クワガタ~スズメバチ等の覚書

   Photo & Text by こよみ

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朽木屑を運ぶオレゴンルリクワガタ♂

ネブトクワガタ・4-人気の雑木林

2022-06-27 21:41:27 | ネブトクワガタ(本土)

2022年6月25日のこと

予定している灯火場所までは2時間半ほどかかります。

少し早めに家を出て、Tさんと近くの雑木林に向かいました。

狙いはネブトクワガタです。

この林では「虫よけスプレー」をふんだんに使用しても蚊に刺されます。

薬液のかからなかった極僅かなスペースを蚊は感知することができます。

 

林に入るといきなりカナブンのお出迎えがあり

子供のころから見てきた夏の光景が嬉しくなります。

 

樹液の出るクヌギの根元を探すと出てくるのはネブトクワガタです。

かつてこの林にはミヤマクワガタがたくさんいたのですが

いつのまにか発見できなくなりました。

現在の勢力は、ネブトクワガタ・スジクワガタ・コクワガタの順です。

また、カナブンの姿も確実に減りました。

 

↓ 頭を突っ込んでいるのはスジクワガタのオス

↓ ネブトの餌場は、ヘドロめいた発酵臭がしていた

↓ 樹液が地面にしみこみ、その中からネブトが出てくる

↓ 土中にいたオス

 

根元にある洞を覗くとメスの姿と立派な大アゴが見えます。

狙うは30㎜超えですが、ごそごそしているうちに奥の方に逃げられてしまいました。

少ないメスを力で囲うオスはそれなりのサイズがあるはずです。

「逃がした獲物は大きかった!」としときます。

 

↓ 深い洞の中で立派な大アゴが見え隠れ

↓ 洞の上には幹を這う小型のオス

↓ 発酵の深い樹液にはオオセンチもやってくる

↓ 腹面もニジイロみたいできれい

 

30分ほどの探索でオスは10頭以上見つかりましたが、メスは1頭のみでした。

ネブトクワガタは後食前でも産卵するらしいので

そういうことでしょうか。

 

↓ 大型のメスが1頭発見できた(15㎜後半)

↓ スジクワガタ 33㎜up

↓ ネブトの最大は21㎜upでした

 

今年もこの林でネブトクワガタは繫栄していました。

竹藪・じめじめしている・それはそれは蚊が多い、そしてお墓。

市内のこういう場所、人には人気ありませんが

ネブトには人気があります。

 


ネブトクワガタ30mm超え

2018-06-17 13:15:01 | ネブトクワガタ(本土)

先日大きなネブトクワガタをとったばかりですが、また大きなやつを見つけました。






日時:218年6月16日 12:30~

天候:晴れ時々曇り 気温:24度前後


午後からTさんと河川敷に向かう途中で近所の雑木林に寄りました。

以前に記事にした「ネブトの森」です。


ひんやりした墓地に車を止め、蚊よけ対策万全で森に入ります。

クヌギの根元付近ではスズメバチの羽音もします。




二又の樹液溜まりでTさんが大きなオスを見つけました!

↓ 大ネブト 恐らく新成虫

↓ こちらは25㎟くらい



異なる洞でも大きなオスがいましたが、それは採れませんた。

また、メスも探しましたが姿は全くなく、出現にはもう少し時間がかかるのかもしれません。


↓ おや? 足が赤い!

↓ コクワガタでした



↓ 赤みの強いオオセンチコガネ





雑木林をあとに今度は河川敷に向かいましたが、ヤナギはあるけど虫がいません。

早々に断念し、市外川沿いの雑木林を探索することにしました。




初めての雑木林ですが見通しがよく、迷いそうな感じではないので

二手に分かれて探索を始めました。

この林にはクヌギやアベマキはかなり沢山ありますが

樹液を出している木はあまりなく、ボクトウガが少ないのかもしれません。






1時間ほど探索した結果は、ヒラタクワガタペアとネブトクワガタ2オス

スジクワガタ、コクワガタの4種でした。

雑木林は、道に沿ってずーと続いていますが

恐らくどの場所もハイシーズンでもクワガタ・カブトは

あまり見られないように感じました。



↓ 当日のネブトクワガタ


↓ スジクワガタ 大きいほうが34mm程度

↓ 中型ヒラタ・ネブト・スジ





最後に

6月3日に続き昨日も30㎟超えのネブトクワガタを発見しました。

これで過去含め市内4か所で30mm超えが得られたことになります。





そうなるとこの地域でもっと大きな個体が出てきてもおかしくはありません。

↓ 左:6月16日採集 右:6月3日採集

 


