2016年3月30日(水)
フランシーヌの日の朗報:
アイヌ民族が語り継いできた民話を集め、日本語と英語で詳しく解説したアイヌ語民話のデータベースを国立国語研究所のロシア人研究者などのグループが作成し、このほどインターネットで公開しました。
データベースを作成したのは国立国語研究所のアンナ・ブガエワ特任准教授と千葉大学の中川裕教授らのグループです。
データベースは北海道でアイヌ語を語り継いでいた木村きみさんが亡くなるまでに残した録音を元に作成されたものでアイヌ民話10編が収録されています。アイヌ語には文字がないため、聞き取ったことばはカタカナとローマ字で表記され、そこに日本語と英語の訳と単語ごとの詳細な解説がつけられています。
アイヌ語は日常的なことばとして話す人がほとんどいなくなり、消滅の危機にひんしていることから保存が課題となっています。データベースはインターネットを通じて一般に公開されていて研究グループでは今後、収録する民話の数を増やしていくとしています。
国立国語研究所のアンナ・ブガエワ特任准教授は「研究のためだけでくアイヌ語を守る活動にも活用してほしい。日本語訳を読み物として読むこともできるのでアイヌ文化に興味を持つきっかけにしてもらいたい」と話していました。
(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160330/k10010461051000.html)
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要領が悪くて肝心のデータベースがまだ見つからないが、ともかくこういうニュースは嬉しいものである。ブガエワ准教授はロシア人とのことで、こうした営みの大切さを渡来人に教わるのも、また痛快だったりする。もっとも、中川裕・千葉大教授は1955年生まれの東大文学部卒とあるから、僕らと同じ時期に駒場にいたはずだ。当時からアイヌ語に関心をもっていたんだろうか。
話が飛ぶようだが、白鵬の粗暴さはどうも僕には受け容れがたく、率直に言って相撲道にもとるものだと思う。(あれはカチアゲではなく肘打ちだし、やたらな張り手もどんなものか。相撲はK-1じゃないよ。今場所はむやみに力士が鼻血を出す場所だったが、なぜなんでしょうね?)しかしですね、彼がモンゴル人であることに飽きもせず拘泥するメディアや「ファン」には、さらにうんざりしてかなわないのだ。
こちらも飽きもせず同じことを繰り返すが、出身ではなくもっぱら相撲の質をこそ問うべきである。相撲道を正しく継承し豊かにする者が「日本人」なのであって、その逆ではない。法制度的な国籍など、さらに二義的・三義的な話というものだ。
そうそうそういえば、「吊り出し」を得意にする長身のガイジン力士とか、出てこないかな。古くは「起重機」明武谷(みょうぶだに)、下っては輪島と貴ノ花(もちろん父)の吊り合いなんてのもワクワクしたものだ。力士が大型化してしまってすっかり「吊り」が見られなくなったが、宝富士が栃ノ心を吊って運ぶのを見てふとまた期待するものがあったりする。
話しが逸れました。力士のモンゴル出身にしつこくこだわる心理と、アイヌを民族として抹殺したうえ、今なお個人として差別する心理、実は同根の現象ではないかと思いますが、いかがなものでしょうね?