白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

王祥雲-呉依銘

2020年03月24日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
東京オリンピックの延期が決まりましたね。
この状況では仕方ないでしょう。
今年中に状況が落ち着くことを願っています。



皆様こんばんは。
本日は日本棋院ネット対局幽玄の間で中継された、女子甲級リーグエキシビジョンの王祥雲三段(30)-呉依銘二段(13)戦の一場面をご紹介します。

最近の呉二段は、少し碁が変わったでしょうか?
非常に隙の無い碁という印象がありましたが、直近の対局を見る限りではかなり積極的に戦っている気がします。
ちなみに、今回の記事の内容とは全く関係ありません(笑)。

1図(実戦)
王三段の黒番です。
黒1のつなぎに対し、白2(5の所)の放り込みを打ってから白4と渡りました。
プロにとっては当たり前の手順です。



2図(変化図)
しかし、なぜ放り込みを打つ必要があるのでしょうか?
白2、4と打つ方が地が得なのでは?

実際、こう打たれる方も多いと思います。
ですが、この渡り方には欠陥があって成立しません。
黒はどうしますか?



3図(変化図)
黒1、3とダメを詰めておき、黒5と切る手が成立します。
白8まで、一見黒が取られそうですが・・・。



4図(変化図)
黒1(Aの所)と放り込む手がありました。
白2と換わってから黒3と当てれば、ダメ詰まりの白はAにつなげません(黒Bで取られ)。
こんなことにならないために、白は実戦のように打ったのです。

プロの碁を見ていると、色々な疑問が沸いてくると思います。
そんなとき、自分の頭で考えてみることはとても大切です。
その習慣は必ず上達の助けになることでしょう。



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