面白いニュースを見た。
---
それは、昨日の報道ステーションでのこと。
「山で探検 不明三児無事発見」のニュース。
概略は、6歳の姉と4歳の弟、近所の9歳の女の子が
「大分県挾間町で31日夕方から行方不明になっていた
子供3人は、1日午前7時10分ごろ、自宅そばの裏山で
無事発見、保護された。」のだという。
「毎日新聞 2005年4月1日 13時42分」より
母親は、発見の一報を受けて、救急車に乗せられる
我が子に対して
「大丈夫!?○○、○○、大丈夫!?」
と、大騒ぎである。絶叫と言っても良いほどの、大声で、
完全にうわずっている。
一晩子どもが戻らなかったのだから、親の心配は相当な
ものだったであろうことは想像に難くない。
で、子ども達のその後の会見でお詫びする映像が出た。
隣で保護者から「ごめんなさいは?」と促されて、
子ども達は、「ごめんなさい」と言っていた。
4歳の男の子のコメントは、究極である。
ホンネで語ってしまった
「楽しかった!」
慌てて隣からお詫びを催促する親。
そして「ごめんなさい」の言葉。
男の子の表情は、明るい。
文字で見るのと、映像で見る印象はまるで
ちがうのだ。激しく温度差がある。
大騒ぎしている母親。冷静に落ち着いた子ども。
大人と子どもの温度差は何を表しているのか。
また、寒い山での一晩のサバイバル。彼らは偶然に
生きたのであろうか。偶然無事に発見されたのか?
---
彼らは、日頃から自宅の裏山で遊んでいたが、3月31日も
やはりいつものように裏山で遊んでいた。
しかし、その日は少し冒険をしてみた。
いつもは「右」に進む山の分かれ道を、この日は「左」に
行ってみようと考えた。ただ進んだのでは帰り道がわからなく
なるので、目印をおいて行くことにした。賢いのだ。
でも、それはティッシュペーパーを丸めたものだった。
ペーパーは軽いので風に飛ばされてしまい、結果帰り道が
わからなくなったという。
この後がすごかった。
だんだん山の気温が下がっていった。この日の最低気温は
5℃から2℃という寒さ。彼らははじめ、枯れ葉を集めて、
枯れ葉の布団を作り温まろうとした。
しかし、あまり温かくならない。そこで身を寄せ合って
「3人で固まっていた」と女の子が会見で話していた。
食料はというと、9歳の女の子が持っていた6個の氷砂糖を
3人で分け合って食べた。
その後、会見で女の子は「お母さんに会いたかったけど、
我慢しました」と半泣きで語り、なんと男の子は
「楽しかったです」と言ってしまった!
川上は笑った。大笑いした。そして、涙が出た。
偉いじゃないか。4歳!
エイプリルフールの「ウソニュース」かと思って、裏を取るのに
時間がかかった。本当のことだったらしいので、ようやく
今文章に書いている。
---
子ども達は、つまり、自ら生きたのである。偶然、道には
迷ったかも知れなかったが、はじめから「冒険」は覚悟の
上であった。いや、「冒険」をしたかったのだろう。
でなければ、氷砂糖を持っていたのは何故か。
まぁ氷砂糖については、たまたまでもいい。
しかし、彼らはいつもは右に行く道をこの日「左」に進んだ。
いつもと違う道をあえて選んだ。それこそが冒険の基本では
ないか。
日常を打ち破り、一歩を踏み出す勇気。素晴らしい。
また、「道しるべ」を残している。
童話「ヘンゼルとグレーテル」でも小石を置いていく?等の
方法で出てくるから、子ども達が知っていても不思議では
ないが、実践できるのは偉い。
しかも映像で見た山道は、小石などをおいたところでは、
まるで目立たない枯れ葉の積もった山道なのだ。彼らは
応用を考え、持っていたティッシュを使った。人工的な
白さは、山の中では目立つ色だ。賢い。
しかし、軽かったので飛ばされてしまった。途中までは
なかなか良い発想だったと思う。
目印がティッシュでなければ、彼らはニュースにはならず、
立派に冒険をやり遂げていたかもしれない。
その後、冷えてきたので、体を寄せ合って暖め合っている。
枯れ葉をかぶっても温かくならないので、体を寄せ合うという
シンプルな方法を考えている。見事なサバイバル術だ。
---
表向きには捜索して下さった関係者に対してお詫びの言葉を
言わせても良いが、冒険から無事に生還したことをこっそりと
誉めてあげてほしい。
と言って、わたし自身も、実際に子ども達がこんなことして
しまったのを知ったら、思い切り叱ってしまうかもしれないが、
やはりどうやってこんなことをしたのか、尋ねる余裕を持って
いたい。
そして、今度は道しるべや非常食、野宿の仕方について、
もう少し良い方法を一緒に考えてあげて、「実践してごらん」と、
言うだろう。
4歳の男の子の「楽しかったです」は間違いなく3人に共通の
ホンネであろう。4歳の子どもが一晩山で親と離れて過ごしても
平気だったのだ。しかもその状況を楽しんでいる。
冒険は楽しいのだ。
なぜなら、それが子ども達の成長の原動力の一つであるから。
子どもたちは、大人が思っているよりも、ずっと賢くて、
ずっとずっと強いというひとつの証を見た気がする。
---
ガンバロウ長岡!!!
