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horizon doux italia de -torino-

イタリア・トリノでの日常+αを写真と共に
ほどほどほどよく発信フォトブログ。イタリア語の絵本のことも。

言葉の習得は異文化理解

2008-11-06 | イタリア
イタリアに移り住んできて1年と2ヶ月。

去年から今まで語学力向上だけを意識し、イタリア人と対等なレベルになって初めてイタリア社会を理解し始めることができると思っていました。職場では当然のごとく、母国語と同レベルのイタリア語を要求され、がむしゃらにビジネスイタリア語に立ち向かってきましたが、今日はもう立ち止まった方がいいかなと思う出来事がありました。

仕事ではイタリア語と英語の両方を使って文書作成やEMAILを送ったりするのですが、先日イランのある会社からの依頼を受け、それをイタリア語に訳したり、イランの方に報告するために、英語の辞書で何度も確認しながら、ふさわしい言葉を選んで返信メールを完成させました。
しかし、上司のチェックで、ことごとくだめだしをされてしまい、ダイレクトにいろいろ言われてしまいました。
言い方さえ違えば、頭に血が上ることはなかったのですが、学生のころは英語を専攻していたこともあって、頭に血が上って口論してしまいました。
彼女も専門は外国語、しかも英語、仏語、ドイツ語、スペイン語、スウェーデン語を巧みに操るツワモノなので、グローバル語である英語は完璧に話せる自信があるようです。
しかし、私も英語を専攻していた身、明らかにレベルは彼女の方が上ですが引き下がれませんでした。英語を母国語とする人からのだめだしなら素直に受け入れられるのですが、イタリア人に言われたくない!という感情が応戦してしまったと思います。

しかし、口論したところでイタリア人女性、特にピエモンテの女性は恐ろしく強いので勝敗は目に見えていました。後先考えずに反論してしまったために(O型の性分です)だめだし以上にののしられてしまいました。
私にも人としての権利があるのに・・・。あまりにダメージを受けたのでさっさと帰宅することしかできませんでした。

ここまで暴走してしまったので、私の見たイタリアの労働社会を少し語らせてもらうと、少なくともイタリアの労働社会には、下の者への配慮はありません。使って使って使いまくるのが普通なのです。もちろん感謝の言葉もありません。上司の特権は、責任をとらずに、好きなだけ部下を酷使し、わがまま放題に思ったことを言い、出張ではデラックスルーム、スパにマッサージ、高級レストラン、そして家族や愛人を予算を使って同行させる事です。そして雇用するときは、知らない人を一切信用しないのがイタリア人なので、自分の知っている人やコネで人を雇い、周りを自分ワールドで固めます。とても保守的です。

これを今まで黙って見ていた部下たちが出世した時には、今まで服従的だった人が天下を取ってたちまち大暴れです。

上司の数が多いのも特徴で、上司間に格差があり、上司がもっと上の上司に、上の上司はもっともっと上の上司に胡麻を擂るシーンは何度も見ました。

悪循環なのです。今の組織では外国人を正規雇用することはないので契約終了までずっと下のまま。また新たに契約してもらえたとしても下のまま。賃金も微々たるもの。時給にするとマックバリューも買えません。 

このままイタリア社会に挑戦し続けるべきか、夫に扶養してもらいながら、好きなことだけをするスローライフ生活を送る方が心身の健康にはいいのか・・・・。

どっちにしてもイタリア人の「かまうもんか」精神で乗り切るしかない!
「CHI SE NE FREGA!」(キセネフレーガァァァ!)

ご飯作る気力がないので、今日の夕飯は大好物の「クワットロ アッシ」のピザとファリナータを持ち帰りです。

オリゾンドゥイタリア ドゥトリノ 

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