サロン・風変わりな人材開発の宴 

人の育成について、色々な視点から書いていきます。これは、体験記であると同時に、次の人材開発施策に対するトライアルです。

経営者はいるか。その前に自分に自戒の気持ちはあるか。

2017年01月13日 21時58分23秒 | 経営者
「誰のために働くか」と言う質問をしたいと思います。皆さんだったら、なんと答えますか。多分、「自分のため」「家族のため」が多いと思います。

一方で、経営者に対して「誰のために働いていますか」と同じ質問をしたら、「顧客・社会・株主」という教科書的な回答に加えて、「従業員」という回答が帰ってくるはず。

よく、経営者が「全社一丸となって」といいますが、それは多分無理です。従業員と目ざしているもの違うのだから。しかし、経営者は「いや、うちは違う」と。こちらも見てもいないのから否定はしないが、幻想ではないかと思いたくなります。

著名な会社の経営者が、ビジネス誌や経済ニュースを賑わす。あたかも、功なり名を挙げた英雄のような扱いをする。しかし、その多くは、言っては悪いがサラリーマン出世競争の勝者であり、創業経営者の苦闘とは異なる。

しかし、それでもその勝者が語れば「なるほど」というコメントは頂ける。しかし、「それで会社と人が動くのか」という不安は拭えない。日本の上場企業の業績と、景気変動は相関性が高いことを証明した神戸大の三品教授の名著「戦略不全の論理」を読むと、日本に「専門」経営者はいたのかと思う。

厳しい時代が来る。そういう時代だからこそ、経営者の腕が試される。

しかし、一般の人は経営者に依存してはならない。経営者とて普通の人。神でもなければ偉人でもない。名経営者はごく一握り。期待することが筋違い。そんなことを期待するなら自分を鍛えること。

「それはわかってる」と人はいう。「本当か。そのためにこの10年何を残してきたか」と問いたら、答えられる人は、どれくらいいるのだろうか。

偉そうな発言だが、他人に依存しない、自分への自戒と思って反省している。