音楽という食物

ジャズ系を中心に好きな音楽について

Stefano Bollani Trio/I'm In The Mood For Love

2010-10-29 23:30:00 | ジャズ



2006年以降のピアノトリオで個人的No1はこれです。


Stefano BollaniはこのVenus Recordsで知りました。歌う(ヴォーカルとして)ピアニストという出会いです。これはほとんど聴いていなくてその後のトリオ「Volare」などは相変わらずイケメンイタリアンジャズメンという印象が先に来てあまり聴き込まず。

真面目に耳を傾けるようになったのは「Falando De Amor」というJobim集。



1曲目のイントロでこの人は「持っている」んじゃ、と急激に興味が湧いたのでした。さらっと弾いてるだけの何気ないイントロですが詩情たっぷりです。


その後はLabel Bleuなどをチェックしていきます。



ECMの間口をもう少し広げた様なカラーのレーベルでかなり自由にピアノ音楽を追究してました。現代音楽基調だったりトラッディショナルなジャズだったり、一方歌っていたりもします。


そのうちECMからも出るようになりビックリ。



ただしLabel Bleuを聴いていたので「有りといえば有りだな」とも思いましたが。日本で紹介されたBollaniは彼の音楽の中でもそのごく一部でしたが、逆にちゃんと彼の音楽でもありました。


この「I'm In The Mood For Love」が出た頃は個人的Bollaniの関心がMAXでしたが、Venus盤ということで警戒してました。値段も高いし。
吉祥寺のタワレコにて、目当ての欲しい盤が無くて少しテンションが下がっているところで、でも何か見つけたいとあれこれ探していました。このBollaniは試聴コーナーにあったのですが全然Venusスイッチが入ってなくて最後までスルー。諦めて帰る前に最後に試聴。

ヘッドフォンをして間もなく、ソロが始まった瞬間即ノックアウト。さっさと聴けば良かったと思いました。

もっと具体的に言うと、
2.の「Cheek To Cheek」が死ぬほど好きです。
ピアノトリオでの演奏として最高に好みでこればっかり聴いています。ここ5年も。
Keithのトリオのように自由な展開で演奏されていて、3人の歌がこれでもかという位胸に飛び込んできます。正直80年代のKeithに肉薄、いや、タイムに対しての食い付きの気持ちよさではこっちの方が好み。

このアルバムというか、このトラックかもしれません。ここ5年のベストトラック。

このアルバムが出たあとのBlueNoteのライブへ行ったのですが、このベストトラックだらけの演奏だったのを覚えています。最前列、手元の真後ろで見たのですが、音の方が強くてずっと目を強く閉じて下をむいて聴いてました。だ、か、ら、こういう音源はなんとか出してくれませんか。本当,ライブへ行くとミュージシャンのベストを普段ちゃんと聴けているのかと心配になってしまいます。



色々なレーベルから出ているBollani、ちょっとここいらで整理してみました。
ちなみに「凄さ」では俄然上をいくJesper Bodilsen名義の「Mi ritorni in mente」が次点です。





改めて自分はオーソドックスな「歌」が好きだと再確認しています。





お好み度:●●●●● ●●●●●



1. Makin' Whoopee
2. Cheek To Cheek
3. I'm In The Mood For Love
4. Puttin' On The Ritz
5. How Long Has This Been Going On?
6. Margie
7. Moonlight Serenade
8. It's Only A Paper Moon
9. A Kiss To Build A Dream On
10. Honeysuckle Rose
11. But Not For Me


Stefano Bollani-piano
Ares Tavolazzi-bass
Walter Paoli-drums



2006年作品





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2 コメント

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ボラーニ (すずっく)
2010-10-31 16:24:46
自分のブログにも以前に書きましたが、ラバのアルバムからお気に入りになりました。
自由奔放なかんじが好き。ECMでも時々個性的なボラーニフレーズがのぞきます。

トラバしたのですが、エントリーがみつけられなくて、ここにコメントいたします。
ちなみにカートもとらばしました。
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Unknown (ki-ma)
2010-10-31 21:40:39
トラバありがとうございます。
自由奔放、その通りですね。昔なんかのジャズ誌でChickのピアノの良さは音の「はしゃぎ」だなんていうのを読んで凄く納得したことがあるんですが、Bollaniもそれだと思っています。あと本当に創造的ですよね。ラバ盤も何枚か聴き残しているので改めて聴いてみます(一気に何枚か入手したので散漫に聴いてしまったところが有り)。
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