クワガタ~スズメバチ等の覚書

   Photo & Text by こよみ

PC版テンプレート画像は
朽木屑を運ぶオレゴンルリクワガタ♂

アマミミヤマ・3-1年1化

2024-01-28 23:31:53 | アマミミヤマ

アマミミヤマを掘り出しました。

*カテゴリーから入ると飼育過程等に繋がります

2022年の夏、幼虫がたくさん採れ、その中から6頭を飼育してきました。

1月14日、まとめ飼いケースをトレイにひっくり返すと

6頭のうち3頭は終齢の段階で死亡、1頭は衰弱した状態でマットから出てきました。

無事に羽化したのは1ペアのみで、ギリギリセーフの繁殖体制です。

↓ 掘出し:2024年1月14日

↓ 衰弱した終齢幼虫

↓ 腹部の収まりからすると晩秋に羽化したと思われる

↓ 何とか1ペア確保

飼育のあらまし

産卵セット:2022年6月12日(ヒラタ・ノコ1番と黒土を半々)

掘り出し:2022年8月13日(初2齢あわせて53頭)

管理温度:約16〜26度の範囲(緩やかな季節感)

羽化:メス2023年夏・オス2023年晩秋(?)

新成虫掘出し:2024年1月14日〜現在休眠中

今回の飼育では、アマミミヤマは産卵の翌年に羽化を終えました。

現在は小屋の床隅で休眠状態にあり、春には覚醒して繁殖が可能と思われます。

↓ オスは41㎜強

あとがき

これで、アマミミヤマを1ペア確保できたので今年も繁殖できそうです。

1ヶ月に1記事を目標にしているこのブログですが

気が付けば前投稿(キンキコルリ)から26日が経過していました。

飼育にしろ、採集にしろ、何らかの区切りがついた時に投稿する関係上

変化の少ない冬季は投稿頻度も低くなります。

春までにもう少し時間はありますが、小屋の温度を20℃前後に上げました。

済州島アスタコイデスのオス群も蛹化の前兆が出てきました。

そして、2月半ばには屋外で季節適応させている変態系を小屋に戻すので

小屋内は、少しずつにぎやかになっていきます。

今回も読んでくださり、ありがとうございました。

↓ 済州島のアスタコイデスノコギリ 蛹化・羽化の兆し


アマミミヤマ・2-掘出し

2022-08-13 16:59:30 | アマミミヤマ

今年の6月12日にアマミミヤマの産卵セットを組んで2ヶ月

今日、掘り出しを行いました。

親の羽化日は2021年8-9月で、約9ヶ月寝かせました。

*カテゴリーから入ると飼育過程等に繋がります。

↓ 前記事

 

アマミミヤマ - クワガタ~スズメバチ等の覚書き

私の苦手なミヤマクワガタ属、アマミミヤマの飼育を開始しました。昨年入手した飼育個体が休眠覚醒するのを待っていたところメスがマットから出てきたので早々に産卵セット...

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↓ 6月の様子

↓ 産卵セットの様子 親は既に死亡

↓ 母虫28㎜

↓ マット底部に2齢幼虫

↓ 朽ち木の周りからも初・2齢幼虫がこぼれ落ちる

↓ 2齢幼虫

 

産卵セットは、産卵場所の好みを探ろうと切り株風に朽ち木を埋めましたが

幼虫はマットからのみ発見でき、朽ち木には何も入っていませんでした。

 

↓ 朽ち木内から幼虫は発見できず

↓ 初・2齢幼虫

 

掘出し結果は、初・2齢合わせて53頭いました(2潰し)。

苦手なミヤマがたくさん産んでバンザイ!ですが

羽化までちゃんと持って行ってなんぼ。これからが大事なんでしょうね。

 

↓ 500ccpカップで5頭ずつ管理

↓ 管理温度はアバウト24度

 


アマミミヤマ

2022-06-13 22:31:50 | アマミミヤマ

私の苦手なミヤマクワガタ属、アマミミヤマの飼育を開始しました。

昨年入手した飼育個体が休眠覚醒するのを待っていたところ

メスがマットから出てきたので早々に産卵セットを組みました。

 

アマミミヤマクワガタ Lucanus ferriei Planet,1898 

 規制:捕獲・採集禁止(2013年10月1日施行)

 体長:オス23〜51㎜・メス 26.5〜32.5㎜ 

 分布:鹿児島県奄美大島

 出現期:7~10月頃 

↓ 小型の飼育個体ペア

↓ 休眠覚醒したメス

↓ オスはやや寝ぼけ気味

↓ オス38㎜ 2021年8〜9月羽化

↓ メス29㎜ 2021年8〜9月羽化

 

産卵セット

マットは、Sさんから頂いたカナブン類が問題なく育つという

「HEIWA」のふるい通しされた黒土と「ヒラタ・ノコ1番」を使用し

水分はやや多めにしました。

本土のミヤマクワガタの場合、幼虫は朽ち木の根元や土に埋まった部分で発見でき

また、土中から朽ち木を食べたりもするようなので

アマミミヤマの産卵セットもそれに倣い(ならい)

材を立て、しっかりとマットで埋めた「切り株風」にしてみました。

 

↓ マットは「黒土」と「ヒラタノコ1番」を半々

 

せっかく貴重な種を手に入れたのだから

飼育する期間の中でできるだけ多くのことを知りたいわけですが

最初にも書いた通り、ミヤマクワガタ属の飼育は苦手なわけで

今度こそうまくいきますように・・・

 

↓ 「切り株風セット」で、産卵箇所等の実際がみたい 

 

聞き流し:ミヤマクワガタの祟り(たたり)

私はこれまで3種のミヤマクワガタを飼育しましたが、ことごとく失敗しています。

おそらくマットの栄養が高すぎたのではないかと考えてはいるのですが

もう一つ思い当たる節があり、それは初めて飼育したあのミヤマクワガタのことです。

80年後半、能勢の山で切り株の根元から大きな幼虫を発見し

「これがオオクワガタかっ!」と思い

Nescaféの瓶に砕いた朽ち木を入れて飼育しました。

やがて幼虫はマットの上に出てきて蛹化しました。

・・・あれ? ミヤマクワガタ?

がっかりしてそのまま放置したミヤマクワガタは

逆さ向いた状態でひどい羽化不全となりました。

はじめて見た羽化不全はショッキングで、触れることすらできませんでした。

それ以来、腐敗途中のおぞましい姿が私の心の奥には潜んでいます。

今思えばマットの上で蛹化したこと自体赤信号だったのですが

当時はそんなこともわからず、また「羽化不全」という現象や

「羽化不全」という医者みたいな言葉も知りませんでした。

このことをきっかけにミヤマクワガタ属の飼育は遠のきましたが

やはり興味というのは正直で、最近になって2種のミヤマ飼育をしました。

ミクラミヤマは羽化せず失敗、ラエトスミヤマも羽化せず失敗。

大して高温でもなかったのにやっぱりうまくいきません・・・

ミヤマの飼育ってどうよ? 

そんなに難しいのか? それとも祟りなのか・・・