皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

熊蟄穴(くまあなにこもる)

2020-12-16 22:55:20 | 生活

 師走も半ばを過ぎて本格的な寒波が押し寄せている。寒気と寒波の違いについて気象用語では周りの空気に比べて低温の気体を寒気、主として冬季に広範囲にわたり2~3日にわたり滞在する現象を寒波と呼ぶ。

 例年クリスマス寒波と呼ばれる年末年始にかけて到来する大型の寒波は今年も来るのだろうか。

熊が冬の長い眠りにつく頃を指して「熊蟄穴(くまあなにこもる)」とする。立春から数えて第六十二候。二十一節季大雪の次候にあたる。熊は秋に大量の木の実や果実、動物の肉を摂取し、冬眠に入ると体温をやや下げて、比較的眠りの浅い状態を保つという。近年食糧不足から山里付近では熊による被害も大きく、今年は秋口に多くの被害が報道されていた。

 我々人間側からすれば怪我や作物を荒らされるといった被害を受けるが、熊の側からすれば種の保全をかけた、生き残る術であるのだろう。

 

 冬の季語に「竈猫」とある。寒さに縮こまる猫のことで竈で調理をしていたころ、火が消えて温もりのある竈に潜り込む猫が灰だらけであったという。灰猫、炬燵猫といった表現もあるようだ。

寝転がる猫を愛でながら、冬至を迎える準備をしている。

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