白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

寺山怜-孫喆

2020年03月19日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
日本棋院の休業・休館期間が3月末まで延長になりました。
27(金)に予定されていた私の指導碁も中止になります。
五反田の方は変わらず営業中です。



皆様こんばんは。
本日は日本棋院ネット対局幽玄の間で中継された、寺山怜六段(29)と孫喆七段(24)の対局をご紹介します。

1図(実戦)
寺山六段の黒番です。
白がサルスベリを打った場面です。
部分的には白A、黒Bと打って完結しますが、プロはしばらくこの状態で放置することが多いですね。
それはコウ立てに使えるかもしれない、白にダメ詰まりの問題が生じるかもしれないという「可能性」を考慮してのものであることが多いですが、本局では明確な意味がありました。




2図(実戦)
黒1の攻めに対して、白2と生きました。
これによって黒×のダメが詰まります。
白はこれを想定していたのですね。
右辺の黒地に手が生じています。



3図(実戦)
白1~5が両睨みの手筋でした。
黒は白Aと抜かれてはいけませんが・・・。



4図(実戦)
白4まで、コウになりました。
この後黒Aとつないでも、白Bと切られて状況は好転しません。
これが決め手になり、白中押し勝ちとなりました。

寄せは単なる計算の争いではなく、総合力が問われます。
読みの力も非常に大切ですね。



☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。今後は4月10日(金)、5月20日(水)、6月12日(金)、6月30日(火)に指導碁を行います。

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