「牛は、わたしたちの家族です。」
山古志の男達が、口々にそう語りました。
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たくさんの人の応援に囲まれて、牛の角突きが
行われました。
震災復興のシンボルとして、この角突きをどうしても
開催したかったという山古志の人々の心意気にふれて、
何度も胸が熱くなる大会でした。
初めての長岡での臨時開催ということでどんな大会に
なるのかと思ったのですが、やはり全体的には山古志の
角突きそのままの雰囲気でした。
違ったのは、警備に大勢の人が導入されているところと、
マスコミの人が大勢居ることくらいでしょうか。
観客数もいつもの角突きより少し多いくらいだったように
感じました。角突きがもっとメジャーになってほしいような、
なってほしくないような、少し複雑な心境です。
取り組みは15番ということで、いつもの開催よりはずっと
少ない数でした。でも、川上はたいへん満足できました。
地震で牛にもどれほど影響があるかと心配されていただけに、
元気な牛を見ることができて本当に良かったです。
何年か後には、またあの山古志の闘牛場で角突きを見られることを
願って止みません。
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闘牛場には、被災地を励まそうと全国から寄せられた鯉のぼりが
青い空に泳いでいた。
すっかり有名になった長島忠美復興管理監(元山古志村長)。
右は取材できていた、たけし軍団のラッシャー板前氏。
角突きをする牛。
中央で見守るのは、木篭の松井さん。
越後闘牛の最大の見せ場は、勢子(せこ)の活躍。
足かけ綱を足にかけて牛を引き離す勢子と、急所である
鼻をつかみおとなしくさせる勢子のみごとな連係プレー。
手を挙げるのは、鼻を取った合図。
勇敢な勢子は充さん。
激しい突き合いにたまらずよける牛。
フェンス際ぎりぎりまで相手を攻め込む。
かわしきれず、たまらず逃げる。
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闘牛博士の松田さんと一緒に牛と写る我が娘と妻。
写真の牛はタカトラ号(漢字は不明)。
松田さん曰く、「とてもおとなしい牛ですよ」。
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ガンバロウ長岡!!!
ガンバロウ山古志!!!
by 川上
何世代で築いた山里は地震で一瞬に消え去ったが、今後数年間で、前より、すばらしい山里を期待します。
山古志には、「あきらめ」という言葉はない。