音楽という食物

ジャズ系を中心に好きな音楽について

The Cars 5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET

2011-10-28 23:51:12 | 洋楽



明日は休みなのですが子守り担当日。
子供をジブリあたりに縛り付けときたくてブックオフを漁るが不発。
物は無いし、まぁあっても値は下がってないしな。
ついでにCDコーナーをサッと見たらこれが。


The Carsの激安系5枚組。最近新作も出たし、思い出して気になっていたやつです。これが500円。しかも未開封。仕分け適当ブックオフの真骨頂。



個人的には初期のものは聴いてないのでほぼ聴いたことがない。

明日はこれでも聴いて、、、と思うが、全くそんな暇はないでしょう。
今聴いています。「Door to Door」の頃とあんまり変わってないのね。
なんか和むぜ80’S(始めの2枚は70年代だけど)。


、、、、次はMr Mister狙ってます。








Chick Corea・Stefano Bollani / Orvieto

2011-10-24 03:22:19 | ジャズ



綺麗なジャケと共にまさかのECMからリリース。
Youtube等で結構出ていて正式盤を期待していたので単純に嬉しいです。

しかしECMって、これは編集と音質以外ではレーベルの息は掛かってないですよね。ECMらしからぬ美味しいところのリリースというか。二人の素がレーベルカラーからそれほど離れないということだと思うのですが、いやいや、この二人はちょいちょいはみ出すんじゃないかと。

全体の印象は二人のリリカルな部分がかなり前面に出ていて、美しい録音と共にシッポリと聴かせてくれます。途中どんなに暴れても最後の一音まで気を配ってひとつの曲を仕上げています。

そして暖かみのある選曲に彼らのカラーが出ていて、対決ムードは無く音楽を楽しむ祭典といった展開もある意味彼ららしさでしょうか。

個人的には「Armando's Rhumba」の熱狂、「Blues In F」の冒頭におけるBollaniのボケ(大爆笑してしまいました。ところでこの曲はピアノが入れ替わってますね)が嬉しく、この部分がよくECMで出て来たなと嬉しく思います。そして、対決までは行かずともこの二人ならではのユーモア起点の白熱した展開を期待した部分に関しては少し残念です。あと1、2曲笑える曲があれば(ジャズで笑うっておかしいですが)ベストバランスですが、ECMではやっぱそうはいかないのかなと思いました。かえって最後の2曲はバランスを崩している気がしました。


Youtubeでの音源ですが、ここでのChickの拍をずらしたバッキングが「ヒエー」って感じの楽しい仕掛けで、Bollaniがあれよあれよと煽られていく感じが最高です。彼ららしい対話だなぁと感じるのですが、そういう遊びをもっと聴きたかったというのが正直なところです。







Chick Corea・Stefano Bollani/Orvieto
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Part I
Orvieto Improvisation No. 1
Retrato Em Branco E Preto
If I Should Lose You
Doralice
Jitterbug Waltz
A Valsa da Paula

Part II
Orvieto Improvisation No. 2
Nardis
Este Seu Olhar
Darn That Dream
Tirititran
Armando's Rhumba
Blues In F



Chick Corea-piano
Stefano Bollani-piano


2010・2011年録音





Gretchen Parlato/The Lost and Found

2011-10-14 02:00:00 | ジャズ




ヴォーカル物ですが主張が少ない囁き系で、ボッサ的というか、Bobby McFerrin的というか。ヴォーカル自体は好きでも嫌いでもない感じ。

全体の音作りがやたらと洒落ていて、クラブ系、カフェ系と言われればそんな気も。
しかし自分はこういうの好きです。デザインジャズ。

Taylor Eigstiの鍵盤使いのセンスが超お洒落で痺れます。ああ、あの男前ジャケのひとか。この人のリーダー作だと言われても違和感の無い貢献ぶり。
Kendrick Scottの変幻自在なドラムがそこに乗っかってこのバンドの音を完成させています。
この二人がキーマンになっていると感じます。

クラブ系コーナーにあったら出会えなかったでしょうから感謝です。
ジャズの編成と楽器でこういう音世界が作れるのは素敵だし、聴いていて単調だったり奥行きが無かったりという部分が無いので、いわゆる楽器を味わうジャズ的な満足感がちゃんとあります。

全員が確実に制御されていますが、これ、このまんまライブでやって欲しいです。
盛り上がったり羽目を外したりしないで。このまんま。
もう十分出来上がっています。
これはこういう温度がカッコいい音楽ですね。

