皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

ナガミヒナゲシ

2023-04-20 21:23:27 | 暮らしと植物

桜の開花からはやひとつき。春は花の開花に心なごむ季節。新緑の美しさとコントラストして様々な色の花を楽しむ毎日だ。自宅の砂利にもオレンジの可憐な花が咲いている。ポピー(ヒナゲシ)と思って所々で咲いていると思っていたところ。どうやら別の種類のはならしい。

「ナガミヒナゲシ」

色はオレンジの単色で外来種。他の花を枯らしてしまう「アレロパシー活性」を強く発し、毒性が強い植物だ。茎や葉から出る液に触れると手がただれてしまう。生命力も強く、道路脇やアスファルトでも平気で繁殖してしまうという。観賞用のポピーはアイルランドポピーでシベリア由来の寒冷地の品種。赤、ピンク、黄色と彩りも鮮やかだ。ナガミヒナゲシの毒性は規制されるほどの強さはないが、その繁殖力の強さで生体系を狂わせていく。

それぞれの植物の特性を知って人の手を入れていかなければ、日本の景観はこれまでと違ったものになるのに違いない。

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花梨の花咲く季節

2023-04-15 14:27:11 | 暮らしと植物

境内地に一本花梨の木が立っている。隣接する私の自宅にもう一本あり、秋には黄色い実をつけてくれる。完熟したかりんの実は独特の香りを放ち咳止めの効果もあることから健康に良い果実として重宝されてきました。40年前頃には神社参拝者から分けてほしいとの声が多く、喜んでお持ち帰りしてもらったものです。

かりんの原産地は中国で古くから薬用や観賞用として利用されていました。日本には平安時代に渡来したといわれ、同じく薬用としてその実を蜜付けなどにしてきたようです。果肉が固く渋みもあることから生食には向かず、その効能を漬けることによってエキスを利用してきたのです。

桜の季節と同じころに咲く淡いピンクの花弁は可憐で新緑に映えます。「花梨」の花言葉は「豊麗」。豊かで麗しい花から、秋には芳醇な香りの立派な実をつけてくれるのです。

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