岐阜県恵那市 城下町ホットいわむらの日々

横須賀から参りましたふるさと活性化協力隊員のブログです

補助金申請/茶刈り体験

2014-05-30 | 日記
恵那市では、市民活動団体やNPO・住民自治組織等が自主的・主体的に取り組む、交流人口の拡大による活力あふれる元気な恵那市となることを目的とした創意と工夫にあふれたまちづくり活動に対して助成を行う、「元気発信事業助成金」という制度があります。

簡単に言えば、まちづくりのために何かやりたい!けど、お金が足りない! って団体が動き出すために、市が助成を行うということです。

毎年年度ごとに公募で事業者を募り、一定の基準を満たしている事業に対して、助成金が交付されます。

ホットいわむらでは、昨年「ゆかしき里づくり」という事業名で申請し、さまざまなイベント等の情報発信等にかかる経費等に活用をしました。

今年度も引き続きこの「ゆかしき里づくり」を進めるために継続申請をし、その審査のためのプレゼンテーション役を任せていあだいたので、先日選考会に行ってきました。

まあ今回は完全に原稿を用意し丸読みでしたので、そんなに窮することもなく、それより舌鋒鋭い審査員の方々による質問に的確に答えられるかの方が心配でしたが、何とか凌げたかと思います。



会場では他にも10組以上の申請団体が順番にプレゼンを公開で発表していたので、各団体の取り組みについても興味深くみることができました。

恵那市の将来を見据えて、いろんな地域でいろんな人ががんばっていて、各々の取り組みがきっかけで恵那市全体に「まちは自分たちでつくるもの」という意識が広まっていくといいなぁと思いながら聞いていました。


地域活性化における補助金・助成金については、一般にこんな意見もあります。

本来の、事業の自立を促す、という目的からはずれ、採算を取れないまま補助金なしでは運営できない、なんていう悪循環に陥ったという事例なんかもよくききます。自分の懐を痛めることなく、返済しないといけないお金ではないから、責任感が芽生えない、という意見も聞かれます。

また、取れる補助金は取っておいて、後から事業は考えよう、と考える人もいるとかいないとか・・・

もっと言えば、"補助金の取りやすい"事業ばかり展開して、肝心の事業としての本懐がおろそかにされてしまうことだってあるようです。

また忘れていけないのは、公的機関から受ける補助金は、その多くが他ならぬ税金を財源としていることです。自分たちの、そして皆さんのお金を使うからには、それに見合った最大限の効果を生み出すことが求められます。

世間では懐疑的な見解も少なくない補助金・助成金です。最終的には補助金がなくても自立してやっていける状態を目指すことが必要だと思われます。

なんだか楽しくなさそうな話になってしまいましたが、これもまちづくりの一側面。今回自分も一緒にプレゼン考えたり、申請の場に出てみると、そこら辺のことがリアルなものとして感じることができ、貴重な経験となりました。

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では気分転換で、先日嫁の実家でやった、お茶の収穫の様子を。自分は初体験です。笠置はお茶畑を持つ家が多いらしく、川の霧に茶葉があたるので、美味しいお茶ができるのだとか。


