浅輪/・・・で、困難な状況で小規模作業所の人たちには無理。今の人たちを解雇しないで抱えたままの活動が必要。場所的にも1軒屋をかりてやっているなど。長崎のほうでは、学校の部屋が空いていても貸さない。環境は良くないので、そこを見て方向性を見て細かい指針を。
郡(民主)/娘さんがガイドヘルパーでディズニーランドを楽しまれたと。この法案では重度の障害児でないと移動支援を受けられない。裁量的経費になっている。
浅輪/障害が軽いから支援が必要ないという考えはやめてほしい。私の娘は移動が難しい。駅から家まで連れて行っても次の日は疲れて休むことになる。その人に必要な援助の視点を。障害者に対する視点が狭くなる。
郡(民主)/医療費の激変緩和策の件、もっとくわしく教えてほしい。
水谷/公費負担制度の資料を。緩和策の18歳未満の育成医療の場合、非課税世帯は1万、所得が月30万以内は42000円の負担上限となっている。育成医療の負担増の計算は、現行よりも12.1倍、課税世帯でも8.5倍になっている。食事額の負担を含んでいる。780円/日で20日。上限で見ても月の負担が増える。月をまたがると更に増える。医療費に400-500万かかる場合、月数万円の負担増はやむをえないといわれるが、患者が心配しないように国で理解をしてほしい。
郡(民主)/厚生労働省は育成医療に所得に応じた負担としているが、負担率の不公平について意見を。
水谷/憤りを感じている。不公平について、医療は欲しくて買っているわけではない。生きるために命を守るために利用している。不公平と見られるとつらい。みんなで支える医療なので、応能負担は遺憾と思っている。育成医療は公平な制度と思っているが、入退院制度は今は日割りで計算だが、今度は月単位で計算なので、患者間の不公平がある。患者の立場に立って考慮をお願いしたい。
郡/他にも伺いたいが時間なので、これで終わる。
笠井/ご苦労や辛い立場をうかがって、真の社会参加のための施策が必要だと感じた。相澤さんに。長年、精神障害者の家族会で運動をしてこられた。悩みなどをどのように感じられているか。
相澤/精神障害者は特別視され他の障害者から差別されていると感じるが、法律上軽減する方向はよい。しかし、最も心配なのは親の死後はどうなるのかということ。障害者自身生きていけるためには所得確保が必要になる。また、就労可能な者にはその場を確保してほしい。障害特性の違いから長時間働くことは困難な人が多い。短時間就労が好ましい。ジョブコーチや付き添いがいれば、乗り越えられる。他の障害と比較して、就労意欲の率が高い。統合失調症では認知の問題がある。「できる思い」と実際にできるかは異なる。これが意識調査にも表れている。就労の場の開拓をしてほしい。ハローワークに行っても紹介してもらえない状態。訓練は就労の前後で十分必要になる。
笠井/工賃も利用料に消える不安感がある精神障害者にとって施設の意味は?通所できなくなることについては、どうか。
相澤/精神障害者だった息子は5年前に急死した。彼は通所できなかった。大学を出て、それなりのプライドもあった。通所そのものに抵抗感があった。施設は働いて稼ぐ他に生活をする場でもある。体内時間も昼夜逆転して、生活が乱れ病状も悪化するが、
通所により病状も回復、安定するし、仲間がいて共に喜ぶことができ生きる意欲わく。
これは大きい。そのうえで自分が評価されたい、社会的に認知されたいと思っている。工賃が低く、利用料と差がないとなると元気もなくなる。
笠井/水谷さんへ。心臓病の場合は更生医療に移っていくが、費用負担について。
水谷/心臓病、重度の方には手術を繰り返して大人になる。18歳以上になると更生医療対象になる。高額に医療費が掛かった場合に、72000円が負担上限になっている。医療費がいくらかかっても自己負担はこの範囲でカバーされる。育成医療は42000円が負担上限。更生医療は上限がないので、自立支援医療は1割の負担なので、月80万を越えると育成医療の上限を超えてしまう。心臓手術については自立医療から外れる。厚生労働省の資料による負担増の例で、300万の費用場合で10万から13万+食費の負担になる。その部分の負担が増える。
