昨日の月曜日は、集団遊びでフルーツバスケットをやりました。
30人ほどでやるので、なかなか壮観です。
「靴下をはいてる人」
「今日朝ご飯食べた人」
「習字習ってる人」
「フルーツバスケット!」などなど。
とても楽しいゲームですが、昨日の子ども達のやり方を見ていると、
気になる点がいくつかありました。
---
①わざとリーダーになりたがり、椅子に座らない。
(それも同じ人がくりかえしやっている)
②リーダーの話を聞かない。
③リーダーも声を出すタイミングを読めていない。
---
③はまだ難しいので、不問にしても、①②はどうでしょうか。
①については、1年生が大勢なので、1年生がやり方を
わからずに繰り返し座り損ねるのならわかるのですが、
2・3年生がやっているのです。
それも、「おれやりたい、おれやりたい」と口に出して
いるのですから、もう意図は見え見えです。
センターの子ども達は毎日一緒に遊んでいますが、
いざ組織的に、つまり集団で遊ぼうとすると、
我慢が出来ず、「我」を出して、自分の欲求を抑えられない
という人が実に多いというのが、正直な現状です。
集団で遊ぶ時には、あまりにも我が強すぎると、集団として
成立しなくなるために、お互いに相手を尊重して、一歩引く
態度がある程度は必要になります。自分は引きつつも、
周囲を盛り上げるために努力するという。
しかし、②に見られるように、自分は楽しみたいけど、
人がやる時には話を聞かない、いつまでも大声で騒ぐという
人も実に多いのです。
まとめて平たく言うと、まったく「遊びがヘタ」なのです。
こんな遊び方をしていて、面白いわけないだろうと思うのです。
ちょっと残念です。
ですが、ただ残念がってはいられません。
---
育英センターで毎週月曜日に集団で遊ぶという日を
設けているのには、ここにねらいがあります。
今の子ども達に欠けているのは、この自分たちが集団で
何か目標を達成しようという「自己組織力」「統率力」
それに主張の違うもの同士の折り合いをつけていく
「説得力」「政治力」、それに他者と心を通わせて対話・
会話する「コミュニケーション力」だと思います。
現在育英センターでは、昨年のリーダー格であった
「(元)3年生」が抜けて、リーダーシップを取れる
3年生が現れるまでの、パワーバランスが崩れていて、
政治的に不安定な時期にあると言えます。
「政治」というと生臭い永田町界隈の大人の話かと
思ってしまいますが、もともとは主義主張の異なる者
同士の折り合いをつけることが政治の本来の意味です。
だから、ここでは文字通りに、考え方の違う人同士が
一緒に過ごし、楽しく遊び、勉強するための安定した
環境作りのために必要となる「政治」を指します。
現に、今のセンター内では、3年生、2年生が、
お互いに自分の欲求を主張して、トラブルが起きたり、
1年生・2年生が上級生の言うことを聞かないという
話も目にしたり聞いたりします。
この不安定な時期に、あえて集団遊びを継続的に行うことに
よって、子ども達の中に「良いリーダーシップ」を取って
くれる人を育て、前述のような統率力・組織力・説得力等、
集団を一つに結束するために必要な力を身に付けていってほしい
というねらいがあるのです。
---
また、子ども達のコミュニケーション力の低下も齋藤孝氏が
指摘するまでもなく、日常的に見られます。
上述の②「リーダーの話を聞かない」がそれを端的に
表しています。
自分の主張は言いたい放題。しかし、人の話は聞かない。
「1を聞いて10を知る」という必要はありませんが、
せめて、1を聞いたら1はわかるように、相手の心(意図)を
的確にとらえて、それに答えられるように、「打てば響く」
を目指して、子ども達一人ひとりの力を引き上げて行きたいと
考えています。
自分たちが、ただ言いたい放題・やりたい放題をやっていると、
遊びはどうなるのか!? つまらなくなるのは誰の目にも明白です。
自分の言葉と行動をどうしたら、他者の言葉と行動がどうなるか?
そしてどうしたらお互いが楽しくできるのか?
一つの遊びの中にさえ、コミュニケーションについて学ぶべき点は
沢山あります。
また、③の「タイミングを読めない」もコミュニケーション力に
原因があると見ていいでしょう。
つまり、どんなタイミングで言えば相手に聞こえて、
どんな声の大きさや言い方が必要か、まだよくわかっていない
ためだと思われます。相手との距離、相手の人数、シチュエーション、
これらを瞬時に読み取って判断し、声を発するという能力は
一朝一夕には身に付きません。
これらも、遊びを通してたくさん学べるでしょう。
また、3年生は集団の中で自らリーダーを経験することで、
口先だけでの指示・命令では人は動いてくれないことを知ります。
そして、本当に人を動かすにはどういう方法が適しているか、
自分たちで遊びの中で、経験を通して学んでいくのです。
この何物にも代え難い経験を通して、リーダーとしての力と、
コミュニケーション力の大切さを学んでほしいと思います。
---
さてと。
こう書くと、ずいぶん偉そうになってしまいますが、つまりこれが
できるということは、フルーツバスケットでさえも、うまく遊べる
ということなのです。
賢い人というのは、必要な時にはバカになって遊ぶことが出来る人だと
川上は考えます。
だから、いろんな力がついたからといって、偉そうにしようと
言ってるのではなく、思いっきり遊ぶ時はバカになって遊べると
素晴らしいねというのが川上の考えです。
さぁ、来週はどんな集団遊びになるでしょう?
またここでお知らせします。
---
ガンバロウ長岡!!!
