ヒジュラ暦1426年ズー・ル・ヒッジャ(12月)24日 ヤウム・ル・アルビアーィ(水曜日) |
「イスラム教徒は株をやっちゃイカンのだったよな、確か」と後ろめたい気持ちで株式投資をおこなってきたが、はでぃじゃねーさんの「別にいいんじゃない?」という言葉に勇気づけられて、その後も株を続けていた。
サダカに使ってもいいし、振り回されなければ、金はあるに越したことはない。
大学時代、超貧乏ひとり暮らしの経験(食うモン買えなくて、数日間マヨネーズをちゅうちゅう吸ったりしたこともあった)もあるので、余計にそう思う。
昨年半ば頃からずっと好調だった。もともとの投資額は大きくないが、それでも資産が一年で1.5倍くらいになった。
ところが!! やはりライブドア・ショックは大きかった。多くの株が価格激減。以前ライブドアの株も持っていたが、売り払っておいてよかった。危ない、危ない。
中には、ライブドアの株主優待のゲームをダウンロードして、それをネット上のオークションで売って儲けていた人たちもいたようだ。
今、本屋に行くと「ゼロから始める株式投資」だの「私はこんなに楽に儲けた」だの「株で食っていく方法」だのといった本が腐るほど売っている。
でも、それらの本の著者がやったことは、みんながやるわけだから、それじゃあ儲けられないのだ。
うがった見方をすれば、自分の方法を見つけて儲けるだけ儲けた人が、引き際を見極めて本を書き、印税をもらって、株式市場から勝ち逃げ…というところだろう。
成功した人のマネをすることは大切だろう。しかし、マネは所詮マネでしかない。身につけたことを、どのように自分のオリジナルにアレンジしていくか? それが大切だろう。
イスラムのスンナ派は「スンナとジャマーア(慣例と団結)の民」だから、聖預言者ムハンマド(SAS)の慣例を記した「ハディース」に従うことは大切である。
しかし、クルアーンやハディースに書いていないことで、ウラマーや地域共同体がイジュマー(合意)としても決めていないこと、キヤース(類推)による例もないことは、世の中、特に日本社会では数多く存在する。それについては自分の頭で考えていくしかない。
イスラムは没個性な画一的な人間を作る宗教ではない。だれかのマネをしていればよいというものではない。規範は守りながら、いかに自分なりのオリジナルを作り上げていくかだと思う。
宗教や株に限らず、何事も最後はそこがツボなのではないか? 最近の、世間の株式投資熱を見てそんなことを感じている。