長岡育英センター・ブログ

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水谷修氏=夜回り先生のこと

2005-02-27 23:28:02 | 川上のひとりごと日記
「夜回り先生」こと水谷修先生の番組が、26日の夜NHKでありました。

番組を見ていて、涙が自然にこみ上げてきました。
子ども達のことを思い、真剣に熱く語りかける先生の言葉が、何度も
心の奥にズシン、ズシン、ズシン…と強く響いてきました。

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夜の街に住む少年少女達を、非行や、暴力団、薬物などから守るため、
一人で、夜の繁華街をパトロールするという活動=「夜回り」を永年
続けて来られたという先生です。

番組は、その水谷先生が全国各地を講演して回り、薬物の本当の恐ろしさを
子ども達、そして教員、大人達に語る姿と、実際の夜回りの様子、そして
ジャーナリスト江川紹子氏によるインタビューで構成されていました。

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子ども達は、学校・家庭・社会で行き場所を無くして、夜の街の住人になる。
一見すると、行き場を無くした子ども達を優しく温かく迎え入れるかに見える
夜の世界。そこに住む大人達は、夜の世界に身を寄せる子ども達を食い物にして
生きているのです。

そんな裏の顔を持つ夜の世界に沈んでしまった子ども達を助け出すために、
時には暴走族も、暴力団も相手にもするという水谷先生。

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本当にこれほどまでに子ども達のことを本気で考え続けている大人が
いるっていうのは、わたしは後ろ頭を殴られたくらい、ショックでした。

わたし達も日々子ども達を相手にしていながら、これだけ覚悟と信念を持って
いたのかと問われれば、正直これほどまでには考えていませんでした。

子ども達は、日々たくさんの問題の中で生活しているのは、頭では
わかっているつもりでした。しかし、一人ひとりの子どもには、
抱えきれない、受け止めきれない数々の問題があり、というのも、
社会中のフラストレーションが子ども達に降り積もり、それを子ども達は
大人に訴えることも出来ずに苦しんでいるというのです。

それら苦しむ子ども達をわたし達大人が支えていくのが夜回りをすることより
本当に大切な仕事であり、そのためには日々子ども達に寄り添って
いかねばならないのだと教えられました。

そして、子ども達一人ひとりの心の中にある花の種を、それぞれ
咲かせるために、大人が愛情を注いであげなくてはならないのだと。

---

うまく言葉で言い表せないんですが、川上も、子ども達に携わる
仕事をする以上、この水谷先生のように、子ども達を本当に
大切にしていかねばならないなと改めて決心しました。

現在育英センターに通ってきてくれているみんなの中には、
たとえば水谷先生のところに駆け込むほど苦しんでいる人は
いないと信じたいですが、それでも、日々喧嘩やトラブルなども
ありますし、保護者の方のトラブルも目にしてきているでしょう。

そして、わたし達大人に言えない苦しみや悩みを抱えている人も
いるのかも知れません。でも、些細な苦しみだと思って我慢して
いたり、或いは大変な問題なんだけど、そんなこと先生に話したら、
困ってしまうから等の理由で話せない人もいるかも知れない。


どんな小さなことでも良いですから、この人になら話せると
子ども達が安心して悩みや相談を打ち明けられるような大人に
川上はなっていきたいと思います。

そして、どんなときでも子ども達のそばに立って、子ども達を
守り抜いて、どの子もやがて一人ひとりの花を咲かせられるように
大切に育てていきたいと思いました。


これが、川上の小さな決心です。

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印象的だった言葉を、ビデオを再生して、メモを取りました。
以下に抜粋します。

信念に満ちた、力強い言葉です。

水谷修先生のHPはこちらです。

夜回り先生~水谷修HP~

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夜の街に住む子ども達、通じて言えるのは、自己肯定感・自信が無い。
昼の街で徹底していじめられてますよ。
「おまえはこんなこともできないのか。」
「あんなこともできないのか。」
「もうそんな格好で学校来なくていいよ。」
「おまえなんか産まなきゃ良かった」
…それやられたら昼の街にいれない。
それで僕の街(夜の街)に来て、

夜の街の大人達は優しいですよ。
なぜ夜の大人達は優しいと思う?

子ども達覚えておけよ。
それは君たちを食い物に出来るから。

女の子は体を売らせる。薬漬け、覚醒剤漬けにさせる。
男の子達は自分の手足として使える。
だから優しい。それに引っかかってしまうんです。

---

(講演会で保護者に対して)
皆さん方甘えてるんですよ子育てに。
いいとこなんて、きっと勝手に自然に伸びていく。
だったら、悪いところを叱って良くして、もっと良い子にしようとする。

でも、もし子ども達が自分のいいところに気付いていなかったら、
自信が無かったら、攻撃だけされるわけですから、
自分はダメな人間だ、どうせ家にいたってダメなんだ。
自分はダメな人間だ、学校だって好かれてない。

そうして夜の部屋でカミソリ用意してリストカット、縄を用意して首に巻いて
自殺、或いは僕の住む夜の世界に出て、そうなっていくんです。

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恐ろしいことに気付いた。

非行も犯罪も薬物も、リストカットも自殺願望もOD(処方薬乱用)も
みんな根っこは一緒なんです。

昼の世界で徹底して攻撃されて、夜の世界でそれを抱え込んでいる。

元気の良い子は夜の街に出る。暴走族、ギャングになって大人に復讐。

つかの間の救いを、一時の男性との関係に求める人は、買春されて
父親を求めてる。哀れですよ。

もっともっと繊細な子は、真っ暗な夜の部屋で、親がぐうすか寝ている
部屋の隣で、カミソリを前に手を切っていく。

そして、自分の血を見て、手を切ることの中で、自分が生きていることを
堪え忍んでいる。

いいですか。リストカットは心の叫びです。生きるためにあの子達は切っている。
やっとそれで体のバランスを保っているんです。

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みんな覚えておけ。水谷が優秀だっていうのは、成績じゃない。

