聴覚障害者制度改革推進中央本部ブログ

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【速報】参議院厚生労働委員会7月28日 その7

2005年07月28日 | 【速報】7/28参議院厚生労働委員会
※「その6」の山本氏の発言の続きから

【山本(民主)】支援費の時に、障害者を3区分に分けた。それぞれに基準を設けて、国庫負担をすることにした。利用を申請しない人については、その分をたくさん使う人に回すことができた。今回障害程度区分ができたけれど、区分を超えた利用ができないという。市町村、自治体が困っている。不安に感じている。

【塩田】まず、障害者に対する福祉サービスについて。個人差、地域差がある。現行の支援費制度はそれをふまえてやっていた。
現行の支援費制度は、3つの区分で国と地方の財源のやりくりをしている。実際、市町村が行う際は、区分を超えて財源をやりくりできるようになっている。障害者自立支援法案では、もう少しきめ細やかな国庫負担基準を作りたいと思っている。125時間を超えたものを作りたい。これを考えると、区分間を超えた流用は必要ないのではないか。どのような国庫負担基準を使うかは、市町村と相談していきたい。障害程度区分をどうするか、地域差、など、市町村でも障害者に適切にサービスを提供できるような仕組みを作りたい。

【山本(民主)】障害者が3区分される。125時間を超える区分を作るから迷惑はかけない、という話だった。しかし、予算は「利用者数→総額が決まっていく」という流れ。基準額の決まり方は?なぜ支援費制度での財源が予想以上になったのか、現在の支援費の利用状況のデータの把握がないと、判断できない。そういったデータはいつもらえるのか?

【塩田】具体的な国庫負担金をどうするか、ということは現在調査中。障害者程度区分は秋までに整理する予定。年度の予算編成の中で、具体的な数値を出す。

【山本(民主)】具体的な利用実態のデータは?

【塩田】利用者の実態調査は、秋を予定している。
【山本(民主)】与党に提案している。そういう具体的なデータを待ってから審議してもいいのでは?程度区分の決め方が問題。市町村に任せる、というと地域差が出る。今の予算規模と来年の予算規模、さほど額は変わらないだろうけれど、どうなるのか?どれくらい予算の確保できるのか?その辺りのデータを確認してから、この法案を審議するなら秋が最適だと考える。

【尾辻大臣】今あるデータは出している。データができればその都度報告する。率直な想いを言うと、本年度予算も支援費の分も10か月分しか組んでいない。一日も早い成立を願いたい。

【山本(民主)】今年は収入が黒字。生活保護については当初予算には組まないのに後になって補正予算を組む。そういう余裕があるのに、今法案成立を、というのは理解しがたい。
ガイドラインは出てくると理解しているが?いつ頃出てくるのか?

【塩田】障害者自立支援法案については、地域におけるサービスの目標を立ててもらう。その際、国からガイドラインを示したい。障害者サービスをどういった形で見込むのか、など、をそこで示したい。年内には自治体に示したい。

【山本(民主)】以前は、この秋に出される、と聞いていたが?

【塩田】指針については年末、と考えている。

【山本(民主)】それを見て、自治体は年が明けてから考えるということ?

【塩田】18年度の予算確保と平行してやっていくことになると思う。

【山本(民主)】障害福祉計画は確かに長期的なもの。初年度は18年度。その基準、ガイドラインが今年の年末に出されると言う。計画の内容はいつ決めればいいのか?

【塩田】長期的な計画の策定と短期的なものは別として考えてほしい。それぞれ平行して行ってほしい。

【山本(民主)】長期的なものについては年末に出る。来年度のことは…?障害者基本計画に基づいて16年度末に数値目標を入れたのは31%だけ。数値目標を入れたものを全市町村で策定するとおっしゃる。しかし、数値目標を入れているのは31%だ。こういう現状で、全市町村で数値目標が入ったものができるのか?
【塩田】障害者基本計画は福祉だけではなく、全般にわたる計画を作るということ。障害福祉計画は障害者(福祉)に特化した内容。これには数値目標は必要不可欠。策定の際は、国からも助言していきたい。障害者基本計画、障害福祉計画、重なり合っていくといいと思う。
支援費の最大の課題は財源確保。そして、市町村がハードとソフト両方を整備するということ。裁量的経費の部分は、できるだけ市町村にウェイトをおけるように、市町村に指導していきたい。

【山本(民主)】障害者福祉計画は数値目標が入る。国は予算を作る。しかし、数値目標を足したものと、国が作る予算とでは、かみ合わないこともあると思う。

【塩田】ご指摘の通り。数値目標を全て足したものが国の予算に合うとは、必ずしも言えない。

【山本(民主)】それこそ絵に描いた餅ではないか?市町村が意欲的に障害者プランを作るようにしていく必要がある。
基本的に、障害者に対する予算が少ない。これだけ乏しい障害者へのサービスが、今後よくなるとは思わない。なぜ、障害者に対する予算は増えないのか?今後増えていくのか?大臣答えて下さい。

【尾辻大臣】数字は福祉サービスについて言うと、平成15年は6659億円、16年は6942億円、今年度にいたっては、8.5%伸びている。支援費制度の在宅サービスについて言えば、15年は27.8%増え、16年は37.3%増えている。今年度も増えてきている。
とは言っても(伸びてきてはいるけれど)、厳しい予算の中で、充分ではないだろう。なぜか?ひとえに私の力不足。かねてより議論している中で、社会保障に対する風当たりは厳しい。予算のことを議論せざるを得ない。

【山本(民主)】期待している答えではなかった。
障害者の数の調査は数年ごとしか行わない。過去の障害者数に照らし合わせて「予算が増えた」と言っても、それは実情とは合わないのでは?
支援費を使って知的障害者が外出できるようになった、という良さがあった。その辺のことを議論する必要がある。でも予算は足りない。介護保険との統合という提案もしたが、与党にはねられた。では財源確保をどうするか?大臣の力不足、ということを言っていたが、それだけじゃない。きちんと知恵をしぼって考えるべき。質問を積み残した。残りの質問は次回に。

【足立(民主)】山本氏も積み残しがあると言った。この法案は障害者福祉の理念に関わる問題。私は2回質問できる時間をいただけると思っている。今回は子どもについて質問する。次回は大人についてする。今日は3つポイントがある。答弁を簡潔にお願いしたい。
ここに、全国腎臓病協議会の雑誌がある。「この法案が成立したら、患者の生活は大変なことになる。この法案に対して尾辻大臣は『私一人の力ではどうにもならない。患者の声をもっと出して』」、と書いてある。内容について全腎協に問い合わせた。大臣、このやりとりは真実?

【尾辻大臣】今年5月26日に全腎協に会って、その場の会談時に言ったこと。正確には覚えていないが…、役所の人間も一緒に居た。その時の発言は「医療費全体の確保については私一人の頑張りではなんともならない。一緒に頑張ろう」、と伝えたと記憶している。

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