Gretchen Parlatoという人はヴォーカリストとしては控えめですが、セルフプロデュースということなのでこの音楽をまとめる力に魅力を感じました。




Gretchen Parlato/The Lost and Found
●●●●● ●●○○○


1. Holding Back the Years
2. Winter Wind
3. How We Love
4. Juju
5. Still
6. Better Than
7. Alo Alo
8. Circling
9. Henya
10. In A Dream Remix
11. All That I Can Say
12. Me and You
13. Blue In Green
14. The Lost and Found
15. Without A Sound


Gretchen Parlato-voice, percussion
Taylor Eigsti-piano(1-6,9-11.13.14). fender rhodes(1.3.6.8.12)
hammond B3 organ(6)
Alan Hampton-guitar.vocals(5)
Derrick Hodge-acoustic bass(2,4,5,8,9,11,13,14).electric bass(1,3,6,10,15)
Kendrick Scott-drums(expect7,12)
Dayna Stephens-tenor saxophone(4,14)


2011年作品





Marc Copland・Dieter Ilg・Jeff Hirshfield / What's Goin On

2011-10-10 23:45:56 | ジャズ




もしかしたら最もファンキーなMarc Copland。
メンバーによるところなのか、この時代が比較的キャッチーなのかわかりませんが、こんな路線もアリだったのねという印象。

まさかしっとりと「What's Goin' On」なのかと思いきや、原曲のイメージを踏襲。
ちょっとガッカリ、というかこの人のイメージがブレかかったのですが、
このノリの中で変わらず青白く揺らぐピアノの音に逆に驚愕。

本当、この音はどっから出てるんでしょうか。
声とかならわかるんですが誰もが弾いているピアノですよね。
やっぱすごいですわ、この人は。

しかしバラード系スタンダードは反動で気持ちが入っているのか、ベースソロの「Prelude」から入る「Young And Foolish」は言語での説明不能な美しさ。「音楽で一番ピアノトリオが好き」と乙女のようになってしまいます。

「In The Wee Small Hours Of The Morning」「Come Rain Or Come Shine」あたりも同様に素晴らしすぎて、やっぱり「What's Goin' On」等の明るさの中で我を貫くCoplandはおかしくて少し笑ってしまいます。



こういう自分の音をいつでもどこでも連れて行ってしまう人は、何の変哲もない選曲とフォーマットで演奏しても自分の音になる訳だから、難しいことしなくてもいのになぁと思うのは勝手ないちリスナーの希望です。いずれにしてもこの1993年の作品は近年のものよりまっすぐ自分に届きました。




Marc Copland・Dieter Ilg・Jeff Hirshfield / What's Goin on
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1. What's Goin' On
2. Prelude
3. Young And Foolish
4. Scrapple From The Apple
5. Bigfoot
6. In The Wee Small Hours Of The Morning
7. Come Rain Or Come Shine
8. Take It To The Bridge
9. Photograph



Marc Copland-piano
Dieter Ilg-bass
Jeff Hirshfield-drums


1993年録音





Paul Motian Trio / Lost In A Dream

2011-10-09 21:41:08 | ジャズ




メンツには惹かれますがちょっと保留にしていた作品。

ECMのMotianの作風はそう変わらないだろうというのと、
John Patittucciの「One More Angel」でMotianとPotterの空気感は印象的だったのでますますあんな感じかな、と。

ただし個人的に注目しているJason Moranはやっぱり購入のきっかけ(中古ですが、、、)。

で、聴いてみると良くも悪くも想像通りです。

ベースレスっていうのは特殊ですが、この場合PotterとMoranのデュオ+パーカッション(ドラムですが)くらいで考えると、この音楽の違和感の無さに納得がいく。リズムを作るというよりは空間を埋めるという扱いなんですかね。リーダーの感覚は。

こういう作品は聴きたいときにガッツリ聴くととても気持ちが良いです。
メンバーの集中力と音の濃さは特別に質が高いですし、フリーな様ですが聴いているうちに「これはバラードアルバムかな」という気がしてくるから不思議です。

ただし聴きたくないときは全く受け付けなくなる。
なんか自分の体調のバロメーターみたいな感じがしますが、これをどんな時聴きたいかというと「頭が疲れている時」だったりします。

余計疲れそうなんですが、クッタクタの時に浴びると楽器のありがたい音の数々が身に沁みます。頭を使わないで質感を浴びる。正しい聴き方かも。ただしPotterとMoranの音があってこそ。



個人的なボーナスはFred Herschの「Whirl」で演っていた「Blue Midnight」で、こちらの本家も好演です。ジャズにおけるバージョン聴き比べはなんだかんだ言って楽しい。



