遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

そこは低気圧の通り道

2009-07-17 23:17:28 | アウトドア
大雪山系遭難死者10人 荒天、6人が低体温症(産経新聞) - goo ニュース
残念ですが、明らかにガイドの判断ミスです。山の天気は変わりやすいものですが、前々の予報から前線を伴った低気圧が発達しながら通過することは分かっていたし、そもそも入山時点で暴風だったそうだ。緯度が高い地ではプラス1000メートル分標高が高いと想定した装備と準備が必要だ。北海道の2000メートル級の山なら、本州の3000メートル級の山行。東大雪山系の2000メートル級の山にシニアスカウト(ボーイスカウトの高校生世代)を連れて登ったことがあるけど・・・まじで、あの辺の山はなめたら大変なことになりますよ。すぐに森林限界がきて隠れ場所のない尾根歩きみたいになっちまう。人里から離れすぎてるし、途中で下山路少ない・・・いや、無いよ。最初の動けなくなった人が出た時点で全員の避難+下山を決めるのがスジでしょう。リスクは来た道を戻る方が低いはず(他に下山ルートがない場合の一般論だけどね)。グループをバラバラにして前進し続けた判断が僕には分からないよ。
遺族の方がテレビで「中止にする勇気を持って欲しかった。」とおっしゃってたが、中止にするのに勇気なんかいらないんだよ。平気な顔で「止めた!登っても面白くねぇよ」といえるのが、ちゃんとした山男だ。その判断も含めてアウトドアスポーツなんだ。

この週末も前線を伴った低気圧が発達しながら日本の北部を通過します。山も海も要警戒だよ。
コメント
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