サロン・風変わりな人材開発の宴 

人の育成について、色々な視点から書いていきます。これは、体験記であると同時に、次の人材開発施策に対するトライアルです。

その問題は誰のものですか? 解決者はだれですか? 案外、混迷状態。

2017年01月25日 07時42分21秒 | 日記
「これは大変な問題なんです」と言われた時、どう思いますか?
「そうだな」と思うとき、「そう?」と半信半疑になるとき、或は「その問題、自分には関係ないよ」というとき。色々とあると思います。

私が気になるのは、「その問題って、誰の問題?」ということです。例えば、甲さんが自ら「甲の問題」と言い、他に関係する人がいなかったら、他の人からは「がんばってね」と言われるでしょう。つまり、「私は数学が不得意です」に対しては、「甲さん、がんばって勉強しよう」です。

では、甲さんが「それって、乙さんの問題です」と指摘し、乙さんが「そうですね」と認識してくれたらよいのですが、そうでない場合は厄介です。当人の問題なのに、問題と思っていない。或は逃げている。

そして、更に問題を複雑にしているのは、「解決者は誰か」と言う点です。問題の解決者が、問題の当事者ではない場合がございます。例えば、経理で決算業務に支障が出ているといます。経営幹部から「何やっているんだ」と言われても、社内の情報システムを修正しなければならないとすると、経理担当者は情報システム部門に依頼せざるを得ない。

ここで困るのは、問題の解決者が問題の当事者ではないとき、「よし何とかやってみよう」という気持ちになってくれるか否かです。

「その問題は誰の問題か」「その問題を解決するのは誰か」でもめている、或は曖昧にしている状態。問題そのものよりも、そちらのほうに視点が移り、却って問題が大きく、且つ複雑に見えてしまう。これは、組織にとって無駄なことであり、組織が混迷する状態を招いたりします。