ヒジュラ暦1427年シャアバーン(8月)7日 ハミースィ(木曜日) |
それが大人になるに従って、文化や建築というものに関心を持ち、ガウディやサグラダファミリアについて知っていくうちに、
「ほうほう」「ふむふむ」「なるほどなるほど」
となり、ついには「サグラダファミリアってなかなかいいよね」と、違いのわかる男を演じながらネスカフェゴールドブレンドを飲むに至った。
建築に関心があるので、教会であることには別に何の抵抗も無い。
今回の旅行では果たして実物を見ても、違いのわかる男でいられるのかというのがひとつのテーマである。
そして対面のときがやってきた。最初の感想―「うーむ、デカイけど普通だな」
日本人彫刻家外尾悦郎氏の彫刻でも有名な生誕の門ではなく、裏側の受難の門から入ったのもそのような感想を抱いた原因かもしれない。
なんというか、入り口がそこらへんにある博物館のようだ。
別に日和(ひよ)るわけではないが、著書『ガウディの伝言』で外尾氏が主張しているように(288ページ)、受難の門は「過ち」なのではないか? ガウディのデッサンと彫刻が全然違うし、角々していてなんだか味気ないぞ。
これなら、スタジオジブリがアニメ映画を作ったときに、たまに日テレが喜々として汐留に作るアニメの模型などの方がレベル高いんじゃないか?
近くにある案内板がまた安っぽく感じる。案内板自体は悪いデザインではないと思うが、サグラダファミリアでこの案内板はミスマッチなのでは?
せっかくだから案内板で説明すると、②の受難の門から大聖堂に入場。④の周辺は現在工事中なので、右側の壁に沿って、大回りし、⑤のあたりを通って、①の生誕の門に抜けた。その後、上の方の⑥から地下博物館に入り、展示物やガウディの墓などを見て、下の方の⑥から出てきた。⑧は土産物屋。
「中に入ればまた印象が違うんだろうな」と期待を込めて入場。果たして、そこで私を待ちかまえていたものは!?
もったいぶって次回に続く。