日本のイスラーム (Islam in Japan)

「日本のイスラーム」に関心を抱く方、ご協力願います!
日本でのイスラーム学習、イスラーム教育の充実を目指すブログです。

2010.11.13 イスラミック・センターでの初講義 1st Lecture in Islamic Center Japan

2010年11月25日 | イスラーム講義活動(ボランティア)


Beautiful Tokyo Jaami' in Yoyogi Uehara
代々木上原の美しい東京ジャーミィ




アッサラーム アライクム。
皆さんに平安あれ。

アルハムドゥリッラー、2010年11月13日土曜日、初めてイスラミック・センター・ジャパンで講義をさせていただきました。
参加者も20数名と比較的大入りで、スブハーナッラー、かつての私には考えられなかった新境地開拓?に感慨深いものすら感じました。

Assalaamu 'Alaykum.
Alhamdu lillaah, on Saturday November 13, 2010, I had an opportunity to deliever the lecture
on Hadeeth of Rasuulullaah (Peace and Blessings of Allah be upon him) in Islamic Center Japan as the first time for me.
Participants were more than 20 people (comparatively good numbers of attendance).
Subhaana-llaah, I even felt a kind of impressed with the reality which was quite impossible for me to think of previously.


Following is the contents of Dars.
以下、ご参考まで授業で用いたレジュメ内容です。


ハディース学 第1回(全6回)

【学習内容】
・イスラーム、イーマーン、イフサーンについて
・情報の真偽を見極める上での黄金律
・ハディース用語学入門

≪イスラーム、イーマーン、イフサーンについて≫
【アラビア語原文】
عَنْ عُمَرَ بُنِ الخَطَّابِ رَضِيَ اللهُ عَنْهُ أَيْضاً قَالَ:(( بَيْنَمَا نَحْنُ جُلُوسٌ عِنْدَ رَسُولِ اللهِ ذَاتَ يَوْمٍ، إِذْ طَلَعَ عَلَيْنَا رَجُلٌ شَدِيدُ بَيَاضِ الثِّيَابِ، شَدِيدُ سَوَادِ الشَّعْرِ،
لا يُرَى عَلَيْهِ أَثَرُ السَّفَرِ، وَلا يَعْرِفُهُ مِنَّا أَحَدٌ، حَتَّى جَلَسَ إِلى النَّبِيِّ صَلَّى اللهُ عَلَيْهِ وَسَلَّمَ فَأَسْنَدَ رُكْبَتَيْهِ إِلى رُكْبَتَيْهِ، وَوَضَعَ كَفَّيْهِ عَلَى فَخِذَيْهِ،
وَقَالَ: يَا مُحَمَّدُ، أَخْبِرْنِي عَنِ الإسْلامِ.
فَقَالَ رَسُولُ اللهِ صَلَّى اللهُ عَلَيْهِ وَسَلَّمَ:(( الإسلامُ أَنْ تَشْهَدَ أَن لا إِلهَ إِلا اللهُ وَأَنَّ مُحَمَّداً رَسولُ اللهِ،
وَتُقِيمَ الصَّلاةَ وَتُؤْتِيَ الزَّكاةَ وَتَصُومَ رَمَضانَ وَتَحُجَّ البَيْتَ إِنِ اسْتَطَعْتَ إِلَيْهِ سَبِيلا)).
قال: صَدَقْتَ. قال: فَعَجِبْنَا لَهُ يَسْأَلُهُ وَيُصَدِّقُهُ. قال: فَأَخْبِرْنِي عَنِ الإيمَانِ.
قال:(( أَنْ تُؤْمِنَ بِاللهِ وَمَلائِكَتِهِ وَكُتُبِهِ وَرُسُلِهِ وَاليَوْمِ الآخِرِ، وَتُؤْمِنَ بِالقَدَرِ خَيْرِهِ وَشَرِّهِ)).
قال: صَدَقْتَ. قال: فَأَخْبِرْنِي عَنِ الإحْسَانِ.
قال:(( أَنْ تَعْبُدَ اللهَ كَأَنَّكَ تَرَاهُ، فَإِنْ لَمْ تَكُنْ تَرَاهُ فَإِنَّهُ يَرَاكَ)).
قال: فَأَخْبِرْنِي عَنِ السَّاعَةِ.
قال:(( مَا المَسْؤُولُ عَنْهَا بِأَعْلَمَ مِنَ السَّائِلِ؟))
قال: فَأَخْبِرْنِي عَنْ أَمارَتِهَا (وَفِي نُسْخَةٍ: أَمارَاتِهَا)
قال:(( أَنْ تَلِدَ الأَمَةُ رَبَّتَها، وَأَنْ تَرَى الحُفَاةَ العُرَاةَ العَالةَ رِعَاءَ الشَّاءِ يَتَطَاوَلُونَ فِي البُنْيَانِ)).
قال: ثُمَّ انْطَلَقَ. فَلَبِثْتُ مَلِيّاً، ثُمَّ قَالَ لِي:(( يَا عُمَرُ، أَتَدْرِي مَنِ السَّائِلِ؟))
قُلْتُ: اللهُ وَرَسُولُهُ أَعْلَمُ.
قال:((فَإِنَّهُ جِبْرِيلُ أَتَاكُمْ يُعَلِّمَكُمْ دِينَكُمْ)).
رَوَاهُ مُسْلِم (فِي كِتَابِ الإيمانِ: 1/28-29)