笠井/審議すべき問題として、育成医療の緩和措置が経過措置になっているが、その意見を。
水谷/育成医療は激変緩和になっている。重度かつ継続の場合が対象。若い親の世代が主に対象。手術を受ける若い親の負担の緩和には恒久的な制度にしてほしい。親の負担を考慮して恒久措置に。
笠井/最後に、障害者の施設を訪ねて懸命に頑張っている姿を見てお金を集めるのに苦労していることなどを伺った。最後に特にご意見があれば。
浅輪/ 年金制度の改正は困難と聞いている。現状では重度障害者雇用はむずかしい。だから公的な仕事を委託することが必要になる。障害者が可能な仕事を探してほしい。いきいきと生活できるように所得保障に対して共に考えてほしい。
笠井/思いを受け止めて審議していきたい。
阿部/参考人の方々に法案の問題点のみではなく、根本を指摘していただいた。参考人招致は3回目。更に問題点が浮き彫りになった。負担の軽減策に関しては、親の蓄財をはきださないとならない、また親との分離について、お話いただいた。広田さんからは障害者の年金制度が全く改正されてないことを指摘された。医療を福祉に投げ込んだことにより、生きる権利が侵害されることになると、水谷さんが具体的な数値を示された。医療と福祉は異なるとの意見。そう思う。これについて再度お願いしたい。
水谷/医療こそ、買うサービスではない。生きるために必要となるもの。応益(定率)負担となる対象なのか。これは見直しを。健康権は誰もが保障されている。公的保障とするべき。
阿部/亀井さんも言われたが医療が確立されないと。高額医療に対する自治体の負担も生じてくる。自治体としては、どう思うか。
亀井/継続していくものと思う。基礎的自治体として縦割り・横割りで法案の整備が必要と思い、支持する立場である。発達障害の場合でも医療、福祉、教育の3分野に絡んで適切に対応していきたい。
阿部/自治体の医療費助成制度、育成医療制度もあるが、このままでは国の負担割合が減っていく。本人に負担がかかってくるおそれが。医療費の負担では自治体も大変になってくるのでは。25年前に国立小児病院に勤めた経験があるが、1955年に出来て1964年に育成医療が始まった。小児医療では重い病気を支えてきた。両者は車の両輪として 親が不安なく利用、実施してきた。育成をやめて自立支援医療になって、どうやって負担をしていくのかという不安がある。水谷さんの資料の負担の試算には何倍にもなると出ている。実際の負担者にとっては負担額が払えるのかという問題がある。子供の疾患の場合、窓口で100万の負担がある。還付があったとしても100万の現金の準備が必要。お金の工面の苦労が目に浮かぶ。今までは応能負担で44000円ですんだが、若い親の世帯の場合、年収いくら程度の負担のことなのか? 所得税額48000円以下の人も100万近くのお金の用意が必要となる。手術が必要になった場合、手術ができるのか?自立の助けになるのか?子供たちが育ってきて自分で働き出すのにこんな負担を押し付ける制度はマイナスとしか考えられない。負担額の多さはどの程度所得に人を想定しているのか?
水谷/大変な負担になる。税額30万以上は適用外となる。その所得は年収670万円。確かに670万は社会の中では若い世代ではそこまで行かないが、ほぼありうる数字と思う。かなりの人が対象になる。個々の医療保険で負担額を見ていただくとの厚生労働省の見解があるが、年収670万円は中堅の世帯では超えてしまうことがある。100万近くの立替はとても大変なことと思う。
阿部/就労後自立したいと思っても更生医療の廃止が問題。自立支援医療にかかる人は少ない。審議では是非このことをとりあげてほしい。
糸川/「コミュニケーションネットワーク福井」で施設内の状況を視察した。知的障害者雇用10年目。一般就労にも一定の成果を挙げている。現場での苦労に接し志の高さに感銘した。全国に広がりをと思っている。就労支援の現場からの声を松永さんに伺いたい。高額工賃を出せるポイントは?
