古代日本国成立の物語

素人なりの楽しみ方、自由な発想、妄想で古代史を考えています。

博物館実習の報告(最終日)

2018年11月17日 | 学芸員
 博物館実習6日目のレポート、いよいよ最終日です。最終日は館を出て2つの文化財関連イベントに白石さんとともにスタッフとして参加しました。午前が近世和泉の名所を訪ねる和泉市歴史ウォーク、午後からは「ココロ トリコ イズミ 和泉の歴史は面白い!」がテーマのいずみ歴史トーク、いずれも和泉市文化財活性化推進実行委員会(名前が長い!)や和泉市教育委員会などが主催するイベントです。

 この日は歴史ウォークの出発地である弘法寺に行かなければならないので、いつもより少し早い目の9:15に館に到着して白石さんと一緒に徒歩で出発。弘法寺に到着するとすでに多くの参加者が集まっています。まず本堂に入ってウォークの概要、見どころなどの説明を受けたあと、住職さんから両界曼荼羅に関する有難いお話を伺うことができました。



 ひととおりの説明があって、いよいよ最初の目的地に向かいます。そうです、この弘法寺は歴史ウォークの見どころではなく、単なる集合場所だったのです。とはいえ、最初の目的地はお寺の裏にある意賀美山(おがみやま)。小高い丘に登って担当の山下さんの解説を聞きながら和泉の眺めを楽しみました。後ろの方にいたので残念ながら解説はよく聞こえませんでした。
 続いて徒歩にて「国学発祥之地」の碑に向かいました。和泉は契沖ゆかりの地であり、それに因んで建てられた碑です。契沖は国学をやっていたという意識はなく、契沖がやっていたことを後世の人が国学と呼んだに過ぎない、という山下さんの解説が良かった。
 


 その次は特別展「時をかける文書」を開催中の歴史館へ向かいます。歴史館では山下さんのわかりやすい解説付きでウォーク参加者全員で展示を見学。予定時間を20分ほどオーバーして10時に始まった歴史ウォークは無事に終了です。



 ランチのあと、徒歩15分ほどのところにある久保惣記念美術館に移動して歴史トークの開始です。午前の参加者の皆さんは全員が午後も参加され、午後から参加される方も大勢おられたと思います。この久保惣記念美術館は私も何度か来たことがあり、泉州の片田舎にあるにしては素晴らしい美術館で所蔵する美術品もなかなかのものです。昨年はピカソと日本画の対比という面白い企画展示を楽しみました。



 ホールを会場として河田館長のお話、教育委員会の乾さんによる和泉の古刹である施福寺と松尾寺のお話、実習でお世話になった市史編さん室の永野さんによる「江戸時代の道と旅」というテーマの解説を聴きました。ここまでで第一部が終わって休憩に入ったので白石さんとともに美術館をあとにしました。



 さあ、これで実習のカリキュラムが全て終了しました。館に戻って6日間の実習を振り返って実習日誌を書き、白石さんに提出しました。いつもはコメント記入と押印をいただいて翌日に返却をお願いしていたのですが、最終日なのでその日のうちに返却いただけるよう無理をお願いさせていただきました。そしてすべてが終了したのが15:40頃。中身の濃い6日間で皆さんに大変親切にしていただきました。お世話になったお礼を申し上げて、後ろ髪を引かれる思いで館をあとにしました。

 その後、実習の終了を大学に報告し、現在は単位修得のための実習レポートを執筆中です。4,000字以上という条件があるのですが、書くことがたくさんありすぎて。市史第6巻もまだ途中で、白石さんにいただいた図録や調査報告書などもまだ読了できていません。とにかく、和泉の歴史は面白い!



以上、いずみの国歴史館での6日間の実習報告を終わります。


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