ラスールッラー(アッラーの祝福と平安あれ)とジブリールさま(平安あれ)の問答を模倣実演



【日本語訳】
 同じくウマル・ブン・アル=ハッターブ(アッラーのご満悦あれ)によると、
彼曰く、「ある日私たちがアッラーの御使いさまのもとで一緒に座っていると、どこからともなく「     」をまとい、「       」をした男が現れました。
長旅をしてきたような痕跡は見当たりませんが、私たちの誰も知らない男です。
彼は預言者さま-祝福と平安あれ-の前で膝と膝をつき合わせて座り、両手を太もものところにおいて言いました。
「ムハンマドよ、イスラームについてお聞かせ願いたい。」
そこでアッラーの御使いさま-祝福と平安あれ-は答えました。
『イスラームとは、アッラーのほかに神はなく、ムハンマドはアッラーの使徒であると「  」し、
礼拝の勤めを守り、「  」を払い、ラマダーンには断食斎戒をし、行ける人は(アッラーの)家(神殿)に「  」をすることです。』
するとその男が、「そのとおり」と言ったので、私たちは彼に驚きの目をみはりました。質問しておいて、それを肯定するとは…。
男はまた訊ねました。「ではイーマーンについてお聞かせ願いたい。」すると預言者さまは答えられました。
『それはアッラーとその天使たち、数々の啓典の書と「    」、最後の日、善悪二つの(アッラーが定めたまう)「  」を信じることです。』
男は「そのとおり」と繰り返してから、また訊ねました。
「それでは「       」についてお聞かせ願いたい。」そこで預言者さまは答えられました。
『それはあなたがあたかもアッラーを「      」にかれを崇めることです。あなたが目にしていなくても、アッラーはあなたを見ておられるのですから。』
すると男は、「くだんの時についてお聞かせ願いたい。」と訊ねました。
『それについては、訊ねられた者も訊ね手以上に知っているわけではありません。』と預言者さまがお答えになると、
「ではその時がやってくる徴候についてお聞かせ願いたい。」と訊ねるので、預言者さまはこう答えました。
『奴隷女が女主人を産み、はだしで素っ裸の文なしの牧童たちが、競って豪華な殿堂を建てる姿を見かけるでしょう。』
そこで男は立ち去り、私はそのまましばらくじっとしていましたが、預言者さまが私にこう訊ねられました。
『ウマルよ、あの人が誰だかわかりますか?』私は答えました。
「アッラーとその御使いさまが誰よりもよくご存知です。」すると預言者さまは言われました。
『あの方は「     」です。君たちに君たちの宗教について教えるためにいらっしゃったのです。』」
ムスリムの伝承。


【穴埋め選択用語】
巡礼、イフサーン(至誠)、使徒たち、ジブリール、真っ白の服、見るかのよう、宿命、証言、喜捨、真っ黒な髪の毛


【ハディースに学ぶムスリム・マインド】
【ムスリム・マインド第1条】
ムスリムにとっては「行い」と「信仰(知識)」、そして「心の清らかさ」すべてが重要。
バランス感覚を大切に、どれかに偏ってしまわないように!

