自己実現という言葉はマズローで有名になり、五段階説のなかでピラミッドの頂上にある。それゆえ、生きる最低限の生きるか死ぬかの生理的要求などとはかけ離れ、ちょっと金持ちの道楽的なイメージがあるが。マズロー自身も言っていたが(嘆いていたが)、これは周りから勝手に作られたイメージで真実から遠い。
自己実現は、死に一番近いところから考えるべきもののようだ。ラテン語でメメントモリ(死を想え)という大事な言葉があるように。
狭い自分の殻を突き破り、哲学的・宗教的な世界観が入っているのが、自己実現だと私は思っている。
そして、私が知っている多くの、自己実現の道を歩んでいる人は、必ず自分の死をしっかりイメージし、そこから逆に自分の悔いのない人生を考え抜いているようだ。
U先生は自己実現のために3つの問いをまとめた。①何のために生きているのか?②生きがいは何か?③自分の魂、心(生育史)、身体を大切にしているか?この三つの問の中に死は直接出てこないが、大いなる前提と考えると、問いの意味が明白になってくる。
さて、話は変わるがFB友達から、冒険家の阿部雅龍さんの「次の夢の一歩」を紹介していただき読んだが、まさに自己実現とは何かがよくわかる本だと思う。判っているつもりの私も、実に考えさせられた素晴らしい本です。
旅と真善美③ 6/10