いけふくろう通信(発行人=ムッシュ)

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2009年・冬「大原竜幸展-荒ぶる彫刻 生き彫り」(いけふくろう通信第524号)

2009-01-12 20:54:26 | イベント・お祭
今年も行ってきました。
そう、山梨県出身の彫刻家・大原竜幸さんの個展です。

今回のテーマは、「荒ぶる彫刻 生き彫り」。



大原さんからは下記のメッセージをいただきました。
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ギャラリイK推薦作家展 知性の触覚2009それぞれの他者
◆荒ぶる彫刻 生き彫り 大原竜幸展◆
(http://kobuchisawa.gr.jp/mokucho/artput/)

死が影のように身近な存在である野生動物たち。
彼らが生き残るためにみせる必死な姿、
その一瞬は余分なものをそぎおとした力強い美しさを持っている。
私はその運命の瞬間のエネルギーに満ちた動きを生き写すように彫刻し、
生き彫りとして表現する方法を模索している。

今回の個展では、人類の祖先猿人と有蹄動物の生死をかけた闘いを作り出す。
――――――――――――――――――――――――――――――――

今日の個展初日、私は顔を出しましたが、
会場に入り、圧倒されました。

それは、まさしく案内の通り、人類の祖先・類人と動物との壮絶な戦いが、
各所で繰り広げられていたからです。

なんというのか、あくまでも個人的な印象ですが、
ものすごい轟音と共に繰り広げられている「戦」の貴重な一瞬を取り出し、
みごとに表しているように感じました。

どの猿人、動物も表情がこれとして、同じものがなく、
そして、戦いの中で見せる必死な姿を見ることができました。

では以下、今日撮影させていただきました写真を掲載します。
ただ、私の写真撮影技術のなさから、作品の様子をすべてお伝えすることはできません。
ですので、ぜひ、このブログをご覧になって、興味を持たれた方は、ギャラリーへ。


竜を思わせる動物に、刺され、口から血を吐き出している猿人と吹き飛ばされている猿人。










馬を思わせる動物に矢を放つ猿人とその矢が刺さり、身体を捩らせる馬。



















上方からの攻撃を試みる猿人。































2009年・冬「大原竜幸展-荒ぶる彫刻 生き彫り-◆案内◆」(いけふくろう通信第523号)

2009-01-10 22:41:39 | イベント・お祭
さて、今回は山梨県出身の大原竜幸さんの個展をご案内します。

毎年、圧倒的な力強さのある作品な拝見させていただいていますが、
今年も力作が期待できそうです!
――――――――――――――――――――――――――――――――
ギャラリイK推薦作家展 知性の触覚2009それぞれの他者
◆荒ぶる彫刻 生き彫り 大原竜幸展◆
(http://kobuchisawa.gr.jp/mokucho/artput/)

死が影のように身近な存在である野生動物たち。
彼らが生き残るためにみせる必死な姿、
その一瞬は余分なものをそぎおとした力強い美しさを持っている。
私はその運命の瞬間のエネルギーに満ちた動きを生き写すように彫刻し、
生き彫りとして表現する方法を模索している。

今回の個展では、人類の祖先猿人と有蹄動物の生死をかけた闘いを作り出す。





期 間:2009年1月12日(月)~21日(水)[休廊18日(日)]

時 間:11:00~19:00(土曜日は17:00まで)

場 所:Gallery K
     〒104-0031 東京都中央区京橋3-9-7 京橋ポイントビル4F

入場無料
――――――――――――――――――――――――――――――――

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ギャラリイK・トーク
講演:山本和弘(美術評論家/栃木県立美術館シニアキュレーター)
3月7日(土) 午後5時~7時 ギャラリイKにて
参加費¥500 要予約 03-3563-4578

2008年・冬「藤田美菜子氏個展 ほっとひといき」(いけふくろう通信522号)

2009-01-05 23:32:44 | イベント・お祭
たいへん遅くなりました。2009年の第一号は、
イラストレーターの藤田美菜子さんの個展、
「ほっとひといき」の様子をレポートします。

今回の会場も、昨年と同じ、阿佐ヶ谷の「Caffe Fresco」さんで
開かれました。

ちなみに、昨年の様子は下記リンク先をご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/ikefukuroh/e/893be6c597197b99940942e8ce99374f

ことしはたまたま、個展の情報を入手し、
藤田さんに行きますと伝えたところ、会場にてお会いすることができ、
ど素人の私にていねいにイラストの説明などをしていただきました。