こんな感じの茶畑があります。事前に下刈りをしておいて、若い芽を出しておきます。


茶刈り機。イメージに反して、エンジンを背負い、高速でスライドする歯でお茶を刈っていく、凶悪な機械です。


こんな感じで刈っていきます。茶刈り機、重いんです。アブねーし。翌日筋肉痛に悩まされたのは言うまでもありません。


茶を刈る人と、後ろで袋を運ぶ人との二人一組で作業をします。チームワークの作業なのです。しかしエンジンの排気がもろに顔にかかり、臭い。


たまたま近場の坂折棚田に田植えに来ていた、恵那の友だちを捕まえて、手伝ってもらっちゃいました。作業後の一こま。


おかげさまで100キロ近く収穫できました。この後近隣の加工所に出します。新茶が届く日が楽しみです。

新協力隊員来たる

2014-05-23 | 日記
恵那市ふるさと活性化協力隊員の今年度初めての顔合わせがありました。

前にも書いたとおり、今年度から新たに飯地・中野方・三郷の3地区3名の隊員を加え、フレッシュな顔ぶれとなりました。

3名それぞれにいろんな背景があって、恵那に来られた経緯はとても興味深いし、今後どんな活躍をされるのか、とても楽しみです。


私はいつの間にやら古参となり、あと1年、矢のように過ぎる時間の中で、やることはまだまだたくさんあります。

今ではすっかり1住民としての立場から物事をみることが多くなり、良くも悪くもいろいろ知ってきた部分もあります。

初めて恵那に来たとき・岩村に隊員として活動を始めたときの気持ちや感じてたことは、初々しいといえば聞こえは良いですが、今から思うと現状を知らないからこそ言える幾分青臭いものだったかと思います(今でも充分に青いですが)。

でも書き溜めてたアイディアノートとか見ると勢いがあって、今の自分では見えにくくなってしまった視点があったりして、このときの感覚はこれからも大切にしていきたいなぁと思うのです。


新しい隊員さんたちのフレッシュな気持ちは、私にとってはとても良い刺激となりました。

まあまだまだ周りから見れば新参者の域を出ないので、知った気にならずなんでもトライしていきたいですね。

協力隊員の皆さんとも気持ちをつなげて、一緒に恵那が好きという気持ちを内外に伝えていきたいと思います。


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前回肝心の風景の写真がなかったので、こちらに載せてみます。

撮り方が下手なせいか、うまく伝わらないですかねー







あと先日行った田んぼ体験会の様子と城山清掃の様子はホットいわむらのHPから見られますので、下記リンクよりどうぞ!
【田植え体験】
【城山清掃】


春宵一刻値千金

2014-05-15 | 日記
新緑の美しい季節を迎えました。

近くでこのやわらかい色合いを目にすることができるのは、周囲が山に囲まれている地域に住む特権ともいえます。

田んぼも水が入り、苗が植わってきました。鏡面のように空が映りこんだ風景は圧巻です。

夜はカエルの鳴き声が心地よくサラウンドで聞こえてきます。

陽も長く、夕焼けが切ないほど美しいです。

良い季節ですねぇ。


対照的に、日々の暮らしには次から次へと取り組むことが波のようにやってきます。

今年は特に、空き家対策の中で、一歩前に進むための新たな動きを起こそうとしています。

それは全国でも盛んに取り組まれている空き家再生ワークショップが中心になるもので、今までよりコトが大きくお金も要ります。

そのための補助金を申請しようとしており、今はその準備に追われてます。

こうした手続き的なことは難しくてよくわからないのですが、わからないなりにやってみると大変良い勉強になって今後にも役立つ経験になりますね。


長かった冬を抜け、今しか見られない春の喜びを堪能したいのはヤマヤマですが、気がついたら一年経って何も定まってなかった、なんてなると死活問題ですから、自分の時間がないなんてボヤいてらんないですね。人生そんな時期もあるでしょう。春はまた来ます。

まあまたそこから先の方が大変なことは目に見えてるし、どっちみちしばらく気が休まらない時期が続くとは思いますが、身の回りにある田舎らしい風景や、何よりこの風景の魅力を共有する人たちとのつながりが、自分の心の余裕を培養してくれるでしょう。

あ、写真がないと、この記事は全然伝わらないですね(笑)

撮ったらまた載せますね。お楽しみに。

チャレンジショップ開催

2014-05-01 | 日記
岩村町は岩村城跡や城下町など豊富な観光資源をもとに観光地として売り出しているものの、実のところ賑わいの中心になるべき城下町の商店は空きスペースが多く、観光に来られたお客さんの満足を引き出しきれていないのが現状です。

