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植物越冬メモ

散歩中に見つけた熱帯植物を紹介していきます。。

過去最強寒波の記録 2018 

2018年02月23日 | 2018の気象グラフ
2018.1.25記録的寒波が日本列島を襲った。

毎年2月ごろは強い寒波に見舞われるが、今回は過去最強の寒波で上空1500メートル付近では
-15℃になる寒気が関東にも入ってきた。しかし、今回の冷え込みにより地域による

気候マップの作製をより細かく記す事ができた。








<寒波による結果> 図1



















図1.補足説明>
  緑色の字で示した観測地点は、温暖な地域でも時の寒波で冷えると推測される地域。オレンジの字で示した観測地点は、過去のデータ(気象庁などの過去のデータを参照しても、特に温暖だと思われる地域に10aに近いと思われる地点も含む(ここでは、小名浜は除く)


観測地点の表記について>
・表1の観測地点の表記で()カッコで記した地域名があるが、各観測地点(気象庁)の周辺の地域名、島名、などを記したものである。()で示してないものは、気象庁の観測地名である。

例・
厳原(対馬) ・・・・厳原は気象庁の観測地名で、()カッコで記した対馬は島名。 

伊仙(徳之島)・・・・伊仙は気象庁の観測地名で、()カッコで記した徳之島は島名。

長崎     ・・・・長崎は気象庁の観測地名

注意事項!!
今回記載されている(気候区分および植栽北限植物の欄)の植物はその観測地点の周辺で見かけた植物を記載しているが、わずかな気温差で越冬している植物種もあると思われる。また、多くは充実した大株が多かった。その為、寒さの耐性がついた事で越冬していると思われる。同じ地域でも植栽場所(方角・日当たり・朝日があたるか)・土壌水分・地質・地形)や周辺環境(住宅密集地・道路)によって越冬の結果は大きく異なる。また、熱帯植物を露地越冬させるには、植栽場所は耐寒性を考慮して軒下や南側の陽だまりに植えつける事。冬期防寒(こも巻き、ビニールで被覆)を行い、水やりは控えめにする。周辺で越冬している植物種をみるなどを行うと良い。

※亜熱帯植物を露地栽培していると、朝日があたると寒さのダメージを受けやすいと思う。また、多くの栽培家から聞く。



・愛知県の渥美半島付近(愛知県豊橋市と静岡県湖西市の県境付近の太平洋沿い)
で書籍や調査によるが、クライメートゾーン10aと記載される場合があるようだ。その地域に近い観測地点2か所の最低気温を記した。
また、同じ日に静岡県では、2018年1/25の日最低気温で、浜松(-2.8℃)、磐田(-2.9℃)、御前崎(-2.0℃)であった。気象庁HP 過去の気象データを参照(http:/ /www.jma.go.jp )


日南油津の(気候区分および植栽北限植物の欄に)ポトスと記しているが、宮崎(日南海岸)で民家の軒下で鉢植えを確認した。生育状況は、成葉を出していて株も充実しており家壁にも着生していた。その為、数年越冬していると判断したので記載。また、日南海岸でコーラルハイビスカス、タコノキの露地植えも確認。


・また、さいたまのみ1/24の日最低気温(気候区分および植栽北限植物の欄)に-8.6℃と記している。それ以外の観測地域は1/25の観測値である。
気象庁HP 過去の気象データを参照(http:/ /www.jma.go.jp )






※最低気温の数値は2018.1/25に記録した、日最低気温である。
気象庁HP 過去の気象データを参照(http:/ /www.jma.go.jp )

※気候区分はクライメートゾーンを参照。植栽北限植物の説明については、
現地調査、Googleストリートビューを参照(https://www.google.co.jp )また、2018は黒潮が12年ぶりに大蛇行した年でもある。







<結果・考察>
1.通常通り維持した地点
・クライメートゾーン10aの(石廊崎・指宿)
は今回の過去最高の寒波にもかかわらずいずれも今まで通り最低1.1℃程度で
10a(+1.7℃~-1.1)範囲内を維持したのはさすがである。
しかし、伊豆大島は、1.3を記録したため、わずか0.2℃足りずに範囲外で気候区分で9bとなった。
その為、クライメートゾーンの区分では伊豆大島は9aと9bの境目に位置するという事だろうか。

2.いつもより寒くなった地点
・また、東京23区海沿い、横浜、湘南、銚子、熱海、大阪
室戸岬、宮崎、鹿児島は-3℃未満で今まで通り9b 軒下に植栽すれば、いくらか寒害を防げる数値である。今まで通り、気候区分の9bの地域の範囲内の数値を示したのは、海沿いに位置する江戸川臨海-2.4℃である。


3.特に冷えた地点
一番寒波の影響が顕著に見られた地域は、東京の多摩地域であった
八王子は-8.0℃、府中-8.4℃ 。青森県八戸では、今まで通り-9.4 8b(-9.4℃~12.2)の数値の範囲内を示したが、これに迫るような記録である。
また、表をみると、福島県のいわきよりも冷え込んでいるのが分かる。



4.植物種による考察
・大盆丸
ウチワサボテンの大盆丸は、寒冷地でも越冬可能なようだが、
今回の過去最強寒波では、植栽の北限地の群馬県(桐生)と栃木県(佐野)では
それぞれ-5.7、-5.1だったので耐寒性は、冬期の乾燥下氷点下5℃~6℃
くらいではないかと思われる。しかし、八王子で-8℃を記録しているので-7℃が枯死限界だろうか。



凍傷害を受けた温州ミカン(枝先に痛んだ葉が確認できる)    2018.1.26



寒害で葉先が痛んだキョウチクトウ(葉が全体的に下を向いている)2018.1.26






<南西諸島の植生北限区分>図2








※このマップは、気象庁HPのの過去の気象データを参照したもので、
2018.1/25の日最低気温をもとに色分けて作成したもの。また、2018は黒潮が蛇行した年。
なお、地図は、私(自分)が手書きで描いたものである(笑)



<結果・考察>
紫色で示した地域は、冬期の最低気温が約10℃以下になる地域で、
メヒルギやタコノキ、三尺バナナ、サンカクヤシ、アレカヤシ、パパイヤ、プルメリア10aの植物の植栽北限と推測される地域。


また、クライメートゾーン9bの地域の植物(ハイビスカス、ブーゲンビリア、インドゴム、ガジュマル、湘南ゴムノキ、モンステラ、ハブカズラ、セローム、ストレチア、トックリラン、多肉植物(半耐寒性のもの)、タマシダ、コルジリネ・ストリクタ、耐寒性バナナ(アイスクリームバナナ、ピンクバナナ、宮崎バナナ)、ヤシ(ケンシャヤシ、ブラヘア類など)は容易に越冬。


オレンジ色で示した地域は、冬期の最低気温が約10℃以上の地域、
※中之島は図1(5.5℃)だがクロトンの露地植えを見たので含めた
トックリヤシやクロトンが植栽できる地域なのでその他(ドラセナ・コンシンネ・旅人の木)も植栽可能と思われる。
また、ココヤシの植栽不可と思われる地域である。 赤色で示した地域は、沖縄本島よりも温暖で冬期の最低気温が約15℃以上で国内では特に暖かい地域で、ココヤシの植栽が可能と思われる地域


また、ココヤシの自然繁殖が可能だと思われる地域の詳細にいては、図1に書かれている。また、名護市は沖縄本島の北部に位置する為、南部より平均気温が低いのでココヤシの植栽不可のオレンジ色で示した。

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