学校の成績なんて先生にとって、どうでもいい。
彼は心が優秀だった。

心の優秀さは日々の生き方でしか作れない。

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いいか。小学生でも、中学生でも、高校生でも、どんな子どもでも、
鉛筆一本盗ろうが、口紅一本盗ろうが、パン一個盗ろうが、
お菓子を盗ろうが、人の悪口を言おうが、人を言葉でいじめようが、
暴力でいじめようが、薬物ドラッグを使おうが、体を買われようが、
人を殺そうが、自分でやったことの始末は自分で付けなさい。

逃げちゃダメだ。それが人間だ。どんな子どもでも。

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先生はね、君たちもそうだよ、すべての子どもは、
花の種だと思っている。

親やわれわれ教員が、地域の大人が、マスコミまで含めた社会の
すべての大人が、
「おまえのそういうとこ好きだぜ」
「おまえはいいやつだな」
「おまえにはこういう明日がある」
「かわいいよおまえは。愛おしいよ。」
「愛してるよ」

たくさんの愛で育てれば、みんな時期が来ればきれいな花を咲かせる。

もし腐った花を咲かせたり、枯れる子どもがいたら、それは大人によって
枯れさせられた被害者だ。

---

(大人へ)
皆さん方は、大人は昼の世界で、子ども達に愛を与えてほしい。

愛は言葉じゃない。子どものそばに行って、そっと肩を抱いて、
「いるぞ」、ってそれでいい。

愛はお金じゃない。

子ども達を守ってくれれば、その子達は夜の世界には行きません。
(中略)

子ども達は大人社会の明日への夢です。

子ども達の何倍もいる大人達が、子ども達を守って守って、守り抜いてほしい。

---

(子ども達へ)
いいかい、君たちのこの心の中には宇宙に一つしかない、大切な大切な
宝物である、花の種がある。
その花の種は、一人ひとりすべて違う。
君たちは君たちの人生で、その花を咲かせなきゃならない。

いいかい、覚えておきな。
その花のタネは太陽の下でしか咲かないんだ。
ぼくの住む夜の世界には来ないでくれ。

昼の世界でどんなことがあっても、その花の種を咲かせてくれ。

---

いいですか、人を信じることを怖がらないこと。
裏切られても裏切られても信じること。

世の中には裏切る人間もいるかも知れない。
でも、それ以上に君たちと共に、悩み苦しみ、優しさを分かち合い、
君たちに優しさを与えてくれる大人達の方が多い。


以上、
 NHK/ETV特集
「いいもんだよ、生きるって
  ~夜回り先生・水谷修のメッセージ~」より

---



これらが、抜粋ですが、多少違っているところもあるかも知れません。
この番組がDVDでも販売されているそうですので、興味のある方は、
ご覧になると良いかも知れません。

---
ガンバロウ長岡!!!
 ガンバロウ育英!!!
by 川上
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5 コメント

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はじめまして (ゆき)
2005-02-28 22:52:41
メモまでとられたのですね。

大事な言葉がいっぱい、詰まっていましたね。

子ども達にも、親にも、先生方にも聞いてほしいメッセージでした。

川上さんは、子ども達に関わるお仕事をなさっておられるのですね。

地震の後、大変なことがいろいろあったと思います。どうか、お体を大切に、子ども達のために頑張ってくださいね。

返信する
トラックバック (ゆき)
2005-02-28 22:59:36
URLを入力する前に、投稿してしまいました。

すみません。milkywayのゆきです。

トラックバックさせていただきました。
返信する
ありがとうございます。 (川上)
2005-03-01 00:31:54
川上です。TBありがとうございます。



本当に、テレビを見ていてあれほどカァーッと

頭に熱い何かがこみ上げてきたのは、

無いんじゃないかと思うくらいの良い番組でした。



水谷先生のように、子ども達、大人達の心に

大切なことをはっきりと自分の言葉で伝えられる、

大人になりたいと思いました。



地震の影響はもうほとんどありません。

ご心配いただきありがとうございます。

子ども達共に、元気です。
返信する
こんにちは (ゆき)
2005-03-02 22:04:04
コメントいただきありがとうございました。

川上先生のような気持ちを持つ先生方が

たくさんいて下さるといいですね。



学童の先生は、学校の先生とは

少し離れた立場で 子ども達と

接することができるのかなと思います。

子ども達にとって安心できる

第2の家のような存在…。

そうであってほしいと心から願っています。



もし、よろしかったら、

いつか私の過去ログの

「いじめの定義」につけてもらっている

コメントを読んでいただけますか?

同じように苦しんでいる子ども達が

私の周りにも何人もいます。

自分に何ができるのか、私も悩んでいます。



次の休みの日には、川上さんおすすめの

「オペラ座の怪人」を

見に行きたいなと思っています。

返信する
Unknown (mimi)
2005-04-02 02:55:16
こんばんわ^^mimiといいます。

水谷先生は本当に本当に優しさでいっぱいの先生だと思います。優しいから子供達のために強くなってくれてる;;

先生の想いをもっともっと多くの人に知ってもらえたらいいなって思って、応援するブログを作りました。よかったら来て下さい^^

ゆきさん、ここでもお隣ですね^^うれしいです。
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