配信で宝塚。今月2本目。
今日は星組の別箱公演(東西の大劇場ではないところでの公演)「Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」
スタンダールの名作をミュージカル化。
宝塚では、古くは菊田一夫により、その後は柴田侑宏により舞台化されて再演も何度もされてきてるものだけど、今回は2016年にフランスで初演されたフレンチロックミュージカル版です。
星組トップの礼真琴、フレンチロックはモーツァルト、ロミジュリに続く3作目で、この後には本公演での1789が控えているという、もはやフレンチロック役者と言っていい状態。
なんだろうね、フレンチロックミュージカルの今風な雰囲気がまこっちゃんに合っているのか、いや、まこっちゃんにやらせたいと制作側に思わせるのか。
ただ個人的な感想を言えば、モーツァルトもロミジュリも期待を上回るものではなかったんだよねー。
なんつーか、そつなくこなしたねって感じで。
だけど今回の「赤と黒」は違った。
期待と予想を大きく上回って、画面にくぎ付け
その大きな要因の一つは、礼真琴演じるジュリアン・ソレルが超陰キャだったことにあると思う。
トップになってからは色っぽさがどんどん上がっているとはいえ、明るく爽やか、あるいは強くてまっすぐ、という陽キャのイメージは礼真琴の持ち味だと思われていたと思うんだけど、今回はそれらが全部抜けた、ニヒルで陰気で救いわれない男。
なのに、いままでのどの礼真琴よりも魅力的だった。
私としては「こういうまこっちゃんを見たかったんだよ」っていう感じ。
それともう一つは、暁千星のブレイク。
ブレイクって言っていいと思うんだよね、こんなありちゃん初めて~っていう驚きと、大人の男役になったな~っていう感慨と。
正直、ストーリーはイマイチ理解が及ばなかったのだけど(話の流れはわかりやすいけど、何が言いたい話なのかがわからなかった)礼真琴と暁千星を見るだけでも価値のある舞台だったと思う。
加えて今回はトップ娘役の舞空瞳ちゃんが別公演に行っているので、娘役さんのメンツも新鮮で。
有沙瞳はこれ以上なくルイーズにはまり役だったし、マチルドの詩ちづるがこんなに魅力的だとは、この舞台を見てなかったら気づけなかったと思う。
有沙瞳は次の「1789」のマリー・アントワネットが超楽しみだし、詩ちづるにはいつかトップになって欲しい(すでにありちゃんの相手役想定なのかな)
実は直前まで観ようかどうしようか迷っていたのだったけど、今回は各所で目にするレビューがどれもすごく評判がいいので、これは観といた方がいいかも、と思って昨日の夜にようやく楽天TVで購入ボタンをポチったのだった。
いやー、正解だった、見逃さなくて良かった。
東京公演も配信あるかな。もう一回観たい。