クワガタ~スズメバチ等の覚書

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朽木屑を運ぶオレゴンルリクワガタ♂

クワガタ飼育失敗特集

2024-02-11 17:09:58 | クワガタムシ関連

クワガタ飼育失敗特集

いろいろと思いがあって飼育するクワガタムシですが

ここ最近は、特集できるほど飼育失敗が蓄積しています。

今回はここ数年失敗ばかりの種や、あっけなく撃沈した種

うっかり産んでしまった種などの記事です。

 

カツラオオクワガタ〜空の産座ばっかり

野外個体を購入して必死で繁殖を試みましたが✖です。

埋め戻した産卵痕は20か所以上! 見た目は大成功でしたがすべて空の産座でした。

↓ カツラオオクワガタ(雲南省)

野外で産み終えたのでしょうか? オスメスともに死亡しました。

過去に同様の空産座を見せてくれたラマヒラタを思い出します。

現在は、産地の異なる野外個体を常温休眠させており「季節適応」の効果に期待しています。

 

ノセオオクワガタ〜羽化から17カ月

こちらもうまくいってません。

羽化から17カ月経過してやっと産んだ卵は2個、しかも腐りました。

前出のカツラ同様の埋め戻しはあるが空の産座が目立ちました。

2メス体制で現在屋外休眠中です。

私にとってカツラオオクワガタやノセオオクワガタはとてもめでたい種であり

どうしても繁殖させたいのですが、いまのところ難しいです。

 

マクレイコクワガタ〜地味にきれい

野外材割個体1ペアを飼育しました。

昨年春にセットを組みましたがメスは産まずに死亡しました。

何がいけなかったのかわかりません。

このペアは、飼育を通して気になることが一つありました。

それは、夏場でも足を硬直し、冬季休眠中のクワガタみたいになることです。

ただ、雌雄同様の状態になるため、そういう種(防衛行動の一つ?)なのかもしれませんが

カツラやスキッドなど地上性の強い種ならともかく

脚の長い樹上性のクワガタでこれをされると少し戸惑います。

その後、同産地のメス(野外個体)を入手してペアを復活させ、現在は休眠中です。

前出のカツラとかノセとかマクレイとか、とにかくめでたすぎるやつらは

私の中では「中国の産まないDorcus」として現在ひとくくりになっており

気が付けば「貢山」に行けるくらい使いました。

それでもめげず、これらは飼育により体内時計に狂いが生じているのではないかと勝手に想像し

この冬は、季節適応を意識した常温で休眠させています。

↓ 夏でも越冬中のような動き 疑死?

 

ツヤハダクワガタ〜材の塊

野外個体を入手して2代まではなんとか成功しましたが、全滅しました。

管理温度と赤枯れの質は1代目から変わらないので全滅の主原因ではないと思いますが

ツヤハダの喜ぶ赤枯れの塊を補充していなかったのが良くなかったような気がしています。

↓ 2セットとも死滅

↓ 終齢幼虫時に死亡

↓ 死亡後にカビなどの細菌類が付いたと思われる

↓ こうなると成長した幼虫の居場所がなくなる?

 

チリハネナシクワガタ〜普通種でしょ?

もともと後翅の状態を確かめたいがために入手したチリハネナシ。

死亡確認後に解体して後翅の退化度合いを調べることができ、一応の満足を得ました。

私の解体では上翅は硬くて開きませんでしたが

昨年見たYouTube動画では上翅が開いていました。

繁殖に関しては2回もトライしてますが失敗しています。

現地ではさほど珍しくない種のようですが、私には難しい。

野外個体で符節欠けや、元気のない個体でも容赦なく値下げされないのは残念残念。

 

ホラサビクワガタ〜手ごわい相手

観察することが難しいクワガタNo.1です!

動きが少なく「朝見た場所に昼もいる」そんなイメージです。

4メスほど飼育してきましたが、ほとんど産んでおらず

割り出しでは死亡した幼虫が出てくるありさま。

頭部のホール・突起の役割を知ろうと焦がれて入手してきましたが

繁殖すらできていない状態です。

かと言ってあきらめたわけではありません。

現在も飼育中です、手ごわい相手No,1かも。

 

クロサワネブト〜産卵済か?

何せ現地で採集経験があるため、これは自信があったのですが

掘り出しでは幼虫が2頭出てきただけでした。

とりあえず「野外個体につき、産卵済」ということにしときます。

 

ヒメオオクワガタ〜早すぎた春?

去年のこと、屋外管理していた個体を春早く小屋に移したら

まもなく死亡しました、雌雄ともです。

昨年の夏、ライトトラップに飛来した2メスを屋外で休眠させており

今年は盛夏まで常温で管理してみます。

↓ 小屋下で休眠中

 

うっかり産んでしまったインビタビリス

昨年のこと、今年で飼育終了しようと呑気に構えていたら自力脱出して卵を産んでしまいました。

自分たちが生まれ育ったマットのため気に入らないわけがありません。

↓ ゼリーと一体化した団子(産卵床)

↓ 崩すと卵が出てきた(2023.10.9)

↓ ゼリー付き団子には2卵確認できた(2023.10.9)

飼育を楽しませてくれたインビタですが、予定通り飼育は終了しました。

 

アマミマルバネ〜全滅

初齢の段階で50以上確認できていたアマミマルバネですが

そろそろ個別飼育に移そうと生存確認したところ、終齢の段階で全滅していました。

使用マットはオキマル産卵に使っていたやつで、何がいけなかったかよくわかりません。

他のマルバネはまずまず育っています。

アマミマルバネは今年再チャレンジしますが、マルバネの失敗は精神的ダメージ大きいです。

↓ 他のマルバネは無事に育っている(2023.10.餌追加時撮影)

コツヤクワガタ〜飼育断念!

羽化ズレのため繁殖できませんでした。

その後、野外メスも購入したのですが産まずに死んでしまいました。

飼育終了です。

 

ゲンシミヤマ〜ペアならず

幼虫5頭飼育していたのですが、得られた成虫は1メスのみです。

最近は成虫・幼虫ともにそこそこ出回っており、価格も以前より下がっています。

もう一度飼育したいので購入のタイミングを計っています。

↓ 蛹室内で幼虫死亡

↓ 2024年2月9日羽化確認 メス

 

最後に 

ここ数年の飼育失敗はこの特集がすべてではありません。

他にもいろいろあります。

本気の観察をもってしてもうまくいかない種とか、相性の悪い種とかいたりします。

また、失敗ではないけど鳴かず飛ばずで記事にはしていない種や

地味に繁殖継続している種もいます。

例えば「赤いクルビデンス」は、記事にするほど赤いのが出てません!

以上、今回は「飼育失敗」と、鳴かず飛ばずのアラカルトでした。

↓ 少し赤いクルビデンス(ブータンチュカ産)

↓ 西表の野外個体は産んでくれなかった!


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