ガンバロウ育英!!!
by 川上
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それは、昨日の報道ステーションでのこと。
「山で探検 不明三児無事発見」のニュース。
概略は、6歳の姉と4歳の弟、近所の9歳の女の子が
「大分県挾間町で31日夕方から行方不明になっていた
子供3人は、1日午前7時10分ごろ、自宅そばの裏山で
無事発見、保護された。」のだという。
「毎日新聞 2005年4月1日 13時42分」より
母親は、発見の一報を受けて、救急車に乗せられる
我が子に対して
「大丈夫!?○○、○○、大丈夫!?」
と、大騒ぎである。絶叫と言っても良いほどの、大声で、
完全にうわずっている。
一晩子どもが戻らなかったのだから、親の心配は相当な
ものだったであろうことは想像に難くない。
で、子ども達のその後の会見でお詫びする映像が出た。
隣で保護者から「ごめんなさいは?」と促されて、
子ども達は、「ごめんなさい」と言っていた。
4歳の男の子のコメントは、究極である。
ホンネで語ってしまった
「楽しかった!」
慌てて隣からお詫びを催促する親。
そして「ごめんなさい」の言葉。
男の子の表情は、明るい。
文字で見るのと、映像で見る印象はまるで
ちがうのだ。激しく温度差がある。
大騒ぎしている母親。冷静に落ち着いた子ども。
大人と子どもの温度差は何を表しているのか。
また、寒い山での一晩のサバイバル。彼らは偶然に
生きたのであろうか。偶然無事に発見されたのか?
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彼らは、日頃から自宅の裏山で遊んでいたが、3月31日も
やはりいつものように裏山で遊んでいた。
しかし、その日は少し冒険をしてみた。
いつもは「右」に進む山の分かれ道を、この日は「左」に
行ってみようと考えた。ただ進んだのでは帰り道がわからなく
なるので、目印をおいて行くことにした。賢いのだ。
でも、それはティッシュペーパーを丸めたものだった。
ペーパーは軽いので風に飛ばされてしまい、結果帰り道が
わからなくなったという。
この後がすごかった。
だんだん山の気温が下がっていった。この日の最低気温は
5℃から2℃という寒さ。彼らははじめ、枯れ葉を集めて、
枯れ葉の布団を作り温まろうとした。
しかし、あまり温かくならない。そこで身を寄せ合って
「3人で固まっていた」と女の子が会見で話していた。
食料はというと、9歳の女の子が持っていた6個の氷砂糖を
3人で分け合って食べた。
その後、会見で女の子は「お母さんに会いたかったけど、
我慢しました」と半泣きで語り、なんと男の子は
「楽しかったです」と言ってしまった!
川上は笑った。大笑いした。そして、涙が出た。
偉いじゃないか。4歳!
エイプリルフールの「ウソニュース」かと思って、裏を取るのに
時間がかかった。本当のことだったらしいので、ようやく
今文章に書いている。
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子ども達は、つまり、自ら生きたのである。偶然、道には
迷ったかも知れなかったが、はじめから「冒険」は覚悟の
上であった。いや、「冒険」をしたかったのだろう。
でなければ、氷砂糖を持っていたのは何故か。
まぁ氷砂糖については、たまたまでもいい。
しかし、彼らはいつもは右に行く道をこの日「左」に進んだ。
いつもと違う道をあえて選んだ。それこそが冒険の基本では
ないか。
日常を打ち破り、一歩を踏み出す勇気。素晴らしい。
また、「道しるべ」を残している。
童話「ヘンゼルとグレーテル」でも小石を置いていく?等の
方法で出てくるから、子ども達が知っていても不思議では
ないが、実践できるのは偉い。
しかも映像で見た山道は、小石などをおいたところでは、
まるで目立たない枯れ葉の積もった山道なのだ。彼らは
応用を考え、持っていたティッシュを使った。人工的な
白さは、山の中では目立つ色だ。賢い。
しかし、軽かったので飛ばされてしまった。途中までは
なかなか良い発想だったと思う。
目印がティッシュでなければ、彼らはニュースにはならず、
立派に冒険をやり遂げていたかもしれない。
その後、冷えてきたので、体を寄せ合って暖め合っている。
枯れ葉をかぶっても温かくならないので、体を寄せ合うという
シンプルな方法を考えている。見事なサバイバル術だ。
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表向きには捜索して下さった関係者に対してお詫びの言葉を
言わせても良いが、冒険から無事に生還したことをこっそりと
誉めてあげてほしい。
と言って、わたし自身も、実際に子ども達がこんなことして
しまったのを知ったら、思い切り叱ってしまうかもしれないが、
やはりどうやってこんなことをしたのか、尋ねる余裕を持って
いたい。
そして、今度は道しるべや非常食、野宿の仕方について、
もう少し良い方法を一緒に考えてあげて、「実践してごらん」と、
言うだろう。
4歳の男の子の「楽しかったです」は間違いなく3人に共通の
ホンネであろう。4歳の子どもが一晩山で親と離れて過ごしても
平気だったのだ。しかもその状況を楽しんでいる。
冒険は楽しいのだ。
なぜなら、それが子ども達の成長の原動力の一つであるから。
子どもたちは、大人が思っているよりも、ずっと賢くて、
ずっとずっと強いというひとつの証を見た気がする。
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ガンバロウ長岡!!!
ガンバロウ育英!!!
by 川上