【ムスリム・マインド第2条】 
教えてもらう人は礼儀正しく!

【ムスリム・マインド第3条】 
教える人は簡潔にわかりやすく!



≪情報の真偽を見極める上での黄金律≫

情報を伝えるのであれば、その正確さを
あるいは主張するのであれば、その証拠を

إِنْ كُنْتَ نَاقِلاً فَالصِّحَّةُ أَوْ مُدَّعِياً فَالدَّلِيل

イン クンタ ナーキラン ファ=ッ=スィッハ
アウ ムッダイヤン ファ=ッ=ダリール



≪ハディース用語学入門≫
・ハディース記録の歴史
 ハディースが預言者ムハンマドさま(アッラーの祝福と平安あれ)の時代から私たちの生きる現代に至るまでには、様々な段階を経てきました。

第1段階-暗記
第2段階-記録
第3段階-厳選
第4段階-編集

・ハディースとは?
 ハディース学の学者先生たちの間では、ハディースとはすなわち「アッラーの使徒さま(アッラーの祝福と平安あれ)、
あるいはサハービー、あるいはタービイーに伝わる言葉、行い、承認、身体的または人格的な特徴」のことをいいます 。

ほかにも、
-スンナ(السُّنَّة)
-ハバル(الخَبَر)
-アサル(الأَثَر)

という用語はハディースと同じ意味で使われる場合もありますが、中には以下のようにそれぞれ微妙に異なるとする学説もあります。

〔スンナ〕 特に預言者さま(アッラーの祝福と平安あれ)に伝わるもの
〔ハバル〕 預言者さま(アッラーの祝福と平安あれ)以外に伝わるもの
〔アサル〕 特にサハービーに伝わるもの





・ハディース学とは?

ハディース学には、「リワーヤとしてのハディース学」と「ディラーヤとしてのハディース学」の2種類があります。

「リワーヤとしてのハディース学」とは、預言者ムハンマドさま(祝福と平安あれ)の言葉、行動、特徴、承認について、そしてそれらの伝承、読み方、文言の解説を知る学問です。

その内容は、預言者さま(アッラーの祝福と平安あれ)そのものであり、かの人にその発言、行動、承認、そして特徴の観点から注目します。

その成果は、預言者さま(アッラーの祝福と平安あれ)のお言葉、行動、承認、そして特徴を伝える上での間違いを防ぐことにあります。

その目的は、この世とあの世での幸せを勝ち得ることです。

その徳は、中でも最も栄誉ある学問の一つとされるほど大きいものがあります。

なぜなら私たちはこの学問を通して至高のアッラーが従うよう命じておられる預言者ムハンマドさま(アッラーの祝福と平安あれ)にいかに従うべきかを知るからにほかなりません。

まただからこそムハッディスと呼ばれるハディース学者たちには非常に大きな徳があり、素晴らしい報奨が約束されています。それは次のハディースからも明らかです。

イブヌ・マスウードさま(アッラーのご満悦あれ)が言うには、「アッラーの使徒さま(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました。

『私の言うことを聞き、それを覚え、理解し、伝える人をアッラーが光り輝かせてくださいますように。
フィクフを運ぶ人はひょっとするとより理解のある人へと伝え運ぶかもしれないからです。』(イマーム・アッシャーフィイーとアルバイハキーの伝承)

一方、「ディラーヤとしてのハディース学」とは、伝承の本質を知り、その諸条件、その種類、その諸規定、伝承者の状態と諸条件、そして伝承の分類とそれに係わるものを知る学問のことをいいます。

