散日拾遺

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「よろこび」と「しあわせ」

2014-06-04 07:54:51 | 日記
2014年6月4日(水)

 ムシ歯予防デー、かな?

 昨夜のこと、付記。
 大西先生の記事に「心にガンを転移させたくない」という患者さんの言葉が紹介されていた。
 同様のことを、対がん協会の人々も聞いている。「体はガンでも、心をガンに蝕まれたくない」といったような。
 つらい中にも力強い言明。健やかな心をもって、体の病に対抗する、これが闘病の原型だ。
 PTSDに対して、PTG(外傷後成長)ということを大西先生が言われる。
 大いに喧伝されてよいコンセプトだ。

 いっぽう、PSWのYKさんが、ある利用者の言葉を復唱した。
 「よろこび」ということはわかるけれど、「しあわせ」がどういうことか分からない・・・

 「よろこび」と「しあわせ」は、どう違う?
 よろこびは一時的、しあわせは永続的、
 生まれてきてよかったと思えることがしあわせ、
 まったく孤独であって「しあわせ」とはなかなか思えまい、しあわせは「仕合せ」、人と人との出会いが「仕合せる」もの、

 いろいろ考えることができる。鷲田清一風? 
 どう考えたにしても、「しあわせ」の意味が分からないという「ふしあわせ」には言葉を失う。
 「居場所がなかったのね・・・」

 住居よりなにより、この世に居場所のないことが、精神障害者の原風景だった。
 精神の足場が揺らぐとき、何に頼って「闘病」するのか。
 「しあわせ」はどこで見つかるか。