松永/本人の願いとわれわれの思いを具現化することを考えた。地域の理解も得た。政治力もあった。車の両輪として調和のとれた施策を実施してきたからか。
糸川/施設で能力を伸ばし、一般就労すると、事業運営に支障はないのか。
視察して多種事業を実施していることは分かった。一般就労後、もどってくるケースを考えると施設の事業を縮小化もできかねる。国に求めたい支援策は?
松永/確かに一般就労は施設にとって惜しい。しかしそれを阻止することがあってはならない。就労支援の実績があがれば、施設運営が苦しくなる。
そのため、事業構築をおこなっている。ジョブコーチも支援要員としての研修をおこなっている。福井は施設整備率が高い。居宅支援事業を行なうにあたり、職員には生活支援に対応できるよう、ホームヘルパ― 3級を義務付けている。これからは事業を創造する支援が必要となる。設備整備への支援も。社会福祉法人には適用できない支援について考えてほしい。
糸川/政治の立場から努力したい。就労支援で、重度障害者の不利、地方の不利が言われているが、この点は?
松永/地方では仕事がない、東京は物価が高く生活しにくいことはあるが、地方には利点もある。その地方で雇用が出来ないことに問題がある。官からの仕事の受注もあるが、一般企業等からも下請けも含めて出来るだけ受注していきたい。福祉工場で、重度の障害者であっても最低賃金をクリアしている人もあるし、軽度でもクリアしていない場合もある。環境整備が重度障害者の雇用につながっていく。
糸川/その思いは伝わってくる。市町村作成の障害者計画では水準の低い箇所の底上げを図るが、事業所の実態の把握が必要と思うが。
松永/障害者が自分たちの暮らしについて障害者本人が考えること。その中で自治体が考えていかないといけない。法案にも当事者の意見を聞くようにと書いてある。
糸川/亀井さんは?
亀井/松永さんと同意見。地域には地域での就労の機会がある。そういう場を3年で100箇所くらい計画している。農業等の後継などもありうる。病院でのクリーニングなどの仕事もある。施策作りもしたい。
糸川/参考人に一言ずつお願いしたい。法案の審議が足りないのではとか、いろいろあると思うが。
亀井/法案の熟度の問題かと。条例もそうだがこれで確定ではない。これから進化させていくと思っている。法案を通していただいて地域福祉の追い風にしたい。
松永/小規模作業所についてだが、育成会の副理事長を6年間やった。国との協議で、国の補助は3年間が目処。その後、移行が必要だがいろいろ制約があるので、規制緩和が必要と思う。障害者で一番儲けているのが障害者。できない職員を置いておくのが問題。職員の福祉対策ではない。法案の成立を望む。
浅輪/施設職員には能力以上の活躍をしている人もいる。関係者の声はもっと聞いてほしい。この法案の骨格が悪いとは思わない。が白紙委任状で法案を通すことはできない。
相澤/法案には未解決の問題が多い。上限措置の設定と応益負担の問題。
国際的な基準に照準してもおかしい。応益負担ありきであって、全てを捕らえている。これに対する説明を。市町村間の格差を埋めていく手順がしめされていない。これについての議論を
水谷/経済的、精神的な自立、社会の一員となっていくことが自立。施設利用や補装具併用となると、個別に負担が生じる。このことについての審議も不足。
広田/安心して死ねる日本の福祉であってほしい。所得保障は補正予算を組む勢いを示してほしい。障害程度区分も特性を考えていない。日本に生まれてきてよかったと思える施策をグローバルに展開してほしい。
糸川/貴重な意見を受けとめて審議したい。
委員長/参考人の貴重な意見陳述に謝意を述べたい。 委員会は26日に再開する。 これにて散会。
【終わり】
郡(民主)/娘さんがガイドヘルパーでディズニーランドを楽しまれたと。この法案では重度の障害児でないと移動支援を受けられない。裁量的経費になっている。