この場をお借りして、感謝申し上げます。


さて、今回の個展のテーマは、「ほっとひといき」

「今年の残すところあとわずか
 忙しい年の瀬に、ほっとひといきできますように」
とのメッセージの通り、非常に心穏やかになることができました。

では、各作品をご覧ください。
なお、今回は私のミスで、写真の色合いが赤みを帯びてしまっています。
ご覧になる方、また作者の藤田さん、申し訳ありません。


聖 夜


今回の作品の中で、私の一番のお気に入り。ナナメの構図がステキで、
空にちりばめられた雪も貼り絵のようでステキです。

幸 福


先輩の結婚式の様子をイメージして描いた作品とのこと。


憧 れ


香水の瓶を描き、洗練された女性をイメージした作品。


永 遠


こちらも幸水の瓶ですが、こちらはかわいらしさ、女性らしさをイメージした作品。

夢の中


オルゴールから飛び出し、飛んでいきたい様子がうかがえますね。

雪化粧


以前お勤めされていた職場の方から、いただいたブレスレットを
モチーフに描いた作品。

くつろぎ


華やかなティータイムを感じさせる作品ですね。

ふわり


タイトルの如く、どんなことも気にかけず、自由気ままに、
思うがままに飛ぶ様子が浮かびとれます。

ひぐれ


イギリスの時計台を思わせる構図。これも斜めなところが良いです。
欲を言えば、私の目には時間が5時ちょうどに見えるのですが、
これを3分とか4分前にするとさらにステキな構図になるような気がします。
(あくまでも個人的な意見です……)

どうですか?
どのイラストも優しい色づかいが特徴的で、心和む、癒し系ですね。

でも、単なる癒し系だけにあらず、洗練された雰囲気が漂うところが、
藤田さんの作品のステキなところと私は感じています。

ご本人によると、作風は俯瞰した構図が好みとのこと。
今年は、イラストレーターとしてのお仕事を増やしたいとも仰っていました。

もし、藤田美菜子さんの作品、イラストに興味のある方は、
コメントを寄せてください。

よろしくお願い申し上げます。

2007年・冬「大原竜幸展-人弾-」(いけふくろう通信516号)

2008-04-27 21:32:21 | イベント・お祭
たいへん長らくお待たせいたしました。(関係各位)
2007年12月10日~12月15日に開催された「大原竜幸展-人弾-」を紹介します。





大原竜幸さんの個展の最大の特徴は、見学者が作品に手を加えていくというコンセプト。

今回は、
「地面から生えている人間を抜いて飛行機に吸着させてください。」
「飛行機はきわどいバランスを保っています。ご注意下さい。」



という形式になっていました。

全体像は、次の通り。






写真後方に映っているのが、大原竜幸さん。
この作品の規模がよく分かる。

ライトの加減を調節していただき、撮影したもの。







後方から撮影。





尾翼をアップしてみる。




地面から飛行機を望む。



飛行機に吸着した人間。



地面から生えている人間。
一見、不気味にも見えるが、何か成長力というのか、躍動が感じられる。
制作者の大原さんによれば、
逆さまになって生えている人間は「口から養分を吸収しているような感じ」とのこと。
そうか、それが躍動感を感じさせている理由なのかもしれない。







今回の感想としては、全体的に、まず、スケールの大きさに圧倒された。
「旅客機」をイメージした作品とのことだが、9・11を思い出したのは私だけだろうか?
ギャラリーKの方によれば、
・「飛行機が赤茶色に錆びているようなところがよい」
・「ドロドロした感じがしないのがよい」
・「内生的でないところもよい」
・「暗さが感じられないところもよい」
ということ。

つまり、初見では、暗さが一瞬、感じられる作品の中にも、よく見ていくと、
その中に、力強さや「生」といった躍動感が感じされるというのが、
大原さんの作風の特徴なんだろう。

また、ギャラリーKの方は、本作品について
「現代社会が読みとれる。若者のおかれている状況が感じられる」とも仰っていた。

なお、制作にあたっては、3か月を要したとのこと。次回作品も楽しみである。

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~ムッシュ・いけふくろう~

2008年・春「おたまじゃくし講座」(いけふくろう通信第493号)

2008-02-15 00:24:36 | イベント・お祭
ということで、やってきました毎年恒例のおたまじゃくし講座!
今回のテーマは、「聞こえない人の手話から学ぼう」

講師は、市川恵美子さん!

では、講座の内容をちょっぴりだけ紹介!

ちなみに、マイミクNさんのようにわかりやすい説明にはなりませんので、
あしからずご了承くださいませ。

<導 入>
今日は、「聞こえない人の手話から学ぼう」ということ。
では、聞こえない人の「いい手話」を真似てみましょう。
そのためには?
 →自然な手話を学ぼう
  →素材としては、読み取りビデオがgood
   →それを「真似る」ことで自然な手話を学ぶことができる!

