音楽という食物

ジャズ系を中心に好きな音楽について

Jan Lundgren Trio / Perfidia

2014-08-19 21:56:18 | ジャズ



わかりやすい特徴を探すのがもっとも難しい類のピアニストの一人、Jan Lundgren。

ベタなスタンダードが並ぶこの作品でもやはり特徴というものは希薄。


しかしボーっと聴いていると「あれ、いいなぁ、、、」と思う瞬間が結構出てきます。

そのいいなぁの瞬間、彼は弾いていないのです。

詰め込まずに、じっと待っている、または余韻を大切にしている。

アップテンポの曲でも、ポーンと決めの前後の音数を絞っている。

その手数の控え方がいちいち地味なのでなかなか拾えないのですが、やっぱ結構効いている。

これが意図的な美学ならばハマると結構強力かも。



Jan Lundgrenは一周遅れの大人の世界を生きている?



そんなことを思って自分の中の評価がじんわりあがったりした本作です。





Jan Lundgren Trio / Perfidia
●●●●● ●●●○○


1.Carnival
2.Dat Dare
3.Alfie
4.Jordu
5.Star Eyes
6.Don't Cha Go Way Mad
7.More Than You Know
8.Perfidia
9.Russin Lullaby
10.With Eyes Sebsitive For Green
11.Long Ago and Far Away




Jan Lundgren - piano
Jesper Lundgaard - bass
Alex Riel - drums


2002年作品

Thierry Lang / Night Wind

2014-08-09 13:13:35 | ジャズ



Thierry LangはPrivate Gardenの頃以来聴いていなかったのですが、
久々に聴くと未だにあたまひとつ抜けていると感じました。
作曲やフレーズの美的な部分におけるさらなる深みにおいて。

そこで新作に手を出してみたのですが、これがまた大好きなあれに似ている。
Giovanni Mirabassiの変則トリオ、「Air」という作品がありましたが、
この作品を聴いて真っ先にそのアルバムを思い出しました。
リズム隊がいるかいないかの違いなのでそれはそうかというところですが、
曲の情緒性や美しさなどはやはり非常に似ていると思います。

基本二管やTromboneは好きではないのですが、ここでの使われ方は惚れ込む以外の何物でもない。
トリオやソロのイメージがありましたが、結構管入りも多い人ですよね。
それでしばらく聞いていなかったというのがあったのですが、
この人の作品は自分にとってはかなりの確率でハマる気がしました。


勝手に忘れていた巨匠の、勝手な再発掘ということで。





Thierry Lang / Night Wind
●●●●● ●●●●○

1. His Smile
2. When We Last Meet
3. Too Many Moons Ago
4. Night Wind
5. Les Petits Yeux
6. Only Wood
7. The Moon Under Water
8. The Cat
9. Hope
10. My Season
11. Le Sablier


Thierry Lang (p)
Glenn Ferris (tb)
Matthieu Michel (flugelhorn)
Heiri Kaenzig (b)
Kevin Chesham(ds)



2012年録音