Paul Motian Trio / Lost In A Dream

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1. Mode VI
2. Casino
3. Lost In A Dream
4. Blue Midnight
5. Be Careful It's My Heart
6. Birdsong
7. Ten
8. Drum Music
9. Abacus
10. Cathedral Song




Chris Potter-tenor saxophone
Jason Moran-piano
Paul Motian-drums



2009年録音





Aaron Parks/Invisible Cinema

2011-10-08 00:49:52 | ジャズ




James Farmで知ったAaron Parksのリーダー作。
メンツもJoshua RedmanとMike Morenoが入れ替わっている以外同じ。
そして内容もJames Farmとほぼ同じ印象。サックスがギターになればこうだよね、という。


James FarmではAaron Parksがかなりアクセントになっていると感じましたが、これを聴くとあれは4人のFarmというよりAaron Parksの庭だったんじゃないかと思ってしまう。といってもメンバーは3人共通なので似て当然ですが、それ以前の音作りの印象がもうParksのもの。

文句を言っているのではなく、Aaron Parks素晴らしいなぁという。
やっぱりMehldauに似ているのですが、録音も含めての音作りが独特でピアノの使い方に何故かRadioheadを感じるのは気のせいか。

Mike Morenoのギターと複雑かつドラマチックな曲のせいもあって、今風のギターを活かしたジャズになっています。同時にこれもまた今風のロックにも接近しているのかなと思います。Eric Harlandもこれ「ジャズ」とか思ってプレイしてないですよね。なんでもいいけどカッコ良過ぎです。

それにしても楽器の音の良さを若干殺したこのモッサリした音はなんでしょう。
クリアな楽器の音が勝ってしまうことで、楽器の音楽になってしまうことを避けているようです。個々の音質に頼ること無く、曲と空気で表現という感じでしょうか。



内容は高度なジャズには変わりませんが、それ以前に今の時代の空気を感じることが出来る音楽を聴かせてくれている名作だと思います。そしてこれは2008年の作品なので、そろそろ次作を聴かせてくれると嬉しいです。





Aaron Parks/Invisible Cinema
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1. Travelers
2. Peaceful Warrior
3. Nemesis
4. Riddle Me This
5. Into The Labyrinth
6. Karma
7. Roadside Distraction
8. Harvesting Dance
9. Praise
10. Afterglow


Aaron Parks-piano,mellotron(3),glockenspiel(3),keyboads(3.5.6.8)
Mike Moreno-guitar(expect1.5.10)
Matt Penman-bass(expect5.10)
Eric Harland-drums(expect5.10)


2008年録音





Brad Mehldau・Kevin Hays・Patrick Zimmerli/Modern Music

2011-10-04 21:26:59 | 現代音楽



2台のピアノによるひとつの音楽。その辺りを楽しめないといけない作品だと思います。

寄り沿ったりちょっとだけずれたり散ったり、非常に繊細なドットが音でしか描けない絵を映し出してくれる。具体的な何かというよりはグラフィック的な面白さ。
かと思えばスローな曲ではクラシック的な情緒を発揮。


Mehldauの音は良く聴いているからかしっかりと個性が発揮されていることを感じるが、Kevin Haysの方は対等に弾いているはずなのに表に出てこない。でもここにおいてはそれが即ち最高の仕事の結果という気もします。きちっとひとつの音楽として立ち上ってくるのでそれを無心で聴いています。
Patrick Zimmerliという人の影響力は残念ながらよくわかりませんが、出てくる音を聴けばこの二人を活かしきっているのかなとも思います。


肝心の2台であることの意味。
音数が少ない「4」でもしっかりと感じ取れます。
無段階で色が変化していくような「5」はもちろん。
ある程度譜面にされていたとしてもこの2人の一体感は意外であり、驚きです。
競わない、ぶつからない。代わりになにやら大きな「豊かさ」。


車で聴いたときは良くわかりませんでしたが、深夜にヘッドフォンで聴いたときは情報量が10倍にもなったような気がしました。
近くで、もしくは潜って聴かないともったいないですね。

個性的な音楽ですが、ムリヤリなところはなくすんなりと入ってきます。気付くと何回も1曲目に戻っているのでした。





Brad Mehldau・Kevin Hays・Patrick Zimmerli/Modern Music
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1. Crazy Quilt (Patrick Zimmerli)
2. Unrequited (Brad Mehldau)
3. Generatrix (Patrick Zimmerli)
4. Celtic Folk Melody (Patrick Zimmerli)
5. Excerpt from Music for 18 Musicians (Steve Reich, arr. Patrick Zimmerli)
6. Lonely Woman (Ornette Coleman, arr. Patrick Zimmerli)
7. Modern Music (Patrick Zimmerli)
8. Elegia (Kevin Hays)
9. Excerpt from String Quartet No. 5 (Philip Glass, arr. Patrick Zimmerli)