浅輪/障害が軽いから支援が必要ないという考えはやめてほしい。私の娘は移動が難しい。駅から家まで連れて行っても次の日は疲れて休むことになる。その人に必要な援助の視点を。障害者に対する視点が狭くなる。
郡(民主)/医療費の激変緩和策の件、もっとくわしく教えてほしい。
水谷/公費負担制度の資料を。緩和策の18歳未満の育成医療の場合、非課税世帯は1万、所得が月30万以内は42000円の負担上限となっている。育成医療の負担増の計算は、現行よりも12.1倍、課税世帯でも8.5倍になっている。食事額の負担を含んでいる。780円/日で20日。上限で見ても月の負担が増える。月をまたがると更に増える。医療費に400-500万かかる場合、月数万円の負担増はやむをえないといわれるが、患者が心配しないように国で理解をしてほしい。
郡(民主)/厚生労働省は育成医療に所得に応じた負担としているが、負担率の不公平について意見を。
水谷/憤りを感じている。不公平について、医療は欲しくて買っているわけではない。生きるために命を守るために利用している。不公平と見られるとつらい。みんなで支える医療なので、応能負担は遺憾と思っている。育成医療は公平な制度と思っているが、入退院制度は今は日割りで計算だが、今度は月単位で計算なので、患者間の不公平がある。患者の立場に立って考慮をお願いしたい。
郡/他にも伺いたいが時間なので、これで終わる。
笠井/ご苦労や辛い立場をうかがって、真の社会参加のための施策が必要だと感じた。相澤さんに。長年、精神障害者の家族会で運動をしてこられた。悩みなどをどのように感じられているか。
相澤/精神障害者は特別視され他の障害者から差別されていると感じるが、法律上軽減する方向はよい。しかし、最も心配なのは親の死後はどうなるのかということ。障害者自身生きていけるためには所得確保が必要になる。また、就労可能な者にはその場を確保してほしい。障害特性の違いから長時間働くことは困難な人が多い。短時間就労が好ましい。ジョブコーチや付き添いがいれば、乗り越えられる。他の障害と比較して、就労意欲の率が高い。統合失調症では認知の問題がある。「できる思い」と実際にできるかは異なる。これが意識調査にも表れている。就労の場の開拓をしてほしい。ハローワークに行っても紹介してもらえない状態。訓練は就労の前後で十分必要になる。
笠井/工賃も利用料に消える不安感がある精神障害者にとって施設の意味は?通所できなくなることについては、どうか。
相澤/精神障害者だった息子は5年前に急死した。彼は通所できなかった。大学を出て、それなりのプライドもあった。通所そのものに抵抗感があった。施設は働いて稼ぐ他に生活をする場でもある。体内時間も昼夜逆転して、生活が乱れ病状も悪化するが、
通所により病状も回復、安定するし、仲間がいて共に喜ぶことができ生きる意欲わく。
これは大きい。そのうえで自分が評価されたい、社会的に認知されたいと思っている。工賃が低く、利用料と差がないとなると元気もなくなる。
笠井/水谷さんへ。心臓病の場合は更生医療に移っていくが、費用負担について。
水谷/心臓病、重度の方には手術を繰り返して大人になる。18歳以上になると更生医療対象になる。高額に医療費が掛かった場合に、72000円が負担上限になっている。医療費がいくらかかっても自己負担はこの範囲でカバーされる。育成医療は42000円が負担上限。更生医療は上限がないので、自立支援医療は1割の負担なので、月80万を越えると育成医療の上限を超えてしまう。心臓手術については自立医療から外れる。厚生労働省の資料による負担増の例で、300万の費用場合で10万から13万+食費の負担になる。その部分の負担が増える。
笠井/審議すべき問題として、育成医療の緩和措置が経過措置になっているが、その意見を。
