1990年代初頭まで、プロ野球巨人軍が優勝した暁にはそごうデパートで優勝セールが行われていた。(と思う)
有楽町のそごうに読売会館が入っていた縁だという。2000年代に入ってそごうデパート、西武百貨店とも売り上げの低迷から再建計画を経て実質2004年に西武そごうとして合併。2006年に流通大手セブン&アイグループに吸収され子会社貸され現在に至っている。
2020年実績で店舗数わずか10店。売り上げ高4300億あるもものの、営業利益は97億円の赤字である。
昨日のニュースで親会社であるセブン&アイ・ホールディングスはそごう西武の株式売却を検討し、ファンドグループとの調整に入ったと報じられているが、そこに三井不動産や三菱地所などの大手不動産グループが交渉を見合わせたことも会わせて伝えられている。
人口の減少と長らく続いたデフレ経済によって百貨店業界がその規模を縮小してきたのはこの四半世紀の周知の事実だ。国のインバウンド政策、外国人観光客の増加でやや持ち直した時期もあったが、ここ二年のコロナ禍でほぼ先行きが失われたとの見方が強い。
ここまでがTVやインターネットニュースで伝えられている内容だが、今朝のラジオの経済評論家(町のエコノミスト)の話は流通大手セブン&アイが早々に(でもないが)西武そごうに見切りをつけた理由についてのべている。
流通2強の一角であるセブン&アイのグループ(私は反対側の末端社員)の年間売り上げは約6兆円。そのうちCVであるセブンイレブン(子会社)が四兆円を稼いでいる。しかも営業利益はグループで500億円しか稼げていないのだ。(営業利益率は1.25%)
概算ではあるがグループ全体で稼いだ利益の1/5(20%)を子会社である(10店しかない)西武そごうが食い潰している計算だ。
(インターネット公開している数字を概算で計算しているだけです)
しかも今後セブンイレブンは海外での展開でフランチャイズ料などで600億円程度稼ぎ出すという。
これではグループへの投資家から不採算部門の切り離しを求められるのは当然で、今後さらにコンビニへの特化が迫られるという。
これが株式会社の負の側面で、短期的採算性を求められると、自由な選択ができなくなるという。
いわゆるコンビニ一本足打法へと向かうと町のエコノミストは話をまとめていた。
今後のセブンイレブンに注目している。(自分の勤める会社の方向性にも期待を寄せている)