死にゆく人は青空を見ている

2013年08月18日 | Weblog


眼にて云ふ   宮沢賢治
 
だめでせう
とまりませんな
がぶがぶ湧いてゐるですからな
ゆふべからねむらず血も出つづけなもんですから
そこらは青くしんしんとして
どうも間もなく死にさうです
けれどもなんといゝ風でせう
もう清明が近いので
あんなに青ぞらからもりあがって湧くやうに
きれいな風が来るですな
もみぢの嫩芽と毛のやうな花に
秋草のやうな波をたて
焼痕のある藺草のむしろも青いです
あなたは医学会のお帰りか何かは知りませんが
黒いフロックコートを召して
こんなに本気にいろいろ手あてもしていたゞけば
これで死んでもまづは文句もありません
血がでてゐるにかゝはらず
こんなにのんきで苦しくないのは
魂魄なかばからだをはなれたのですかな
たゞどうも血のために
それを云へないがひどいです
あなたの方からみたらずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです。



映画「おくりびと」の誕生きっかけとなった「納棺夫日記」の著者青木新門さんがこの詩を教えてくれました。

私は今その気持ちを感じて仕事ができたかな?と もう一度この詩を読み返してます。





初めて買ったカセットテープが「さだまさし」

2013年08月15日 | ひとり言


わたしがはじめて買ったカセットが「さだまさし桜散る」でした。渋すぎるでしょ。
近所のお姉さんの家で初めて聴いたさだまさしさんのレコードに何か引き込まれてた小学5年の僕。

今も変わらずさだまさしさんが好きなんです。

風に立つライオンは私が尊敬する先生が題材になっています。それも何かのつながりを感じます。
私の人生歌のように大切にしています。


さだまさしさんとの出会いの曲「下宿屋のシンデレラ」

懐かしいなぁ。レコードに針をおとす瞬間スピーカーから聴こえてくる響き!
麦茶を飲みながら聴いたんだ。
近所のおばちゃんはもういないけど、いつもうちのばあちゃんと『電気で血行が良くなる』とか言われるイスに座ってお茶してたな。
あれ、本当に体によかったのかな?
おじちゃんは90歳を超したらしい、今もうちの庭でミニトマト勝手に作ってる。
お姉ちゃんは子供が成人して、最近会わないけど元気かな?

音楽ってタイムマシンみたい。