先の台風15号で、ひどいめにあった方のお話もいくつかお聴きした。今年は、本当に息つく暇もない。
ただ、考えてみれば、突然・・・となる。というような、予想もしない事が起こることは長い人生で頻繁とはいわないまでも、ある。
そんな時に、不安->怒り->身体症状->ウツ->錯乱 と混乱しないで立ち直るう方法は、特に心理学の勉強をしなくとも、多くの人は自分の体験から身に付けていらっしゃるようである。
それで、別に構わないのであるが、生き甲斐の心理学を学ぶと、フォーカシングの手法がよく出てくる。そして、今回の大震災・福島原発事故直後でも、この手法は自分のこころの安定に結構役だったので紹介したい。手法といっても、最悪の事態がどうなるかと想像するのがポイントであり、それを押さえれば良いと思う。
フォーカシングはジェンドリンという米国の心理学者が開発し、日本でも有名であるが、その中で、最悪の事態や最良の事態を想起するポイントがある。経営の予測手法で米国中心にシナリオライティングとか、様々な手法が開発されてきた経過があるので、そうした先人の知恵もジェンドリンが取り入れたのかもしれない。
事態の最悪、最善のシナリオを考えることは、蟻地獄のような不安の加速をせき止める。そして、自分の立ち位置が見えてくる。それだけでかなり落ち着く。
しかし、ちょっと脱線するが、福島原発の問題を考えると、世界の常識のこうした予測技術を完全に無視したのは何故かと考え込んでしまう。第二次世界大戦に日本が歩んだ道にもどことなく似ている。この問題は深いと思う。奈良・平安時代の日本の原型を深く考えることで、何かがみえてくかなぁ。そんなことで、今日も新平家物語を読んでいこう。
不安を観る 5/10