そればかりか、郊外の大型店舗が住民のニーズを満たすようになるにつれ、住民にとっても本通りの商店街は、生活の実際と離れたものになりつつあるようです。

今の空きスペースをどうにかしないと・・・と皆で考えるわけですが、実際に貸し借りとなると色々と難しい事情が絡んだり・・・

そんな風なので、訪れた観光客に「さびれているのが良い」とか逆説的な評価をいただいてたりして、町としては複雑な心境です(汗)


そんな中、「城下町のにぎわいづくり」をコンセプトにした空きスペース活用として、期間限定の「縁結びショップ」を開催しました。



これはこの春に任期終了した岩村町富田の活性化協力隊員で、現在地域密着のプランニング事業を立ち上げた中田くんを中心に企画したものです。

彼は今回の縁結びショップの舞台となった空きスペースの一角を事務所として活用し始め、空きスペース活用を考えていた家主さんとの有効なマッチングを進めています。

この場所は、以前にも自分の企画で使わせていただいたりして、こちらでも紹介させていただいたことがあります。
2013年5月記事
2013年7月記事


今回の「縁結びショップ」は、複数の出店を集めたチャレンジショップの形で、岩村に限らず恵那の地域それぞれの特産品やオススメ商品のPRの場として持ち寄り、町内の方はもちろん、大型連休で増えるであろう観光客にも楽しんでもらおうというものでした。


私はホットいわむらとして、「せんしょ隊」手ぬぐいや、ロゴ入りエコバック、歴史読本などのグッズ販売。



中田くんは、岩村町富田の原木乾燥しいたけのお皿盛り放題1,000円ぽっきり企画や、恵那市武並町の農産物・加工品など。



NPO法人えなここからは、新開発の「恵那山麓サイダー」など、その他アート系や陶器、木工作品などの作家さんも出店に加わり、小さな町家の間口にさまざまな商品が凝縮、覗くだけで楽しいスペースに変身。



土日2日間の開催で、心地良い日射しが幸いしてか、サイダーは通りがかりの人がよく買っていかれました。たしかに町の中にちょっとしたのどを潤せるものがすぐ買えるようなお店はなかったなぁ、とお客さんのほしいものがてき面でした。

ちなみにこのサイダー、私も飲んでみましたが、恵那市上矢作町の天然水を使っていて、口当たりまろやか、清涼感溢れる仕上がりとなっており、オススメです! 普段は恵那駅前「エナテラス」で購入できるそうです。

あとは乾燥しいたけ盛り放題も、ゲーム感覚で楽しめて地元の人にも好評でした。やはり飲食系は強いなぁ。

岩村には珍しい外国人のお客さんが買っていったのは、アート系。

我らがオリジナルグッズは苦戦・・・それでもお客さんとの会話の糸口になったりして、私自身も色んな交流ができて楽しい時間を過ごしました。


二日間ではありましたが、実際に自分たちで町中に立ってモノを売ろうとすると、いろいろな気付きに溢れています。

もし本格的な商売をしようと思えば、お客さんが買いたいと思うものを考えなければいけないし、売れないなら売り方を考えなければいけないし、でも売れれば何でもいい、ていうことでもないし。そもそもどんな客層を想定しているのかでも、売るもの・売り方は変わっていきますよね。

ただ儲けだけを考えるのでなく、町のよさを守っていくためのことでもあるんでバランスが大事になっていくんですが、まあ、そこら辺も含めて模索できるのが、こうしたチャレンジショップのいいところ。


今後は本格的な商売を考えてる人の出店も増やして、売りたい人と町とお客さんとの良いマッチングができる場にしていこうかと中田くんと考えています。


これから本格的な連休が始まりますが、こうしたお客さんの集まるときに、一つでも多くの空きスペースが戸を開け、お客さんに「いかがですか?」と声をかけられるような商店街であってほしい、町中にそうした機運を高めることのできた2日間だったと思います。