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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

幸福曲線をたどる人生!(感情から観るゆるし 2/10)

2012-09-04 | 第四章「愛とゆるし」

 感情そのものについて、多くの知見が心理学の進歩を通して得られているのに、私もそうだったが、殆どの人は知らないでいる。感情とは何か?よく判らないものを調べるための定石、カテゴリーで分けたり、傾向を考察するだけで、随分違うようだ。感情は誰でも関わる大問題なのだから、自分の経験を理論の力で研究すると随分違う。

 自分の感情生活の最低と最高と、その間の風景をある観点から眺めることができるだけで、随分こころは安定する。

 しかも、感情の傾向を学習してくると、これから先、死に至るまでの感情生活をなんとなく想像できるように感じる(まだ、死んでいないので妄想かもしれないが(笑))。

 さて、理論を概観しよう。「生き甲斐の心理学」では、日本で初めて紹介された、石塚幸雄先生の「自己実現の方法」にある、ストレス曲線の理論を随分学ぶ。ストレス曲線とは、暗い感情の昂揚する流れで、不安感、怒り、身体症状、ウツ状態、錯乱の五段階に分類できる。

 通常、何か心配事が発生し、その解決が困難な場合、(不安->怒り->身体症状->ウツ状態->錯乱) とストレスが昂揚していく経験をされた方は多いのではと思う。実際自分に当てはめ、様々なケースで考えるとよく判る。例えば、今は夏休みも終わりで、学校では試験や課題のチェックが多いと思う。私もそうだが、夏休みの初めは、カルイ不安くらいだが、何もしていないと日ごとに不安から怒り(他人にあたったり)、身体症状(寝られなくなったり、体調が悪くなったり)と亢進してくるものだ。

 また、日々の生活の中でも、いつも同じ試験のことを考えているわけではないので、暗い感情だけをマップすると、この5種類の感情のどれかを彷徨う感じだ(後で述べるが明るい感情もある)。

 これを知っているだけでも、随分違う。ある不安(悩み)が発生し、それが今どの段階かを知るだけで人は結構安定する。また、身体症状を越えるレベルはかなり問題であり、他者の支援を仰ぐことが良いようだ(自分が回答をもっているのに、その回答がストレスで見えなくなる状況なので)。

 ところで、ストレス曲線の5段階の感情は、どうも正反対の明るい感情と対になっていると考えるのが、世界の主流のようだ。

 不安    -    平安

 怒り     -    友好的感情

 身体症状 -    健康感

 ウツ状態  -    幸福感

 錯乱    -    統御感

  昨日のブログでお話したが、感情は正反対の感情に不思議に転移する傾向があるようだ。泣いたカラスがもう笑う・・は子供だけの現象ではない。最近は工学の面でも感情のモデルは研究され、また脳科学の知見から、感情の身体性は随分進んでいるようで、例えばロボットにも応用され初めている。

 さて、このストレス曲線の反対の(平安->友好的感情->健康感->幸福感->統御感)の流れも、やはり大切な概念として、「生き甲斐の心理学」では幸福曲線として大切にしている。自分の経験からだが、平安、友好的感情、幸福感などは判りやすいが、健康感や統御感は理解に苦しんだ。本当に、そういうものがあるのかは、学び始めてからしばらくしないと実感できなかった。

 それは、健康感はU先生のアドバイスでA先生から太極拳を学び始め、これかと体感できた。また、統御感は、40代後半に経験した感情がそれに当たると、勉強する中で理解できた。

 でも、こんな幸福曲線を理解しても何だと、疑問が湧くかもしれない。人生には、良い伴侶を見つけたり、財産を作ったり、名声を得たり、そういう幸福の条件を整えて行くことは多くの人が目指しているようだ(自分も含め)。しかし、豊かな感情生活。幸福曲線の追及という別のルートも確実にあるのではないだろうか。3.11後の日本。何か変わってきているのではないかと思う。

 政治家や経済界のリーダが昔の幸福の条件の旗を振っても、身体性のある感情生活は絶対無視できない。また、意外に知られていないが、情動や感情は真理に近いところで反応するのだと思う。

 明るい感情の幸福曲線は生涯かけて追及するテーマではないだろうか。

 感情から観るゆるし 2/10

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