<1>
「自然な手話を学ぶ」うえでの3つの大切なこと
1)厚かましさ
  →言葉通りの「厚かましさ」は当然だが、
   聞こえない人に積極的に声をかけること、
   聞こえない人がいる場所に積極的に顔を出すことも、
   「厚かましさ」の一つである

2)「気にしない感覚・こだわらない力」
  →細かな手話にひっかからない。
   (聞こえない人の)手話が必ずしも定位置で
   表現されるとは限らない。
   *ただし、手話学習者は意味なく変わった位置で
    表現をしないこと!
    例.手話が出来る人のように見せるために体から離れた手話

3)「自  信」
  →自分の中に密かにある自信が大切!
   決して人と比べてはいけません!


<2>
では、なぜ、「聞こえない人の手話」から学ぶことが重要なのか?
 →それは、聞こえない人は「見ている情報量が多い」から。
   →映像に残す力がある。
    日本語には訳しづらいが見ればわかる。
     →以上、2つが手話の同時性。
       例.先日(1/20)の「たくさん釣れた」のような表現
    *ただし、日本語に訳してしまうと表現できなくなるので、
     見てわかるだけでよい。

<3>
そこで、話は聞こえない人とのつきあい方が話題に!

聞こえない人と手話でお話をする際、私たち手話学習者はどうすればいいの?
→わかる手話だけ理解すればOK!
 →それはどういうこと?
  →小学校時代のテストであったような
   「(   )内に適切な言葉を埋めよ」のような感覚でいい。
   →そして、(   )内を推測し、徐々にその(   )を
    少なくしていけばよい。
    *細かいところにこだわらない!!その意味するところは?
     →わかる手話までもがわからなくなってしまうから。
    
   それから、けっして「早い、早いもう一回」と表現しないこと!
    →わかったところだけで会話すること。
   会話とは、会話をして、気持ちよく別れられればよいのであって、
   一言一句ていねいに言葉を理解する必要はない!
    *会話につまらないようにするには?
     →わかった手話から質問材料をたくさんつくっておくと良い!


<4>
ということで、いよいよ実際に聞こえない人の「いい手話」を真似ることに。
素材は、某センターの読み取りDVD第15巻の「生活の知恵」。

確か私は一度見たことがある、とはおもったものの、
まずは、ビデオ(51秒)を一度見ることに!

ほぉ~、こんな話だったか。ん?でも、わからないところがある……。
実際にシャドーイングをやってみるとなかなかできません。
それはなぜでしょうか? 解説は<5>で。

  ちなみに、手話を読み取るためにはどうすればいいのか?
・手話を日本語で理解しようとするスイッチを止める。
・何を話しているか(テーマ)を理解する。
・手話の技術を勉強するだけでは読み取れない。
  →しっかり読み取るためには、聞こえない人の理解、
   聞こえない人の生活状況、教育環境、労働環境を学び、
   知識として、頭に入れておくことが大切であり、必要。


というところで、休憩!

休憩時には、地元講習会の応用コースの方やサークルの方を発見。
あいさつ挨拶でした!

そして、さっき書き忘れましたが、市川さんの新刊書『手話通訳なるほど講座』も
販売されており、今日購入した方にはサインをしますとのこと。

すでに、一冊購入していたけど、迷わず購入。
そして、名前を書いてもらい、サインをいただくことに。
そこには、
「手話を学び 人と出会う 共に生きる」
というなんとも深みのあるお言葉をいただきました。
意味はとっても深そうだけど、なんとなくわかる気というのか、
なるほどと感じました。とってもありがたいお言葉。ありがとうございます!


<5>
休憩後、再開前に全通研・東通研の活動内容の紹介と東通研の会員募集案内があり、
再開することに。

そこで、市川さんが会員になることの大切さをおっしゃっていました。
確かに、手話を学び、技術を身につけ、通訳になることも良いけれど、
その他に大切なことは何?聞こえない人が置かれている状況を知ること。

たとえば、VIV(ヴィブ)問題や山梨県の老人ホーム問題は知ってますか?
という話題になり、手話通訳を目指すには、正しい情報と幅広い知識が必要です。
決して、手話だけを勉強すればいいものではない、ということを力説されていました。


