白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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工藤紀夫-沼舘沙輝哉

2020年03月21日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
関東ではスギ花粉の飛散がピークを越えたようですね。
今年はかなり軽症で済んでいます。
もっとも、これからヒノキ花粉もやってくるので油断はできませんが・・・。



皆様こんばんは。
昨日はお休みしました。
さて、本日は日本棋院ネット対局幽玄の間で中継された、名人戦予選の工藤紀夫九段(79)-沼舘沙輝哉六段(28)戦をご紹介します。

1図(実戦)
工藤九段の黒番です。
黒1の置きは、二間開きに対する常用の手筋ですね。
黒AとBを見合いにしたもので、隅の黒を固める目的です。

こういうとき、プロはまず相手の目的を妨害することから考えます。
沼舘六段は白2のツケコシ!
逆に黒の薄みを衝きにいきましたね。
黒CかDかと聞いています。



2図(変化図)
黒1と受ければ、白2、4と打って黒×が置き去りになります。
黒が空振りした結果でしょう。
もっとも、手の見える沼舘六段のことですから、白4ではさらに頑張ってAと打つかもしれません。



3図(変化図)
黒1なら白2の方から押さえる予定でしょうか。
もし白14と切るようなことにでもなれば、黒×が宙に浮いて白良しですね。



4図(実戦)
白は相手の言いなりになることを拒否しましたが、黒も負けじと反発しました。
黒1、3と連打し、白も2、4と連打しています。
勢い、隅の白と黒×の攻め合いに発展しました。

もっとも、若手は手どころの読みでは間違えません。
攻め合い白勝ちとなり、碁も決まりました。



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