クワガタ~スズメバチ等の覚書

   Photo & Text by こよみ

高山性のクワガタムシ・4

2016-08-07 21:01:34 | ブナ帯のクワガタムシ全般

昨日、大阪のTさんと北部の山地帯に

ライトトラップを兼ねたクワガタ探しに行ってきました。



日時:2016年8月6日・15:20~23:20

天候:晴れ・一時小夕立

気温:麓35度  現地24~29度

標高:600~1000m


スジクワガタ

この山にはスジクワガタがかなり広範囲に棲息しており

平地から1000mあたりでも見つけることが出来ます。

ただ、山地帯の個体は相対的に小~極小個体が多く

1000mあたりで30㎜を超える大歯型を見つけたこはありません。


↑↓ 600m付近で見つけた大歯型29㎜(左)

↑ 1000m付近ではあまり見かけない3サイズ


また、標高の低い600m付近では

スジクワガタとコクワガタが同じ洞・樹皮下にいることもありますが

標高を上げるにつれ、樹木に付くコクワガタそのものを

発見するのは極めて困難になります。


↓ 様子をうかがうコクワガタ

↓ クワカミキリとコクワガタのメス

樹皮の隙間にノコギリクワガタ




アカアシクワガタ

前回に引き続き そこそこの数を見ることが出来ました。

前回はオスが多かったのですが今回はメスの数も増え

雌雄半々といったところでした。





↓ 標本用にフルセット持ち帰り




ヒメオオクワガタ

この山ではまだ少し早いようですが2メートルほどの若いバッコヤナギを見ていたら

隣の緑の木に張り付く黒いものを発見!



オスです。

落下しても見失わないよう網を受け、撮影終了。




この緑の木は当山に沢山自生しており

過去にはミヤマクワガタも付いているのを何度か見ました。

この木は普通種にも関わらずいろいろ検索しても種名が判らず

未だに緑の木と呼んでいます。


今回も急斜面を下ったり、藪漕ぎもしてヒメオオクワガタを探しましたが

発見できたのはこの1頭のみでした。


↓ 44㎜ほどの綺麗な個体





このオスは現在飼育中のメスとペアにするため今回は持ち帰りました。





ライトトラップ

今日の夕焼けは特別きれいでした。










最初は1000mのところでオニクワガタ、大型ミヤマ等に期待したのですが

アカアシのメスしか飛んでこず、急きょ場所を変更、暗い林道を下りました。

そして、標高850mあたりで再設営。





ライトを設営中にすぐ横のヤナギでTさんがアカアシクワガタのメスを発見しました。

アカアシ・ヒメオオは夜間でも木に付いていることはあります。







時間は21時を過ぎました。

再設営してしばらくすると黒い大きなものがガードレールに当たります。

オッ! と思いながら見に行くと ガムシ!



大きさと色形がクワガタのメスに似るため昨夜は何度も振り回されました。


↓ この山はガムシがい多い?


ガムシは22時を過ぎたあたりから活動が鈍くなります。


コクワ・ノコ・ミヤマの飛来
 
再設営をしてから間もなくコクワガタのメスが飛来してきました。

そして、またメス1頭飛来

2頭のメスが飛来してきたのは21:30~22:00くらいの時間帯でした。

時を同じにしてノコギリクワガタも飛来してきます。

さほど大きな個体ではありませんが元気で勢いのあるやつです。


↓ 大型









そして、コクワ・ノコより少し遅い時間帯にミヤマクワガタの飛来がありました

メス、オス立て続けの飛来です。





標高を下げて再設営すると

オニクワガタやヒメオオクワガタなどへの期待は薄れますが

その代りに普通種の飛来する確率は高まります。

それはそれで面白いものです。





↓ 意外と少ないほぼ完品! 







時間は23時を回りました。

昼夜の採集個体を確認した後、一部を残し、あとはリリースして山を下りました。



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