情報管理を行うので、他部署への情報漏れは皆無ときく。それゆえ、文春記事中に登場する匿名の人物の「産経新聞関係者」という肩書は煙幕では?  

と勝手に疑っている。そもそもこれだけの案件で情報源を徹底して隠すならともかく、におわすなどまずありえない。 

■検察幹部に「出てけ! 」と追い出された  

さらに数年前の話だが、ある大がかりな政治疑獄事件に際して、検察幹部の自宅に疑惑の大物政商が果物を送り付け、幹部はどうもそれを受け取っていたらしい。それを察知した先輩記者とともに筆者は奔走。幹部宅に押しかけると、肯定も否定もせず「出てけ! 」と追い出され、直後に某氏から「人を通じてあんたのことを調べてるようだから、気を付けろ」との“警告”をいただいた。  

“人”が司法クラブの記者諸氏ということは、某氏の人脈からも容易に想像がついた。筆者の不在中に、検察幹部から編集部にじかに電話も入った。結局、裏を取り切れずに記事化は断念したが、記者諸氏がどちらを向いて仕事をしているのかが垣間見える一件だった。 

 司法クラブに属する記者諸氏は、検察といっしょに「悪をたたく」気満々だ。それはそれで結構だが、ともすれば検察と一体化し、検察の思惑のままにリークされた情報をそのまま垂れ流すことにつながる。検察はそうやって世間に「こいつは悪い奴だ」と印象づけ、しかる後に逮捕するわけだ。だから、逮捕前の報道内容と起訴された容疑がまるで異なることがままある。そもそも冤罪(えんざい)を後押しして、被疑者を社会的に抹殺しかねないのが怖い。 

 「国策捜査」「官報複合体」と呼ばれるようになったこの構造が今も変わっていないとすると、多大なリソースを使って日々こうした涙ぐましい努力をしている新聞・テレビは、果たしてその努力に見合った報道を社会に還元しているのだろうか。「こんなしんどいことをやってて意味あるのかな」と疑念を抱きつつ、スクラム内の空気に圧されたまま日々を送っているとしたら、多くの優秀な記者諸氏にとって不幸ではないか。

 ■コロナが次々とあぶり出す国家の“不具合”  

2018年の日産のカルロス・ゴーン元会長逮捕に際し、日本の司法制度の前近代性に驚愕する海外メディアの報道が目についた。その指摘に、新鮮な気づきを多々得た人も少なくないと思われる。本文冒頭のツイッターの異常な膨張ぶりや、弊社オンラインで台湾の閣僚制度について報じた際のネット上の反応を見るに、現在の日本の国家システムの老朽化・機能不全があまりにひどいことを、新型コロナへの対応を通じて誰もがうすうす気づいてしまっているのではないか。  


自粛のストレスも相まってか、どこにぶつければよいのかわからないそのストレスのはけ口として、“アベ政権”というわかりやすいターゲットが選ばれたことは必然だが、ことはいち政権のみの問題ではないだろう。コロナ禍が次々とあぶり出してくれる国家の各所の“不具合”を、しばらくはしっかりとウオッチしていくことが必要のようだ。天から降ってきたピンチは、同時にチャンスも与えてくれているはずである。


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