遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

こなせばなんとかなる

2023-04-22 23:58:55 | BIONEWS

う〜ん・・・ちょい寒かったかな。それより、風だな。
gooニュース
【天気】全国的に晴れすがすがしい陽気に

22日の全国の天気 大幅気温ダウン 暑さ落ち着く きのうより10℃前後低い所も (tenki.jp)
明日4月23日(日)の天気予報
関東以西は一日の気温差大 北海道は雨雪(ウェザーニュース)

獅子吼は飛べないんで、いつもならドライブに出るんですが、体調絶不調なので大学で実験してました。最近、βガラクトシダーゼに嫌われてるみたいで、すんごい低い活性値で勝負を決めないといかん状態です。何度もやって傾向を掴んでいくしかないんですが、まあ回数こなせばなんとかなるなら、技巧を凝らすよりも回数の方が楽なんで(うちはビンボーなラボだし)そっちを選択します。

太ってる僕が言えることないんだが・・・・いちおう栄養学科で教授やってる・・・まあ、栄養学自体は素人なんですが
運動するほど基礎代謝が落ちる!? 最新研究でわかった「本当にやせられるダイエット」とは...... (NEWSWEEK)
「短鎖脂肪酸」で太りにくい体に 腸活で注目 ビフィズス菌×〝エサ〟摂取(産経新聞)
一つ目の記事はアメリカでの実験。普通は運動すれば基礎代謝が上がって痩せるとかいうんだが、そうじゃなかった。

〈以下引用〉
ひとつは、胃バイパス手術を受けて摂取カロリーを減らすことによって体重を大幅に落とした男女16人。もうひとつは、激しい運動と厳格なカロリー制限をすることで体重を大幅に落とした「The Biggest Loser」の競技者16人。結果はこうなった。胃バイパス手術のグループは、脂肪だけでなく筋肉量も低下していたが、「The Biggest Loser」の競技者グループは主に脂肪量だけが落ち、筋肉量は維持されていた。ここまでは予測通りである。
しかし意外な発見があった。それは、基礎代謝は筋肉量の多少にかかわらず、全員がほぼ同じだけ低下していたことである。驚くべき結果である。筋肉量が維持される、維持されないに関係なく、基礎代謝はほぼ同じだけ低下していた。
体重が低下したときに基礎代謝が低下することを「代謝適応」と呼んでいる。代謝適応は生物が生き残るためのしくみであるため、必ず起こる。しかも、代謝適応は体重が低下してから数年も続くと考えられている。
〈中略〉
「厳格なカロリー制限+激しい運動」によって体重を急激に落とすと、激しい運動は基礎代謝を低下させ、落ちた体重をもとに戻す手助けをすることである。カロリーを極端に落とした場合、激しい運動は逆効果になる。
〈中略〉
体重を一定に保つために、私たちはどのように運動すべきか?
NIHで重要な役職にあり、肥満にはとくに詳しいホール博士でさえ、この問いに対し「まだわからない」と答えている。運動は短期間では基礎代謝を高めるが、長期になると基礎代謝を低下させる。それなら、私たちは運動をする必要はないのか? Yes.必要だ。
私たち人間にとって運動は欠かせない。その根拠は、私たち人間は動物であって植物ではないというアイデンティティにある。運動の効果を具体的に挙げると、ストレスや不安を解消し、過食を防ぐなど、私たちの食欲に影響を及ぼすばかりか、ブドウ糖の筋肉への取り込みを促進し、炎症を抑え、血糖値を安定化させる、脂肪を燃やし、糖尿病を防ぐ。これらの効果により、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞や脳出血などの血管系の病気を防ぐ効果がある。
他にも、夜、熟睡できる、気分がよくなる、自尊心が高まるなど、多くの利点がある。

長い引用になったけど、とりあえず基礎代謝とは体温維持、心臓や呼吸など、人が生きていくために最低限必要なエネルギーで生きているだけで消費される分です。私たちが1日に消費するエネルギーのうち、約70%を占めています。

二つ目の記事はヨーグルトの宣伝(?)みたいなんだが・・・

〈以下引用〉
短鎖脂肪酸とは構造式で脂肪酸をつなぐ炭素が6個以下の物質で、「酢酸」「プロピオン酸」「酪酸」が代表的だ。近年研究が進み、関連する学術論文の件数は昨年、過去最高の年間2500件を突破した。基礎代謝アップ、体脂肪低減などの抗肥満作用をはじめ、免疫機能やストレスに対しても有用であることなどが明らかになっている。

まあ、そんなに短鎖脂肪酸がいいなら酢を飲めばいいと思うんだが、水溶性食物繊維を摂って有用な腸内細菌を増やすのも健康にええで。こいつらは食物繊維を代謝して短鎖脂肪酸を生産します。食物繊維といえば、不溶性と水溶性がありましてな・・・不溶性というのは植物のスジを想像してくれればいいです。水溶性といえば、ネトネトヌトヌトした成分。トマトやオクラの中のヌトヌトとか、海藻のネバネバとか・・・人間の消化酵素では分解できないんですが、腸内細菌がなんとかしてくれます。
さて記事中、短鎖脂肪酸を作ってくれるのは乳酸菌ではなくてビフィズス菌とありますが、この文章からわかるように、実はビフィズス菌は「乳酸菌」ではありません。乳酸も作りますが、「乳酸菌」を名乗れるほどは作れないのです。ほんで、その代わりに短鎖脂肪酸ができてしまうってことでしょう。

腸内細菌の効果はまだ具体的メカニズムはわからないこと多いんで、まあこれからのお楽しみといったとこでしょうか。

本日のお酒:SUNTORY THE PREMIUM MALT'S + 大慶 純米大吟醸 無濾過


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 明日も北風 | トップ | さよなら雨晴 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

BIONEWS」カテゴリの最新記事