水谷/育成医療は激変緩和になっている。重度かつ継続の場合が対象。若い親の世代が主に対象。手術を受ける若い親の負担の緩和には恒久的な制度にしてほしい。親の負担を考慮して恒久措置に。
笠井/最後に、障害者の施設を訪ねて懸命に頑張っている姿を見てお金を集めるのに苦労していることなどを伺った。最後に特にご意見があれば。
浅輪/ 年金制度の改正は困難と聞いている。現状では重度障害者雇用はむずかしい。だから公的な仕事を委託することが必要になる。障害者が可能な仕事を探してほしい。いきいきと生活できるように所得保障に対して共に考えてほしい。
笠井/思いを受け止めて審議していきたい。
阿部/参考人の方々に法案の問題点のみではなく、根本を指摘していただいた。参考人招致は3回目。更に問題点が浮き彫りになった。負担の軽減策に関しては、親の蓄財をはきださないとならない、また親との分離について、お話いただいた。広田さんからは障害者の年金制度が全く改正されてないことを指摘された。医療を福祉に投げ込んだことにより、生きる権利が侵害されることになると、水谷さんが具体的な数値を示された。医療と福祉は異なるとの意見。そう思う。これについて再度お願いしたい。
水谷/医療こそ、買うサービスではない。生きるために必要となるもの。応益(定率)負担となる対象なのか。これは見直しを。健康権は誰もが保障されている。公的保障とするべき。
阿部/亀井さんも言われたが医療が確立されないと。高額医療に対する自治体の負担も生じてくる。自治体としては、どう思うか。
亀井/継続していくものと思う。基礎的自治体として縦割り・横割りで法案の整備が必要と思い、支持する立場である。発達障害の場合でも医療、福祉、教育の3分野に絡んで適切に対応していきたい。
阿部/自治体の医療費助成制度、育成医療制度もあるが、このままでは国の負担割合が減っていく。本人に負担がかかってくるおそれが。医療費の負担では自治体も大変になってくるのでは。25年前に国立小児病院に勤めた経験があるが、1955年に出来て1964年に育成医療が始まった。小児医療では重い病気を支えてきた。両者は車の両輪として 親が不安なく利用、実施してきた。育成をやめて自立支援医療になって、どうやって負担をしていくのかという不安がある。水谷さんの資料の負担の試算には何倍にもなると出ている。実際の負担者にとっては負担額が払えるのかという問題がある。子供の疾患の場合、窓口で100万の負担がある。還付があったとしても100万の現金の準備が必要。お金の工面の苦労が目に浮かぶ。今までは応能負担で44000円ですんだが、若い親の世帯の場合、年収いくら程度の負担のことなのか? 所得税額48000円以下の人も100万近くのお金の用意が必要となる。手術が必要になった場合、手術ができるのか?自立の助けになるのか?子供たちが育ってきて自分で働き出すのにこんな負担を押し付ける制度はマイナスとしか考えられない。負担額の多さはどの程度所得に人を想定しているのか?
水谷/大変な負担になる。税額30万以上は適用外となる。その所得は年収670万円。確かに670万は社会の中では若い世代ではそこまで行かないが、ほぼありうる数字と思う。かなりの人が対象になる。個々の医療保険で負担額を見ていただくとの厚生労働省の見解があるが、年収670万円は中堅の世帯では超えてしまうことがある。100万近くの立替はとても大変なことと思う。
阿部/就労後自立したいと思っても更生医療の廃止が問題。自立支援医療にかかる人は少ない。審議では是非このことをとりあげてほしい。
糸川/「コミュニケーションネットワーク福井」で施設内の状況を視察した。知的障害者雇用10年目。一般就労にも一定の成果を挙げている。現場での苦労に接し志の高さに感銘した。全国に広がりをと思っている。就労支援の現場からの声を松永さんに伺いたい。高額工賃を出せるポイントは?
