イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

1300年前の劣等感、勤勉性、技能・・・・ (勤勉性を深く考える 10/10)

2018-06-28 | 旅・雑記帳

 縄文小説を書くときに苦労したのは、5000年前の人々がどのような住まいに住み、何を食べ、どんな舟にのり・・・そうした具体的な情報であった。例えば人々が釣りをしていたのは間違いないが、釣り針は残されているが、釣り糸に関しては殆ど分かってないなど。点の情報を具体的に物語がかけるようにしたてるのは考古学だけでなく、多方面の学際的な知識が必要だったのだ。

 そして、今1300年前の持統天皇を中心とした人々について研究しているが、記紀だけでなく様々な資料が文字として残されているばかりか、最近は大量の木簡が発見されるなど(写真の平城京跡など)、当時の幅広い人々が書いたものの研究が進んでいる。手元には「飛鳥・奈良時代 律令国家と万葉びと」(鐘江宏之著 小学館)があるが、それによると例えば、文章をきちんと書くために、「論語」のほか「千字文」(唐で同じ文字を使わず1000字の文章を認めたもの)を主にお手本としたことや、時に「文選」なども使っていたことが分かるようになった。当時の権力者の光明子の手本を元にした書も残っているが東北の地方官の同じ内容の書などもあったり、時には同じ文字を木簡で何回も練習していたことまで分かるようになってきたのだ。

 律令制になり今までと違い序列や権威主義が顕著になった時代。上司から文章の練習を指示され、昼には退庁すべきときに残って練習をしたりした人も居たのかなと妄想すると楽しくなる。律令制が大宝律令等も含めできあがると、例えば国民の戸籍が中央に集められ、天皇が見ようと思えば奈良時代の人口推定値の560万人分くらいが名前や年齢などが見られたという。大量の文章とそれを作成する人達の育成。凄いものがあっただろう。蛇足だが、そういった知識により、天皇の行幸の意味すら変わってくる。親しく地方に行幸するとき、天皇は初対面の人でも具体的な名前や年を知っていたかもしれない。

 ところで、先ほどの下級官僚が文字を習得する話に戻るが、自分のことを考えてもそうだなと思うのだが、技能や技術の取得には、「劣等感・勤勉性・友好的感情・不安感」を同時に考えると良いように思う(これはU先生のブログから学んだが)。下級官僚を温かく励ます上司、あるいは家族、勤勉性を支援する道具や環境・・・そんな中で劣等感や、訳の分からない不安感が練習により解消していく。こうした心の構造は、1300年前も5000年前もあまり変わらないとも思う。

勤勉性を深く考える 10/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ <・応援いつも感謝しています!


大学教育ランキング

 ------------------------------------------------------------

縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。葉書

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

1.紙の本の入手については・・・

  四ツ谷サンパウロさんへ 定価(1,500円+税)送料別。

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

    住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2  

2.電子書籍版は定価(1,000円)でアマゾンさんで、

  Kindle unlimitedなどの特典で無料でも読めます。

  サンプルもあります。

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 尚、私の電子書籍は現在この縄文小説だけです。同姓同名の方の

 著作がありますのげご注意ください。私の著作の確認はこちら

 ------------------------------------------------------------

+++スマートフォン等のブログ表示で心理学関係の広告が掲載されることがありますが、私が推薦しているわけではありません。ご注意ください。

 



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。