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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

国境を越えて仲良くできる!?(異文化と愛 ① 5/10)

2014-10-11 | 第九章「愛」

 マッサンのエリーさん、今日はなかなかの迫真の演技。涙もろい私は、思わず涙を流してしまった。しかし、優子さんの意地悪は凄い、もう仲直りはできないのでしょうか?

 さて、心理療法家やカウンセラー、あるいは「生き甲斐の心理学」を暮らしの中で活かそうとおもう人にとって、人間観は極めて大事。他者否定・自己肯定的なカウンセラーなどはクライアントが逃げてしまいがちで、支援どころではないと言われます。

 他者肯定・自己肯定を支援者は目指すのですが、私も、こうしたアイデンティティをつくるために、U先生から聖パウロの「人の身体は神の神殿」などを学んだりしました。しかし、意識だけでなく無意識の領域もあり、どこか他者否定的だったなと反省することは今でも。

 差別意識、差別無意識・・・いろいろあるようです。そんな中、例えば今日のエリーさんのような外国人に対する差別意識、差別無意識を産む常識が、最近随分遺伝子科学等の進歩で覆ってきているようです。自他肯定を目指す私にとって、人類・遺伝子研究や昔の研究は外せないようです。

 昔は、ピテカントロプスエレクトスは東洋人の元祖だとか、人類多元説が幅をきかせていて、それが争いを正当化する理論(例えば帝国主義)に繋がっているところがありました。

 しかし、この20年くらいでしょうか、人類多元説はDNAの研究で影をひそめ、20万年くらいまえに発生した現世人類がアフリカで長く住み、最近?5-6万年前に世界に散らばったという、人類単一説が学会の定説のなってきたようです。

 日本人の遺伝子研究も盛んで、ミトコンドリアの遺伝子から、アフリカから出立した時間的に3つのグループがどれも来日し、今でもこの3つのグループの遺伝子が日本の人から多く見つかるようです。

 大陸では争いが多いためでしょうか、こうした多様性が持ちにくいようで、日本は島国ならではの遺伝子保存環境(悪くいうと吹き溜まり)のようなのです。

 日本の中でも、北海道と琉球は昔の文化(縄文)を残しているとも言われますが、世界的にみると、日本とかイギリス・イベリア半島などがユーラシア大陸の東西の辺境として、よりアフリカ出立当時の文化を残しているのかもしれません。

 あの、難しい時代にエリーさんがマッサンに賭けたのも、そうした文化的近似性をどこかで感じたのかもしれないと今朝は妄想してしまいました。

 実際、ケルト文化やバスク地方は日本に似ていると指摘する人がいます。特に縄文土器のデザインとケルトの美術が似ていると指摘する人も。そういえば、イギリスやスペインにもストーンサークルが日本と同様にありますし、精神面でも似ているかもしれません。

 昨日、ちょっと古い本ですが「3重構造の日本人」(望月清文著)を読んだのですが、これは、例えば「明るい」という言葉(各国語であらわされる)が五感のどれと結びつくかをアンケートで世界中の人に尋ねたもので、多変量解析(主成分分析、因子分析、クラスター分析)で整理したものでした。

 この言語感性(意味と五感との関係)の傾向についての研究が、先のミトコンドリア遺伝子のパターンに連動しているようなので実に驚きました。おまけに、バスクの人のパターンなどは日本人のあるパターンににていたりも。

 エリーさんとマッサンが、感性的にも意外に東と西で繋がっている。そんなことがあるかもしれない。次は日本では「蛍の光」の歌なのだが、アイルランドでは次の歌詞で歌われるそうだ。

 昔馴染が忘れられていいものか、決して思い出されぬままに。

 昔馴染が忘れられていいものか、遠い昔の日々が。

 (折り返し) 遠い昔のため、遠い昔のため、

 我ら旧情の杯を上げよう、遠い昔のために。 (ヒゲのウヰスキー誕生す(川又一英著)新潮文庫118P参照)

ウヰスキーを飲みながら、世界中の人が元はアフリカ生まれなのだと思いつつ、歌いたくなる。

異文化と愛 5/10

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