ピンパの誕生:
デザイナー、アルタン氏の愛娘、キッカちゃんの
いぬのおはなしを描いてほしいというリクエストから。
子育て中のおとなが即効で小話を作って子どもに聞かせることがあるのと同じように
アルタン氏も言葉を覚える前のキッカちゃんに小話を作って聞かせていました。
ピンパが初めて公に登場したのは、1975年。
それから長い年月を経て、150作を越えるストーリーが生まれています。
物語では303人の友だちがいるスーパーフレンドリーなピンパです。
我が子は1歳の初めごろにピンパに興味を持ち始めました。
ゆっくりのんびり展開するテレビのピンパワールドは、
一歳児に適しているのかもしれません。
生活の中での行動を、ピンパに関連付けてよく言い聞かせたものです。
外出中に、お話に出てきたような小さな飛行機が飛んでいるのを見つけたら、
「ピンパが飛んでるのかなぁ?アルマンドかなぁ?」
とこどもの生活の中の身近なところにピンパとアルマンドがいるということを
教えたりもしました。
二歳になった今は、ピンパよりも電車、寝ても覚めても電車ですが、
絵本での読み聞かせは今でも大好きで続いています。
特にお気に入りの二冊をご紹介します。
写真の絵本左が、ピンパとさかなのトト。
海でのお話。ピンパが乗っていたボートが流木にぶつかり穴があいてしまう。
沈みそうなところに、空飛ぶ魚のトトがやってくる。
トトはビーチで休んでいるピンパの飼い主アルマンドに助けを求める手紙を届けにいく。
アルマンドがやってきてボートにできた穴に栓をして無事にビーチに戻れるというお話。
ボートはピンパのお友だちです。栓をするシーンで
「メッテ イル タッポ」(栓をするよ)と教えました。
むすこは、親が体のどこかをぶつけて痛がっていると
「メッテ イル タッポ、ポクッ」
と言って栓をするしぐさをしました。
今ではわが家のオリジナル、いたいいたいとんでいけー、ピンパ風です。
右は、ピンパとノンノさかなとお星様。
こちらも海でのお話。6歳~と絵本には書いてありました。
さかなのトトにそっくりな、さかなのフリップが登場します。
さかなのトトが大好きなむすこが欲しがったので、
対象年齢よりもこどもの興味を優先しました。
さかなのトトに比べると長いお話ですがイラストが多くイメージしやすいです。
さかなのフリップと一緒に彼のおじいさん(ノンノ)エルネストに会いに、
ボートを逆さ向きにして漕いで海の底まで行きます。
エルネストはピンパを歓迎し、彼が若かったころは、
海面まで泳いで行って夜が来るのを待って、
海に浮かんで星空を見るのが大好きだったという話をします。
今では年老いて海面まで泳げないし、フリップの船は小さいので乗ることができないので
もう星空を眺めることはできません。
そんな話を聞いたピンパが、乗ってきたボートにエルネストを乗せて
一緒に海面まで行き、夜が来るのをまって星空をながめるお話です。