今朝の「花子とアン」では息子を失い茫然自失の白蓮さんを、花子さんが過去の衝突をものともせず寄り添い、白蓮さんが元気に戻っていく話であり感動した。花子さんの友情、愛は素晴らしい。
計らずも、白蓮さんは後の「悲母の会」等、平和の社会運動に関わっていかれるようであるが、ここで自分を取り戻し、自分の道を見出すことができたのは何故だろうか?
U先生の「生き甲斐の心理学」の観点からすると、うまく傾聴し心の健康状態(プロセス・スケール)を回復したことになるが、こうしたことは、下手なカウンセラーより身近な親友のような存在(利害関係があまりなく無償の支援ができる立場など)が最高なようだ。無償の友情というか愛というか、そういうものがやはり鍵なのだろう。
花子さんも息子を失っており白蓮さんにより共感できる位置にいたし、ドラマでは高圧的な指導ではなく、優しい親友としての支援というスタンスが良かったのかもしれない。夫が花子さんのような役割が出来ないとたのみにきたのもうなづける。そして、白蓮さんは、歌を想いだし、さらにラジオ放送に出演し新たな道を切り開いていく。
ロジャースの人格形成理論17番には、こうした花子さんの支援と白蓮さんの立ち直りに関する素晴らしい説明がある。傾聴の理想の姿ともいえるが、例によって学術用語で書かれて馴染みにくいが、味読する価値は充分あると思う。
命題17:自己構造に対して基本的になんらの脅威も包含していない条件下においては。自己構造と矛盾対立する経験は、知覚され検討されるようになり、また自己構造は、そのような経験と同化し包含するように修正されてくるであろう。
しかし、今日の白蓮さんのラジオ放送では、女性が政治を司っていれば戦争など起こらないというメッセージは深く私の心に突き刺さった。縄文時代は、母系社会で女性の発言力はかなり大きかったし、縄文土器の国宝級芸術の担い手も女性であったのではという説もうなづける。そして、後の弥生時代以降と比べると文献は殆ど残っていないようだが、激しい戦争は少なかったかもしれない。
女性は基本的に定着し生活の基礎をつくり、男性は一説によると、様々なところに遠征したりし交易をおこなったり情報活動をしたようだ。日本・倭以前の・・・の4万年近くの期間、日本に定着した日本人のありようをじっくり考えてみるのも大切だと思う。
私とあなた ② 8/10