ガンバロウ育英!!!
by 川上
30人ほどでやるので、なかなか壮観です。
「靴下をはいてる人」
「今日朝ご飯食べた人」
「習字習ってる人」
「フルーツバスケット!」などなど。
とても楽しいゲームですが、昨日の子ども達のやり方を見ていると、
気になる点がいくつかありました。
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①わざとリーダーになりたがり、椅子に座らない。
(それも同じ人がくりかえしやっている)
②リーダーの話を聞かない。
③リーダーも声を出すタイミングを読めていない。
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③はまだ難しいので、不問にしても、①②はどうでしょうか。
①については、1年生が大勢なので、1年生がやり方を
わからずに繰り返し座り損ねるのならわかるのですが、
2・3年生がやっているのです。
それも、「おれやりたい、おれやりたい」と口に出して
いるのですから、もう意図は見え見えです。
センターの子ども達は毎日一緒に遊んでいますが、
いざ組織的に、つまり集団で遊ぼうとすると、
我慢が出来ず、「我」を出して、自分の欲求を抑えられない
という人が実に多いというのが、正直な現状です。
集団で遊ぶ時には、あまりにも我が強すぎると、集団として
成立しなくなるために、お互いに相手を尊重して、一歩引く
態度がある程度は必要になります。自分は引きつつも、
周囲を盛り上げるために努力するという。
しかし、②に見られるように、自分は楽しみたいけど、
人がやる時には話を聞かない、いつまでも大声で騒ぐという
人も実に多いのです。
まとめて平たく言うと、まったく「遊びがヘタ」なのです。
こんな遊び方をしていて、面白いわけないだろうと思うのです。
ちょっと残念です。
ですが、ただ残念がってはいられません。
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育英センターで毎週月曜日に集団で遊ぶという日を
設けているのには、ここにねらいがあります。
今の子ども達に欠けているのは、この自分たちが集団で
何か目標を達成しようという「自己組織力」「統率力」
それに主張の違うもの同士の折り合いをつけていく
「説得力」「政治力」、それに他者と心を通わせて対話・
会話する「コミュニケーション力」だと思います。
現在育英センターでは、昨年のリーダー格であった
「(元)3年生」が抜けて、リーダーシップを取れる
3年生が現れるまでの、パワーバランスが崩れていて、
政治的に不安定な時期にあると言えます。
「政治」というと生臭い永田町界隈の大人の話かと
思ってしまいますが、もともとは主義主張の異なる者
同士の折り合いをつけることが政治の本来の意味です。
だから、ここでは文字通りに、考え方の違う人同士が
一緒に過ごし、楽しく遊び、勉強するための安定した
環境作りのために必要となる「政治」を指します。
現に、今のセンター内では、3年生、2年生が、
お互いに自分の欲求を主張して、トラブルが起きたり、
1年生・2年生が上級生の言うことを聞かないという
話も目にしたり聞いたりします。
この不安定な時期に、あえて集団遊びを継続的に行うことに
よって、子ども達の中に「良いリーダーシップ」を取って
くれる人を育て、前述のような統率力・組織力・説得力等、
集団を一つに結束するために必要な力を身に付けていってほしい
というねらいがあるのです。
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また、子ども達のコミュニケーション力の低下も齋藤孝氏が
指摘するまでもなく、日常的に見られます。
上述の②「リーダーの話を聞かない」がそれを端的に
表しています。
自分の主張は言いたい放題。しかし、人の話は聞かない。
「1を聞いて10を知る」という必要はありませんが、
せめて、1を聞いたら1はわかるように、相手の心(意図)を
的確にとらえて、それに答えられるように、「打てば響く」
を目指して、子ども達一人ひとりの力を引き上げて行きたいと
考えています。
自分たちが、ただ言いたい放題・やりたい放題をやっていると、
遊びはどうなるのか!? つまらなくなるのは誰の目にも明白です。
自分の言葉と行動をどうしたら、他者の言葉と行動がどうなるか?
そしてどうしたらお互いが楽しくできるのか?
一つの遊びの中にさえ、コミュニケーションについて学ぶべき点は
沢山あります。
また、③の「タイミングを読めない」もコミュニケーション力に
原因があると見ていいでしょう。
つまり、どんなタイミングで言えば相手に聞こえて、
どんな声の大きさや言い方が必要か、まだよくわかっていない
ためだと思われます。相手との距離、相手の人数、シチュエーション、
これらを瞬時に読み取って判断し、声を発するという能力は
一朝一夕には身に付きません。
これらも、遊びを通してたくさん学べるでしょう。
また、3年生は集団の中で自らリーダーを経験することで、
口先だけでの指示・命令では人は動いてくれないことを知ります。
そして、本当に人を動かすにはどういう方法が適しているか、
自分たちで遊びの中で、経験を通して学んでいくのです。
この何物にも代え難い経験を通して、リーダーとしての力と、
コミュニケーション力の大切さを学んでほしいと思います。
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さてと。
こう書くと、ずいぶん偉そうになってしまいますが、つまりこれが
できるということは、フルーツバスケットでさえも、うまく遊べる
ということなのです。
賢い人というのは、必要な時にはバカになって遊ぶことが出来る人だと
川上は考えます。
だから、いろんな力がついたからといって、偉そうにしようと
言ってるのではなく、思いっきり遊ぶ時はバカになって遊べると
素晴らしいねというのが川上の考えです。
さぁ、来週はどんな集団遊びになるでしょう?
またここでお知らせします。
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ガンバロウ長岡!!!
ガンバロウ育英!!!
by 川上