Brad Mehldau & Kevin Hays-piano
Produced by Patrick Zimmerli


2011年作品




Sophie Milman/Moonlight

2011-10-04 00:35:11 | ジャズ



ジャズヴォーカルが好きかと言えばそうでもなく、ただ歌は好きなのでたまに手を出します。Sophie Milmanを聴くのは2枚目ですが、正直両方ジャケに釣られています(笑)。

彼女の歌はど真ん中のジャズヴォーカルという印象。色彩感があるというよりはビブラートに太さと繊細さ、余裕があり、質感が高くて安定してるようなところに好感を持っています。

今回はストリングス入りというのもあって、コッテコテにベタなジャズヴォーカルをやっているならそれはそれで楽しみだなと。



聴いてみてまずバックのソリストたちのレベルの高さに驚きます。特に最近のジャズヴォーカルのバンドってこういう良いメンバーに囲まれていることが多いなぁ、と思いきやかなり見慣れた面々が固めていました。なんだ、これは嬉しい誤算です。

逆にストリングスは控えめでそれほど前面に出てきませんし、半分の曲でしか使われていません。もっとこう、音楽の底からすくいあげて浮かせて、キラッキラに仕立てて欲しかったのですがそういうことではないみたいです。

前作より弾けた場面が少なく、それだけに表情の変化が少ないためやはり若干弱さを感じてしまいます。ちょっと中途半端かも。やはりこのジャケからしてゴージャスなストリングスで振り切って欲しかった。



ただしどの曲もアレンジがよく、各ソリストがごくごく自然に見せ場を作ってヴォーカルと共に盛り上げていく流れは素敵だし、全編しとやかにまとめられた内容は安心して流しておけるので静かな時間に重宝しそうです。




Sophie Milman/Moonlight
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1.Do It Again Sophie Milman (Arranged by Rob Mounsey)
2.Oh, Look At Me Now (Arranged by Gerald Clayton)
3.Moonlight (Arranged by Rob Mounsey)
4.Speak Low (Arranged by Julian Lage)
5.Till There Was You (Arranged by Gil Goldstein)
6.Watch What Happens (Arranged by Rob Mounsey)
7.Prelude to a Kiss (Arranged by Alan Broadbent)
8.Ces petits riens (Arranged by Gil Goldstein)
9.So Sorry (Arranged by Julian Lage)
10.Detour Ahead (Arranged by Alan Broadbent)
11.Let Me Love You (Arranged by Kevin Hays)
12.Day Dream (Arranged by Alan Broadbent)
13.No More Blues (Arranged by Gerald Clayton)



Sophie Milman-vocal

Larry Grenadier-bass
Lewis Nash-drums(1-4.6.7.10-13)

Kevin Hays-piano(1.3.6.7.9.10-12)
Gerald Clayton-piano(2.13)
Gil Goldstein-accordion(5.8.9)
Gregoire Maret-harmonica(3.13)

Romero Lubambo-acoustic guitar(3.6)
Julian Lage-guitar(4.5.8.9.11)

Bashiri Johnson-percussion(3.4.6)

Randy Brecker-flugelhorn(6)
Chris Potter-tenor saxophone(10)

Orchestra(7 violins,3 violas,3 chellos,harp) -1.3.6
Orchestra(flute,alto flute,1-3 clarinets,bass clarinet,2 violins,viola,2 chellos)-7.11.12



2011年作品





秋のプチ収穫際

2011-10-01 20:11:45 | ジャズ
ディスクユニオン国立店が無くなって軽く残念がっていたら立川にオープンしていたのですね。
全然知らず。

近くを通ったので寄ってみると国立店と比べて遜色ない規模。

ザザザっと見てすぐ3枚集まった。なかなか幸先よい。
この3枚が無くてももう一ランク理想を落とせばいくらでもあったかな。








理想を落としたら悪いということではなく、想定外の出会いがあることも多いので悪くない。
リスクも大きいんですが。
今回のラインナップは内容はおおよそわかってしまっている感じではある。
手堅い選択。でももちろん満足です。


ちょっと遠くなったけどこれからも近くを通ったらチェックしよう。


、、、意図せず、この3枚の並びは結構綺麗だな。また秋っぽくなってるし。