遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

TPP

2012-11-09 21:27:17 | たわごと
野田首相、TPP争点化を検討=年内解散視野に対立軸(時事通信) - goo ニュース
日本のTPP参加、強く支持=米倉氏「ラストチャンス」―日米財界人会議(時事通信) - goo ニュース
今朝の読売のトップ記事ですね。読売新聞の願望じゃないのか? それ・・・。w 野田さん、なーんも言ってねーぞ。
そもそも今は下交渉に入るかどうかであって、「参加」が決まるわけじゃない。こういう下交渉なんか、ホントは政府はどこの了解を得る必要ないのだから、総理が決断すれば交渉に入れるのだ。ちゃんと加盟するかどうかってときに国会に諮る必要があるだけ。それより日本はむしろ入れてもらえるかどうかも怪しい状況です。米国の自動車業界なんか、日本の参加を露骨に嫌ってる。
僕は賛成派です。TPPに入らない選択肢があるってのが理解できない。もう下交渉に入らなくてもいいから、いわれた条件を全部飲めとさえ思う。
理由その一、TPPという外圧がないと日本は経済・産業・金融における改革はなんにもできない。バブル崩壊以降、「失われた十年」が二十年になり、このままだとたぶん三十年になる。高齢化は進み、人口は減り、税収は減る一方で、原発は営業運転できず、穀物・化石燃料の価格は上がるが買うだけの国富は尽き、ユーラシア大陸の東の端で国家間いじめに遭いながら、海外で活躍する芸術家やスポーツ選手の活躍だけが楽しみの惨めな衰退国家・・・そんなんいやだ。
理由その二、恐らくTPPのような経済圏は昔のブロック経済のように排他的なグループになる。例えば、米国で大量に生産されているシェールガスは戦略物資として指定されていて、米国とFTAを結んでいる国に優先的に輸出されることになってます。つまり、韓国は買えるが、日本には売ってくれない。北米大陸国家(カナダ・アメリカ・メキシコ)とオセアニア国家(NZ・豪州)にそっぽ向かれて太平洋でまともに経済活動できていけると思わない方がいい。ブルネイやベトナム以外にもASEAN諸国で加入する国が増えていくでしょう。
理由その三、対中国のことを考えても、有利になると思う。外交戦略的に重要だ.いざというときに米国がこっちを向いてくれる状況を維持しておかないといかん。中国のような大きいだけの我がまま国家と1:1でやり合わない方がよいです。図体はでかいが、体面が気になってしょうがない小心者なんですから。
理由その四、今年度はテロメアタンパク質のひとつTPP1を使って研究しているので、TPPが脚光を浴びるとなんだか俺は嬉しい。w 詳細は福岡で開かれる分子生物学会にて♪

本日のお酒:KIRIN CLASSIC LAGER + 西の関 純米
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