濃飛樹脂軌道

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コンセント付露出スイッチWS3901W(Panasonic)電気工事士向け

2019-03-14 17:32:00 | 電気・化学
最近珍しい電気器具を買いました。

Panasonic WS3901W

モノは配線露出型のコンセント付スイッチ。昭和中期以前の古い邸宅についているスイッチの保守パーツです。
説明は第二種電気工事士の技能試験が判る方を対象とし、施工は電気工事士免状保有者でお願いします(電気工事士法準拠)。
基本的に結線は電線が3本必要[コンセント用の2線+スイッチ用1線]。
コンセントは分電盤からくるケーブルの充電側と接地側をそのまま取付け、充電側をコンセントとスイッチの一端に取付け、スイッチの反対側端子へ送り配線で電灯など入切の必要な負荷の充電側につなげます(接地側は器具に近い側の接続箱から分岐するので問題なし)。

もし配線が2本しか来ていない場合はどちらか一方になるでしょう。スイッチ配線ならスイッチだけしか使えません。
しかしコンセント回路の場合は別の使い方があります…使い方は2通り。

1.スイッチでコンセント負荷を制御できる配線。
元々スイッチがない、あるいはスイッチが壊れて常に「入」になった電気器具を使う場合に有効です…もっとも「孫の手スイッチ」と同類なのでうまみは少ないですが。
それかこのスイッチ付コンセントから送り配線をつけて別の負荷を出してもいいでしょう。照明などの増設に使えます。
※ただしねじ止め端子にはVVF単芯ケーブルが一本しかつなげられないので分岐するなら圧着端子が必要です。

2.ハイ角スイッチ・コンセントを従来の壁付け器具へ流用!(笑)
いざ分解して中身を見ると、スイッチもコンセントも昭和中期のナショナル(松下電工)電気器具「ハイ角」規格と全く同じ!これを分解すればハイ角電気器具を確保できます(裏技的豆知識)

昭和中期(主に1965~1980年)に建てられた物件に多く使われています。実際鄙びた宿でも目にしますが、老朽化もあり大概受刃劣化でガタガタです!!(爆)
あとサイズ上接地極付コンセントが使えず金属プレートだとショートする危険もある等で10年前に単体販売中止となりました。80年代にフルカラー型が出てからハイ角器具は一般的でなくなり今や相当数を減らしました。ハイ角は建物竣工時期を推定できる昭和レトロの象徴です!
現在型番を調べてもコンセントはこの器具にしかない一方スイッチは露出型3連仕様が保守部品需要に充分応えています。
ハイ角器具は機構上ねじ留め充電部が露出するため埋め込む前にビニールテープで巻く必要があり、個人的にはお勧めしません、メーカーのパナソニック(旧:松下電工)もフルカラー器具への交換をお勧めしており、昭和レトロ温存の切り札とはいえ一般的ではありません。

迷アイテムですが電気技術者なら買って損はありません。
スイッチでコンセントを入切できる強みから電気設備試験業務では補助電源開閉に使い、おもちゃドクターとしてもハンダこて・ホットメルト等電源スイッチのない器具に使います。もっとも一般的な使い方ではありませんが(爆)基本鄙びた建物の保守用として使うべきです。


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