松永/本人の願いとわれわれの思いを具現化することを考えた。地域の理解も得た。政治力もあった。車の両輪として調和のとれた施策を実施してきたからか。
糸川/施設で能力を伸ばし、一般就労すると、事業運営に支障はないのか。
視察して多種事業を実施していることは分かった。一般就労後、もどってくるケースを考えると施設の事業を縮小化もできかねる。国に求めたい支援策は?
松永/確かに一般就労は施設にとって惜しい。しかしそれを阻止することがあってはならない。就労支援の実績があがれば、施設運営が苦しくなる。
そのため、事業構築をおこなっている。ジョブコーチも支援要員としての研修をおこなっている。福井は施設整備率が高い。居宅支援事業を行なうにあたり、職員には生活支援に対応できるよう、ホームヘルパ― 3級を義務付けている。これからは事業を創造する支援が必要となる。設備整備への支援も。社会福祉法人には適用できない支援について考えてほしい。
糸川/政治の立場から努力したい。就労支援で、重度障害者の不利、地方の不利が言われているが、この点は?
松永/地方では仕事がない、東京は物価が高く生活しにくいことはあるが、地方には利点もある。その地方で雇用が出来ないことに問題がある。官からの仕事の受注もあるが、一般企業等からも下請けも含めて出来るだけ受注していきたい。福祉工場で、重度の障害者であっても最低賃金をクリアしている人もあるし、軽度でもクリアしていない場合もある。環境整備が重度障害者の雇用につながっていく。
糸川/その思いは伝わってくる。市町村作成の障害者計画では水準の低い箇所の底上げを図るが、事業所の実態の把握が必要と思うが。
松永/障害者が自分たちの暮らしについて障害者本人が考えること。その中で自治体が考えていかないといけない。法案にも当事者の意見を聞くようにと書いてある。
糸川/亀井さんは?
亀井/松永さんと同意見。地域には地域での就労の機会がある。そういう場を3年で100箇所くらい計画している。農業等の後継などもありうる。病院でのクリーニングなどの仕事もある。施策作りもしたい。
糸川/参考人に一言ずつお願いしたい。法案の審議が足りないのではとか、いろいろあると思うが。
亀井/法案の熟度の問題かと。条例もそうだがこれで確定ではない。これから進化させていくと思っている。法案を通していただいて地域福祉の追い風にしたい。
松永/小規模作業所についてだが、育成会の副理事長を6年間やった。国との協議で、国の補助は3年間が目処。その後、移行が必要だがいろいろ制約があるので、規制緩和が必要と思う。障害者で一番儲けているのが障害者。できない職員を置いておくのが問題。職員の福祉対策ではない。法案の成立を望む。
浅輪/施設職員には能力以上の活躍をしている人もいる。関係者の声はもっと聞いてほしい。この法案の骨格が悪いとは思わない。が白紙委任状で法案を通すことはできない。
相澤/法案には未解決の問題が多い。上限措置の設定と応益負担の問題。
国際的な基準に照準してもおかしい。応益負担ありきであって、全てを捕らえている。これに対する説明を。市町村間の格差を埋めていく手順がしめされていない。これについての議論を
水谷/経済的、精神的な自立、社会の一員となっていくことが自立。施設利用や補装具併用となると、個別に負担が生じる。このことについての審議も不足。
広田/安心して死ねる日本の福祉であってほしい。所得保障は補正予算を組む勢いを示してほしい。障害程度区分も特性を考えていない。日本に生まれてきてよかったと思える施策をグローバルに展開してほしい。
糸川/貴重な意見を受けとめて審議したい。
委員長/参考人の貴重な意見陳述に謝意を述べたい。 委員会は26日に再開する。 これにて散会。
【終わり】