天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】「スキャンダル」@9本目

2020年02月26日 | 映画感想
「スキャンダル」

2016年にアメリカの最大手ニュースチャンネル「FOXニュース」のCEOがセクハラで告発された事件を映画化したもの。
当時World Newsで話題になってたのは何となく覚えてるけど、その後割と直ぐに映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏のセクハラ告発ニュースの方が自分的に印象が強くて、FOXのネタが自分の中でハーヴェイネタと混同してた気がします(滝汗)
ちょっと脱線気味ですが、まあ本作と似たネタなのでもし興味があったら「ハーヴェイ・ワインスタイン」で検索掛けてみると面白いかもしれません^^;

あらすじ
大手テレビ局FOXニュースの元人気キャスター、グレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が、CEOのロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)をセクハラで提訴する。
メディアが騒然とする中、局の看板番組を背負うキャスターのメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は、今の地位をつかむまでの軌跡を振り返って動揺していた。
一方、メインキャスターの座を狙うケイラ・ポスピシル(マーゴット・ロビー)は、ロジャーと対面する機会を得る。(Yahoo!Movieから丸パク)

まあまあ、何つったって本作は「シャーリーズ・セロン×ニコール・キッドマン×マーゴット・ロビー、3大美女夢の共演」が話題でしょう!
劇中で3人が三つ巴で登場するのはほんのワンシーンしかないのですが(それが映画のポスターにも使われてます)、事実の映画化だけあってなかなか見応えはありました。
…とは言うものの、アメリカ政治のいろは辺りは大まかにでも分かっていないと(少なくともトランプ氏が大統領になる前の選挙活動期間の事は記憶しておかないと)映画冒頭からしばらくは何言ってんのかサッパリ分からない or 着いていけなくて退屈であくびが出るかもしれません(苦笑)
ここら辺りもネットでちょっとググれば色々出て来ると思うので、もし米国政治にまーったく興味がない人は事前にチラリと調べてから鑑賞した方が楽しめるんじゃないかと。

ま、トランプさんの事は知ってても知らなくてもあんまり影響はなくてw、本作はあくまでも「セクハラネタ」が柱です。
これは日本でも似たような話が山ほどあるんだろうけど、権力持ったヒヒジジイってのは大概おねーちゃんにセクハラして喜んでるんですわな(←偏見込みです)
何しても自分は許される、俺に逆らったらこの業界にいられなくなる事位分かってんだろ!だから俺が何したって誰も文句なんて言う訳がねーよ!と皆思ってる(←偏k…)
その一方でまさかの時の保険で、あからさまに言葉で性的強要はなるべくしないように心がけてはいる。
あくまでも「そんなのコミュニケーションの一環でちょっとしたジョークだったのに、ちょっと神経質過ぎるんじゃなーい?」と逃げられる程度に、でもしっかり匂わせる。
とはいうものの、セクハラも板に付いてくると段々麻痺するんでしょうねぇ。多少過激な事言ってもへっちゃらになっちゃうんだろうね。
そんな事繰り返しているので、いつかどこかのタイミングで捨て鉢になった女子に返り討ちに遭う訳です。それが本作のネタです(すげー大雑把だなヲイw)

それこそ上に書いたハーヴェイ氏の件の時に思ったけどね、(ごめんFOX事件の事ホントにほとんど覚えてないんだー)
セクハラやパワハラだの、それより前のフェミニズムの活動云々だったりもっと古くはウーマンリブだったり、女性の人権問題や性的虐待問題に関する対策は日本よりもアメリカの方がずっとずっと先を行っていて、アメリカ流石は自由の国!と長らく勝手に思い込んでいたんですが、実際蓋を開けると旧態依然と言うか日本とどっこいどっこいと言うか、むしろ日本よりもアメリカの方が成功者特権がデカい分日本よりもタチが悪かった、みたいなね(苦笑)

それを稀代の美人女優3人が「マスコミ」というある意味閉鎖的な世界の中で、しかも3人3様の立場からこの事件にアプローチしていく様を演じて見せています。
かつてのセクハラ(を拒否した事で立場を失った)を満を持して告発・訴訟に踏み切った女、告発に触発されるも今の自分の地位を得られたのもそのセクハラを受け入れ耐えたからこそ、今ここで自分が真実を話したら周囲の反応は?自分の立場は?と逡巡してなかなか声を出せない女。
そしてこれから出世したいという野心はあるものの、いざセクハラに遭ってみて自分がどう身を振ればいいのか動揺を隠せない女。

なんだかな、と思うのはこの手の告発があると何故か同性である女性が先ず敵に回ったりするんだよね。あれは何でだろうな^^;
まあ、男はセックススキャンダルに同調の声を上げにくいというのはあるよね。「なんだお前もセクハラしたいエロガッパかよ」ってツッコミ入れられるの怖いしねw
それにしても被害者と同じ女性が敵に回るのってさ…なに?自分は醜女で誰からも需要がなかったから美人にやっかんでる?
それとも「ここでセクハラジジイに恩売っておけば自分の出世への早道になるぜーい(^^♪」という、他人の不幸は密の味的なエゲつない野心?
まあとにかく日本でもこの手の社内セクハラみたいなのって声を上げるのが本当に難しいし上げる人が少ないのも実情でしょうね。
本作でも登場人物のほとんどが実在する人物だし、告発された加害者のロジャー氏が既に鬼籍に入っている&告発した方々がまだ現役という事も相まって余りスカッとする終わり方はしていなくて、観ていて割とモヤったんですが…まあそれも「事実の映画化」という証なのだと思えば何とか心に折り合いが付くのかな、と。

まあ、映画的に面白いか?って言われると正直微妙~な作り、と言うかネタ自体が全然楽し気ではないしね(苦笑)
でもシャーリーズ・セロンは相変わらずカッコイイなぁ!それからロジャーを演じたジョン・リスゴーのヒヒジジイっぷりが吐き気する程サマになっててすげーな!w
そして…マーゴット・ロビーはどんどんいい女優さんになってるなぁ、と。本作のあのスカートたくし上げる時のキョドりっぷりは観ていて胸が痛くなりましたよ。
ニコール、ぷち久しぶりに見たけどあんたやっぱり奇跡の50代だねぇ。色々いじくってそうだけど(コラコラ)それを隠そうともしないトコロが私は好きだよー。

え?隠しまくってるのにだだ洩れてるだけだった?
まあいいよいいよ、メグ・ライアンみたいに顔面崩壊しないように維持だけには気を遣ってこれからも頑張って「50代の星」として美女界に君臨してくれぇー(^^♪

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