さて、本題のシャドーイングに話を戻すと、なぜ、初見後にシャドーイングが
できなかったのでしょうか?
 →原因はいくつかあるようです。
  1)シャドーイングをしようとするあまり、手ばかりを見てしまい、
    表情や口形を見ないから。
    対処法:口を中心にみるようにして、シャドーイングをする。
  2)「タメ」や「ムダ」が多い、焦りがあるため、
    手話が早いと感じてしまう。
    対処法:意識をして、ムダな動きをなくす努力をする。
        例 文:あると思います。けれども
            「ある」→「思う」→「けれども」ではなく、
            「ある」(「思う」は表情)→「けれども」としてみる。
    *ムダな動きの例として、市川さんが以前、やっていたことを例示していただきました。
     「髪をかき上げる」、「めがねを上げる」、「そでをめくる」
     対処法:髪は「スプレーでかためる」、めがねは「思う」「考える」などの表現時に直す、
         そでは「バンド」で固定したそうです。(めがねの対処法には、みな爆笑!)
     というように、みんなから自分のクセを見つけてもらい、なくす努力が必要!


<6>
では、シャドーイングはどうすれば、良くなるのか?
 →基本的事項として、
  1)「テンポを合わせる」
  2)「落ち着く」
    ということをしっかりと自覚することでゆっくりとできるようになる。
    *シャドーイングの注意点→何度も見ていくうちに内容がわかってくると、
     日本語に置き換え、自分の手話が出てきてしまうので、それは気をつけること。
  3)補足として、指文字の表現→口形を見ながら、その近くで表現する。
  さらに、
  4)「その気になること」=芝居っぽくなれるか?ということ。
  5)「単語」を考えながらではダメ。
  6)「ジェスチャー」でやればOK!
  7)「手話」でやろうとしない。
  8)短い場合は、「ロールシフト」をしない。
  9)挫折感をもたないこと


それにしても、このビデオの方の手話はさすがといった感じです。
レンジフードと指文字で表現した後、料理をしてから、レンジフードを表現し、フードの枠も表現。
私たち手話学習者は、指文字の後は、いきなりレンジフードを表現しちゃいますよね。


といったところで、再び話は、聞こえない人との交流について。
ポイント→「楽しかった」
      次に会ってするときの手話がたのしくなるような気持ちで終わること。
 *手話が読み取れず、みんなが笑っていても自分が笑えないときはどう対処すればいい?
  →こんな時は、聞こえない人が苦労している気持ちがわかったと考える。

う~ん、思考が積極的、前向きですね!

<7>
つづいて、二つ目のビデオ(2分30秒強)でシャドーイングをすることになりました。
テーマは「田舎の思い出」。

じゃあ、見るのねと思いきゃ、いきなりシャドーイングをしましょうということに。(汗)
いざ、やっていみると、こっ、これは長い……。(^^ゞ

じゃあ、どうすればいいのか?
 →1)見る方に意識を向ける。自分の手に意識を向けないこと。
  2)わからなくてもわからないという表情をしないこと。

では、やってみましょう。
うん、確かに2回目の方が、緊張もせずに不完全ながらもできた。

そして、お隣さん同士で何を話していたのかをおおまかに手話で話してみましょうということに。
ゲゲッ、手話だけという顔をみんながすると、市川さん「声をつけても良いですよ」と。

酒話仲間で知り合った某マイミクさんとそのご友人2人、さらに自分も合わせて4人で、
どんな会話だったかを話し合うことに。

う~ん。ある手話を(1.川→成長する→亡くなる、2.川→おぼれる→亡くなる)と
読んでしまい、意見がまちまちに。でも、1の方が合ってる気がしました。

そして、最後に見ることに。
なるほど、1ですねぇ。おおまかにはわかっていたけど、こんな話だったんだと納得!


<8>
そして、シャドーイングの意味・価値を教えていただきました。
 →それは、集中力が鍛えられること。
  集中力を鍛えることで、シャドーイングや読み取りの際に
  「フッ」として、頭が真っ白になることがなくなる!

  ちなみに、通訳者になると聞き取り通訳が20分、
  読み取り通訳が15分の集中力が必要だそうな。←すごいなぁ~!


最後に、「読み取り」と「表現」は表裏一体だから、
単語を覚えるだけとか、読み取りだけをするというのはよろしくない、
ぜひ、感性も磨いてくださいねでした。

それから、最後の最後に、聞こえない人と会って話す際に、困らない手話を三つ伝授していただきました。

1.なるほど   2.へぇ~   3.わかった
 →これを組み合わせることで会話が弾み、質問もしやすくなり、
  双方向のコミュニケーションがとれるということです。

逆に、(なるべく)使ってはいけない手話。
1.わかったか?   2.ゆっくり   3.何?
 →う~ん、私、2と3をよくつかっています。
  これからは気をつけたいと思います。

ということで、たっぷりと市川さんの講座を聞き終えて、良い意味で疲れた後は、
吉祥寺の中華料理店でランチをしました!


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