伝承の本質とは、スンナなどが誰にまで遡るかのことをいいます。

伝承の諸条件とは、伝承を伝え運ぶ際の種類のことをいい、実際に聞いたのか、書いてあるのを見たのか、あるいはイジャーザとして認可されたのかなどのことを意味します。

伝承の種類とは、最初から最後まで伝承者の経路がきちんとつながっているかどうかのことです。

伝承の諸規定とは、その伝承が受け入れられるかどうかを見定めることです。

伝承者の状態とは、信頼に足る人物かそうでないかを診断すること。

伝承者の諸条件とは、ハディースを知り運ぶ際の条件と実際に伝える際の条件のことをいいます。

伝承の分類とは、「ジャーミウ」「スナン」「ムスナド」「ムウジャム」「ジュズゥ」「ムスタフラジュ」「ムスタドラク」といった各種のハディース集の分類を意味します。

その内容は、ハディースを伝える伝承者と伝えられたハディースが受け入れられるものなのかどうかです。

その成果は、数あるハディースのうち、受け入れられるものとそうでないものを知ることです。


また、このハディース学には、以下三つの別称もあります。
① ハディース用語学(علم مصطلح الحديث)
② 伝承用語学(علم مصطلح الأثر)
③ ハディース基礎学(علم أصول الحديث)



・知っておきたい専門用語
【サナド(السند)】 マトンへと至らせる経路。つまり、ハディース本文を我々へと伝えた伝承者たちのこと。
【マトン(المتن)】 サナドを最後まで遡ったところにある具体的な意味を指し示すハディースの文言
【イスナード(الإسناد)】 ハディースをその発言者へと遡らせること
【ムスニド(المسنِد)】 ハディースをその発言者へと遡らせる人、あるいはハディースをその伝承経路を通して伝える人





写真ではよくわかりませんが、センターから代々木上原駅まで歩いていくと、なんとミイザナ(ミナレット)の明かりが…
スブハーナッラー、なんだかムスリム諸国にいるような錯覚を覚え、不思議な安らぎを感じました。

It's not really clear from the photo but it was very touching to find the light of Miidhanah while I was walking back from Islamic Center to Yoyogi Uehara station.
I felt as if I was in somewhere Muslim country and enjoyed feeling blessed Sakeenah by that.




最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (ウンム イブラヒム)
2010-11-27 05:36:59
アッサラーム アライコム
はじめまして。
いつも楽しく読ませていただいております。
すごく勉強になりますし、「私もがんばらなくては!」と励みにもなっています。

ガザーッカ アッラー ヘール

私は日本に住んでいないので、講習などのお知らせを見ながら、参加できないことが歯がゆくてなりません。インシャアッラーいつか帰国時にでも参加できればと思っています。ヤーラップ
返信する
アハラン ワ サハラン! (アブー・ハキーム)
2010-12-02 22:23:30
ウンム・イブラーヒーム姉様

アッサラーム アライクム!
お返事遅くなって申し訳ありません。

励ましのお言葉ありがとうございます。

ワイィヤークム!

マーシャーアッラー、「ガザーカッラー ヘール」の響き、懐かしいです(^_^)

エジプトとご縁の深い方とお見受けしました。(エジプトにいらっしゃるのかな?)

私が最初に出会ったムスリムはエジプト出身でしたし、最初に訪れたアラブの国もエジプト、最初に馴れ親しんだアーンミーヤもエジプトのものでした。

日本へのご帰国時には、ぜひ千葉の行徳へお立ち寄りください。
アッラーフ・ル・ムスタアーン!

返信する
Unknown (jowayreya(ibnat julaibeeb))
2010-12-03 20:57:05
سلام الله عليكم ورحمته وبركاته
اسأل الله أن تكونوا بخير وأن يوفقكم إلى ما يحبه ويرضاه
دمتم بخير
دمتم فى طاعة
سلامى للصغار وحكيم خاصة وأم حكيم كذلك كثيرا سيدى
返信する

コメントを投稿