散日拾遺

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天声は人語で示される/井山三連勝/桓公匡合 濟弱扶傾 ~ 千字文 069

2014-06-06 06:22:49 | 日記
2014年6月6日(金)

 ダミアンの日、なんて言ったっけ。

 ケニアで小児医療に携わっているKK医師 ~ 女史と書けると言葉の経済上便利なんだが、これって gender incorrect なのかな、最近めっきり見かけないですね ~ から夜のうちにメールが入っており、近々帰国の予定とある。
 たまにはデートしましょうかというんだが、ものすごく忙しい御仁なので(僕がでなく、彼女が)成立は怪しいものだ。

【来】
> 石丸先生は、普段、どこかにbaseしているんですか?
> それとも、いろいろ動き回っているのかな?

【往】
私、基本的にフレックスです。なのでサボっちゃうんです。
週間スケジュールはありますが、あらためて見直してみると「縄張り内を周回して過ごすある種の肉食動物」みたいな感じです。クマとかオオカミとか。クマのスケジュールを知って待ち受けるハンターの話って、誰の小説だったかな、フォークナー、たぶんそうだ。

【来】
> 御声は天から直接ではなくて、神様は人を使われて示される、と思っています。

【往】
至言ですね。
サタンも人の中から囁くから、始末が悪いんですけど。

このやりとり、ブログに拝借します。いいよね?

***

 本因坊戦、井山があっという間に三連勝。
 「立ち上がりからの乱戦がつまらない」と書いたが、ひとつには「これだと井山本因坊を倒すのは難しかろう」とも感じたのだ。井山という人は驚くべきオールラウンダーだけれど、とりわけ乱戦には滅法強い。ただの剛腕というのではなくて、忙しい戦いのさなかに訪れる静寂の一瞬を決して見逃さない、天与のアンテナをもっている。その一瞬に、天使が道を示すのであるようだ。将棋の羽生名人がデビュー当時のNHK杯で、加藤一二三さん相手に放った6二銀に、解説の米長さんが「強い坊やだねぇ!」と驚嘆した、あれに通じる場面を毎回のように演じるのがそれである。
 一頃、井山にまるで勝てなかった高尾さんが、最近になって対戦成績を急速に改善している。その内容は、もちまえの厚さと形勢判断を生かして、乱戦を封じる要領だ。井山対策はこれが良いように見える。もちろん、棋風というのは動かし難いものだから、伊田八段はどこまでも自分の持ち味で行くしかないし、行ったら良いのだ。

 ・・・そうか、どこまでも自分の棋風で行くしかないし、行ったらいいのか。

***

○ 桓公匡合 濟弱扶傾

匡は「正しくする」、匡合は「諸侯を集め、天下を正すことだそうな。
合は「会合させる」の他動詞らしい。
濟と扶はともに「たすける」の意。

(斉の)桓公は、諸侯を集めて世の中を正しくし、弱いものを濟け、勢いの傾いたものを扶けた。

 今夜移動し、明日から滋賀学習センターで面接授業。
 印刷教材の原稿校正に、なかなか手が回らない。困ったな・・・