今、竹下節子著の『無神論』(中央公論新社)を読んでいるが、実に面白い。キリスト教の2000年の歴史の中で出てくる様々な思想の起源と多様さに驚いている。
物事を単純に歯切れよく解説したり、批評するのは簡単だが、宗教・思想・倫理の世界は全く違うなと、読んでいて思う。〇か×かと割り切れるようなことはなく、時間と共に様々に影響しあい、変容し限りなくグレーゾーンを産んでいく。真実の世界の流れとは、そんなものかもしれない。
さて、悩み解決法を自己事例で検討しているが、昨日の<第一領域>(感謝と満足)の大切さは、自分の過去の生育史を辿ると明白である。
人間関係で悩む時は、例えばCさんに対して、期待すること(理想)と現実のギャップが悩みに繋がる。そして、ギャップが埋まらないためにストレス曲線で、不安->怒り->身体症状->ウツ->錯乱の階段を駆け上がったりする。
この場合、問題は理想と現実の設定であるが、悩みの解決はCさん自身に対する自分の感情、理解の仕方にヒントがあるようだ。Cさんに対する感謝とか満足の実感(少しでも)が、理想と現実の設定を変える治癒力に繋がると思うのだ。
悩みとは、理想と現実のギャップが足掻いても埋まらないのが特徴。今回の私の問題でも、帯状疱疹の痛みが無くなれ!と思っても無くならない。「死んだらどうなるか?」魂の問題を一刀両断に説明したくても完全回答は無理。そういう部分があるのだ。
ある日、完全に理想(実は自分で決めた考えだが)が実現される。私も含め、どうも人間は都合が良いことを夢想するが、それは心の健康には良くない。今の理想をあきらめるか、設定しなおすか、現実の解釈を変えるかが必要なのだ。All or nothingでは事態は悪化する。
『生き甲斐の心理学』にある第一領域の話は、グレーゾーンを違った視点で味わうことで、見えなかったことを見えるようにする治癒力に繋がると思う。
写真の、昭和記念公園のコスモス。原っぱ東花畑は、見慣れたコスモスではなく、薄黄色のコスモスが大半で驚いた。これは、今回の新発見・実感であり。来年もまた行きたいと思う、新たな魅力になった(このところ随分ご無沙汰してきた)。
みんなの悩み解決法 7/10
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