大ネブト

2018-06-04 23:17:02 | ネブトクワガタ(本土)

2018年6月3日 12:20~

天候:晴れ 気温31度

Tさんと今年初めての河川敷き探索をしてきました。




6月にもかかわらず真夏のような日差しです。

河川敷きではいつも汗だくで

虫に刺されるなど後を引くことが多いため

UNIQLOで涼しい涼し長袖パーカーを買いいざ出陣です。

この日は初めての河川を見に行きましたがヤナギ類は沢山あるのに

それに付随する虫がほとんど見当たりません。






↓ 樹液は出ている


↓ 最初に見たのはこれ、サシガメ



時期的に少し早かったのかもしれませんが

それにしても寂しい河川敷きでした。


途中、川沿いにあった雑木林に寄り道

クヌギからは樹液が出ています。

小さな穴を除くとコクワガタらしきものがいます。





「スジがあるからネブトかも?」

Tさんがゴソゴソして間もなく取り出しました。

ネブトクワガタのオスです。

「うわ~ごっつい!」

「あっ、ネブトか! 29mmくらいちゃう?」

ものさしをあてがうと

大きい!

30mmを超えています。




私の住む地域はネブトクワガタの多産地ですが

30mm超えは稀です。

前回見たのは10年ほど前になります。


これが29mm程度に見えたということは

サイズ感がかなり狂っています。





あっ! そうか夕べのこいつら!

↓ パラレルスネブト


↓ プラティオドンネブト



どうやら前夜に見た外国産ネブトの標本がまだ記憶に残っていたようです。


↓ パラレルス・プラティオドン・本土ネブト30mm超



採集したネブトクワガタを今改めて見るとやっぱり大きく迫力があります。

越冬個体なのでしょうか

脚部に欠損があり、大あご先端も若干摩耗しています。


↓ 小さいほうは昨年8月採集の越冬個体




↓ 6月3日採集 30mm超


↓ 昨年採集 16mm超


↓ クヌギでコクワガタ




↓ クヌギで小さなヒラタクワガタ




↓ 洞の奥には中型のヒラタクワガタが



当日は河川でクワガタを見ることはありませんでしたが

大きなネブトと新しい林を見つけられたので

それはそれで◎でした。


ネブトクワガタの森

2017-07-17 15:36:43 | ネブトクワガタ(本土)

7月16日

午後から近くの雑木林に行きました。





この雑木林は、ものすごく蚊が多く

虫除けスプレーをしていっても必ず刺されるため

数年に1度しか行かない場所です。

そんな蚊だらけの雑木林で必ず発見できる種は

ネブトクワガタ。




笹の生い茂る細道を50mほど進むと15本ほどあるクヌギの林に到着します。

今日はTさんと一緒です。


以前の記事で「ナラ枯れ」のことを書きましたが

この雑木林でもナラ枯れが発生しており

かつてネブトに人気のあった老木はひ弱く立っていました。

やっぱりここもアウトか!

少しがっかりしながら他の木を見て回ります。

オッ! いました! 

↓ 樹皮の隙間に見えるオス


↓ わずかな隙間に食らいつくオス


心配したナラ枯れは一部の木だけで多くは健在でした。


↑↓ 根元の周りを樹液で囲まれている木が多い


↓ 樹液の浸み込んだ土の中でネブトが多く見つかる





この周辺はなぜかネブトクワガタが多く生息しており

狙って採れる珍しいところです。

分母が大きいせいでしょうか?

2年連続で30mmオーバーを見つけたこともあります。

また、周辺では9月上旬ころまで活動する個体を見ることができます。


↓ どちらもオス


↓ 大き目のメス






↓ ヒメスズメバチ


↓ センチコガネとオオセンチコガネ



↑↓ スジクワガタ



樹液の浸み込んだ土中からはネブトクワガタが次から次へと見つかります。

「相変わらず多いなぁ~」





ところが、巻頭にも書いたとおりここは蚊のたまり場です。

一応の、蚊対策をしてきたつもりですが

手・足・背中

そこらへんがどんどん痒くなっていきます。

周りを飛び交う数も間違いなく増えています。

「Tさん、もうあかんわ!」

林の半分くらいを見終わる前に「ネブトの森」から逃げ出しました。


↓ 行儀が良い



当日は、隣の県でライトトラップもしました。

そのときの画像は、次の記事に掲載します。